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原料資材や電気が高騰する中で大反対されましたが、内容量・原料をかえずにtoroaの人気商品を値下げします

toroaのフードクリエイティブファクトリー代表のイガゴーです。

変な会社沿革がたまに話題になる変な会社です。

toroaの人気商品を本日より価格改定します。

食品製造業をとりまく環境変化のヤバい背景を解説しつつ、その中でなぜ改定するのかを誤解の起きないよう丁寧にお伝えしたいと考えて筆をとります。

まず筆とは比喩でございますが、本物の筆は中学時代の冬休みの宿題から20年以上とってないと思います。誤解なきよう。

なぜ価格改定するのか

結論から申し上げると「元々この定価を目指していました。やっと新価格のための準備と覚悟と決心がついたから」です。

原料資材・エネルギーコストの高騰とは関係なく目指していました。

toroaというサービスを提供するにあたり、理想を求めています。

アスリートでいう「自己ベストを目指す」ような、そんな感覚で改良を重ねているのがtoroaです。

ギフトとしてこんなにいい原料を使っていて、この価格で買えるなら嬉しい、という理想の着地を描いています。

安売りすること自体は取引先や自社スタッフの無理を強いることに繋がるので本意ではなく、だが。超高級ブランドを目指してはいません。

「とろけるくつろぎの時間を自分や大切な人にギフトする」のがtoroaの本質にあるので、ただ高級ギフトを送ることではなく、もっとギフトを使いやすくしたいと考えてました。

最初は2名で1日40本しか焼けませんでした。何度も欠品しました。何度もミスをしました。

先行投資で機械を入れたり、引越ししたり、弱小企業には重たい投資だけど、toroaはお客様にも従業員にももっと良くなるはずだ、と根拠はないけど信念で改良を重ねてきました。

爆速で改良を2年続けた結果、ようやく踏み切ることができました。

正直、想定できていない問題が起きることも想定してます。そこも含めて乗り越える決心がついたのが今です。

価格改定を宣言すると直前に買った人はちょっと損した気持ちになるかもしれません。

だから腹を括ったら最短で宣言と同時に実施しなければいけない、価格改定の準備作業にどのくらいの時間がかかるかを確認し、本日からと決めました。

内容量・超高品質な原料は変えてません

価格改定のときによくあることとして「内容量が減る」のはみなさまご経験あると思います。

理想になるために価格を下げたのに、内容量を減らしたら元も子もありません。

同じ理由で最高パフォーマンスの原料をふんだんに使うことがtoroa商品開発の極意なのですが、原料レベルを落とすと理想の味、体験じゃなくなります。

内容量も、原料も変えていません。

大反対された背景にある原料、資材、電気代の高騰、メーカーへの影響

取引先にはガチで止められました。

これからもっと原料も資材もエネルギーコストも上がるからです。

コロナで中国はじめ世界中で生産が止まり、部材、消耗品の価値が上がりました。

戦争で資源の価格が上がりました。

日本では原発の稼働を止めたことで、地下資源がない日本唯一の低コスト発電がなくなり、電気代が低額から従量課金で青天井になりました。

人手不足で人件費と採用費など雇用維持費が高騰し、価格転嫁されています。

鳥インフルエンザが原因でたまごが上がってます。大手農場が大量殺処分となり、各社前年比の半分しか取引しないという声明を出しています。なので残り半分のたまごを獲得するためにメーカーは争奪戦です。

メーカーは第二次生産者が原料加工したものを使います。全てには酪農家や養鶏家や農家の第一次生産者がいて、流通を経由して、私たちが仕入れる原料になり流通で運ばれます。

こんな背景からこれからも原価はどんどん上がると恐れられています。取引先からは価格改定をかなり強く反対されました。

なぜ価格を下げられたのか

今回のために、会社の経理資料をひっくり返して仕訳帳を全部目を通しました。

やろうと思った時にtoroaの仕入めっちゃ上がってる!!何で!!という事件があって、経理と財務を明確にしなければいけないのが大変でした。

めっちゃ機械を入れました。

めっちゃ資材を見直しました。

資材は見直し箇所がかなりあったのです。

工場が5倍広くなったため、発注数を増やして値段を下げました。

toroaの化粧箱は手織りでつくられています。

これまでトロバタととろ生の箱は蓋と本体が分かれていたのですが、実はこれだと2倍組み立てに料金がかかることがわかり、一体型のデザインに変えました。組み立てた後の箱を保管するのには空洞が増えるので800箱分のスペースに200箱しか入らない、送料4倍でした。ここを見直しました。

本質的な価値はおいしさと体験に対する価格だと考えるので、箱の繊細さはやや下げますが、多くのお客様にとって価格が下がった方が価値が高いと感じていただけると思って踏み切りました。

結構な時間を要しましたが、ようやく決心できる状態になりました。

新価格

新価格はこちらです。

とろ生チーズケーキ 3980円→3300円

とろ生ガトーショコラ 3980円→3300円

切らずにとろ生クリームチーズケーキ 2500円→1980円

切らずにとろ生クリームガトーショコラ 2500円→1980円

トロバタ レーズン 3個入り 1080円→890円

トロバタ いちご、栗 3個入り 1080円→890円

トロバタ レーズン 6個入り 2180円→1880円

トロバタ いちご、栗 6個入り 2180円→1980円

toroaTea 10包入り箱 980円(NEW)※発売に向けて準備中です

今後目指していること

今後目指しているのは、もっとtoroaのスペシャリテを増やしたいです。

チョコレートをテンパリングする機械と、チョコがけする機械を入れたので、激ウマにブレンドしたチョコレートをコーティングしたスペシャルな焼き菓子を出したいなと試作中です。

toroaTeaももっとラインナップを広げたいと考えています。

来年toroaの直営常設店舗をつくるのが目標です。

体験型の小売店にしたいな〜と思ってて、toroaTeaがめっちゃ飲めてケーキも試食できるようなイメージを構想してます。

レジは無人レジにして、スタッフはお客様の試飲や試食の体験に集中できるような店内を構想してます。パッと買っていきたい人のためにスイーツの自販機も置きたいな。

どんなお店になるか、まだそれどころじゃなくて考えられないけど、面白いお店にしようと思います。

代わりに催事出店は激減します。

たくさん催事を経験した結果、自前の流通をもっと頑張ろうって思いました。徹底的にいいお店をつくりたいな。

これからもtoroaがとろけるくつろぎの時間をお届けできるように頑張ります。引き続きよろしくお願いいたします。


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