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映画プリキュアオールスターズFを観る前に残したヲタクの遺書。



ゆいちゃんとのぞみへ

久し振りだね、2人とも。

この文章が世に放たれている頃にはもうオールスターズFの最速上映まで残り24時間を切っている頃だと思う。

いよいよ、「時」が近付こうとしてるんだね。その瞬間を前に、僕はここに見届ける前の最後の気持ちを書き記しておこう。

2018年。もう5年も前の事になる。前回のアニバーサリーイヤーで僕はプリキュアに初めて触れて、それから間もなくオールスターズメモリーズの最速上映でプリキュアというコンテンツからエンゲージリングを渡された。

それから2年かけて過去作を全部観た訳だが、とりわけ2019年の秋頃に触れたYes!プリキュア5は僕を強く虜にしたのは2人も知っての通りだ。キッカケの1つに同年9月に放送されたプリキュア大投票もあった。ここでプリキュア5の絶大な愛され具合を知り、興味を強く持ったのだ。


のぞみは牽引力の強さが一際目立つ子だよね。りんちゃんも、うららも、こまちさんもかれんさんも…くるみも、ココやナッツ、シロップ達。皆が1つになれたのは君の強いリーダーシップがあってこその話だ。あれだけのメンバーを1つに統一するのはそれだけの統率力がないと出来ない。実際、何度かバラバラになりかけた時も最後はまとまった。この結束力の強さは間違いなく君達プリキュア5の特徴の1つだ。

キミの口癖が僕は大好きだ。まず、「けってーい」である。のぞみがこれを言った時は決して途中で折れたり曲げたりしないんだ。1度やると決めた事は最後までやり抜く。言葉にすると簡単だが、これを貫き続けるのは意外と難しい事なんだ。特に歳を重ねれば重ねる程、色んな受難や出来事が待ち受けてて、キミのこの面の強さが身に染みる。

「なんとかなるなるー」も大好きだ。いつかの「この空の下で繋がってる」もそうだが、キミは言霊を体現するような子だよね。のぞみがこう言って何とかならなかった事はただの1度も存在しなかった。キミは特に明確な根拠があって、これを言っているわけではないと思う。でも皆がこの曖昧でフワフワした言葉に絶大な信頼を寄せてるのは、先述の意志の強さとのぞみが「何とかしてきた」実績の賜物だと僕は思っている。

他の子達のように、目立った特技や才能を持っている事もとても素晴らしい事だと思う。けど、僕はそれと同じぐらい「心の強さ」を大事なものだと思っているから、キミの強さが僕にとっては憧れだった。憧れの気持ちは、いつからかキミを愛する気持ちへと昇華されていった。

正確には、強さとは常に勝ち続ける事ではない。プリキュアの文脈で言えば、「負けないこと」だ。泣かない事が強さではない。誰も頼らない事でもない。辛い事があったとしても、最後に立ち上がれる者が本当の意味で「強い者」なのだ。繊細でもいい。ナイーブになってしまう事だってあったっていい。

そんなキミを信じている事が出来なくなってしまった時もあった。もう、2年ほど前の出来事だ。ゆめアールプリンセス・カグヤちゃんの一件で傷付いてしまった僕は、たった1度とは言えども、キミを直視出来なくなった。お互いに辛い思いをしたし、させてしまったと思う。

そんな時に現れたのがゆいちゃんだったね。キミは「ヒーロー」そのものだ。プリキュアである以前に、キミはおばあちゃんの言葉を胸に多くの困ってる人を救ってきたヒーローだった。捨て身で人助けさえしようとしたキミはそれが例え無謀で猪突猛進なものだったとしても、僕の心を強く打った。

「この世で1番強いのは誰かの為に頑張る心」。マリちゃんにも響いたこの言葉が僕も大好きだ。誰かを思いやり、他者の為に全力で尽くすって誰にでも出来る事じゃない。特にフェンネルの件でキミも思い知ったように、世の中には信じられない悪意や私利私欲で自分を満たす事しか考えない人は大勢いる。そんな世界だからこそ、キミのその純粋で真っ直ぐな心が当時気持ちを病んでしまっていた僕の胸にとても響いた。すぐにゆいちゃんの事が大好きになった。

「昨日食べたものが今日の自分を作る、今日食べたものが、明日の自分を作る、過去は変えられない、でも未来はこの瞬間から作っていける」あまねさんに言ったこの言葉も僕の心に未だ残っている。キミは沢山の人から愛され、与えられたご飯があってこそ今のキミがある。

そうして連綿と繋がっていったものが、キミ自身だけじゃなくキミの周囲の沢山の人間を繋いでいった。ゆいちゃんの名前の由来もそうだったね。そして、溜め息をつくよりもこれからの為に何が出来るかといの一番に考えるキミの前向きなマインドが、僕にとってはとても眩しかったよ。

そして。いつからか、キミはおばあちゃんの言葉だけではどうにもならない事もあると知った。そして、自分自身が生きて感じた想いを、自分の言葉にする事も出来た。ゆいちゃんを愛してくれた数多の人々への感謝と、それらが紡いでいったバトンの尊さを語るキミの姿を見て、僕はゆいちゃんを愛していてよかったと心から思った。

キミが繋いだのはおいしーなタウンの人達だけじゃない。僕とゆいちゃん、そしてのぞみの事もそうなんだ。僕がのぞみの事を信じてあげられなくなった時も、ゆいちゃんが繋いでいってくれた愛が、僕がのぞみを想う気持ちを1つにしてくれた。僕等3人を1つにしてくれた。それから未来のプリキュア達とも。キミが結んでくれたから、僕はまたプリキュアを愛する事が出来るようになった。全部全部、ゆいちゃんのお陰なんだよ。

そんな紆余曲折を経て、遂にこの時がやってきた。プリキュア20周年の集大成であり、僕の5年間の集大成でもある。

不思議な気持ちだよ。これから成仏すると分かってて、この文章を書き上げるって変な感覚だ。色んな思い出が走馬灯のように、誇張ではなく今朝夢に見たぐらいだ。本当に色んな事があった。

プリキュアを通して沢山の思い出も出来た。色んな輪が出来て繋がり、沢山の素晴らしい人達にも出会えた。この5年間だけを切り取っても、数えきれないぐらいだよ。

初めてオールスターズメモリーズでのぞみの事を見た時はまだ右も左も何も知らなかった。それから5年。キミの事をこんなに愛するようになるとは。近々「大きくなったキミ」も観れる事だしな。僕はとても楽しみにしてるよ。大人になっても、キミはあの頃の夢原のぞみのままだと強く信じてる。

ミラクルライトが明日から復活する。この5年間で色んな事があった時に、キミ達が僕を、僕等を応援し続けてくれたように、僕等もキミ達の危機に奇跡を起こせる光を心から祈り続けようと思う。勿論、明日だけじゃなくこれからもずっとね。


のぞみの事も、ゆいちゃんの事も大好きだ。愛してる。心の底から。

きっと、僕等の愛は永遠だ。これからどんな事があったとしても。

出会ってくれてありがとう。

じゃあ、見届けてくるよ。

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