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dance for smile.

※舞台『フラガール』のネタバレ記事につき、苦手な方はブラウザバック推奨です。

半袖着た日に限って寒かったりするんだよな~
こんちゃ!檜です。

影山優佳さんの挨拶構文、汎用性高くて使いやすいんですよね~。いつか著作権払おうと思います。

さて、2022年5月14日。
舞台『フラガール ~dance for smile~』が幕を開けました。
私の推しメンである潮紗理菜さんが主演を演じるということで、推しメンの晴れ舞台を目に焼き付けて参りました。

推しメンの輝きが強すぎて失明するかと思いました………
あ、メモ帳4枚のスクショは用意してませんので悪しからず。


息苦しさと感情の殴り合い。

舞台は昭和40年の福島県、のちのハワイアンズ設立までのエピソードを激しく移り変わる時代背景とともに描いています。

既に傾斜産業となっていた石炭事業に命運を握らせている町の人々、右も左も分からないままダンサーとしての修行を始めた少女たち、東京から来た元プロダンス講師、炭鉱・施設関係者、全員の感情が力強くぶつかり合っています。

それにしても舞台役者、みんな声がでけぇ。

(反対運動のシーンは本当に凄まじい迫力でした)

物語の進行は、フラガール・講師メインの場面と組合や作業員たちが怒りの声を上げる場面の2つが大きなウエートを占めています。

あくまで町の風習や今までの伝統を重んじており身内以外には厳しい社会性・コミュニティの描写に対する解像度の高さにビビりました。

僕自身そうした村社会に直接触れたことは親戚の集まり以外では殆ど無かったのですが、「結婚・出産を経験し家庭を持つことが女性の王道(未婚女性に対する風当たりの強さ)」「身内以外には徹底して風当たりが強い(他所者扱い)」といった「いわゆる日本の村社会・昭和の空気感」が見事に描かれており、そんな風習が少女たちを縛り付けていたのです。

一方、東京から出てきた先生も「田舎娘」「炭鉱炭鉱うるせぇ」「穴掘りが」といったように、本能的に街の人々や労働者を下に見ているような描写が見て取れ、地元民←→都会出身者 の構図に対するリアルな解像度が高すぎる…とひたすらに感動しておりました。

しかし、組合関係者に糾弾され街を出ようとする先生を止めに行ったシーンでは敢えて地元の方言で言葉を交わし、「一山一家」の精神に救われるのでした。

─劇中を通して「でれすけ」というワードが使われますが、所謂罵り言葉だそうです。「バカ野郎」が適切な解釈でしょうか─

一方地元の人々も紀美子たちや吉本の言葉、最後の最後で理解を示した紀美子母の訴えにより、組合もフラガール・ハワイアン計画へ協力の姿勢を見せるようになります。

結局のところ

あの人たちに一番足りていなかったのは、紛れもなくコミュニケーションだったんですよね。

紀美子をレッスン上か連れ戻すときの「母ちゃん話を聞いてくれ」「話は帰ってから聞く」のくだり、絶対聞く気ないやんけと心の中で突っ込みを入れたのはあの場に何人いたでしょうか。
結局帰ってからも突っぱねてるんですけど、最終的には2人の会話や周りの変化を感じ取り、和解(が適切な表現でしょうか)するのです。

一方で先生は最初こそ地元民を先入観で下に見ている雰囲気でしたが、酒場での紀美子の兄との対話やレッスンを経て変化していきます。

先生、ヤクザに脅されてるときも紀美子兄に助けられてましたけど、「山の連中はみんな家族、家族は守るもの」って兄は言ってるんですよね。
ここでも「一山一家」精神に守られてるし、酒場での対話が無ければ彼は助けに来てませんから。

にしても兄貴イケメンすぎるんだよなぁ。


育っていくプロ意識。

さて、フラガールとして修業の日々を送っている彼女たちを、多くの試練が襲います。

早苗との別れ、家族との死別。巡業ツアーでの失態、などなど。

どんなにつらい状況でもプロとしてステージに立つ以上、パフォーマンスに乱れを生じさせてはならないし、笑顔でいなければならない。

ステージに立つことすら危ぶまれるような危機も(立たないという選択肢すらあった中で)、それでも彼女達は踊ることを選ぶのです。

一人の人間として、一人のプロフェッショナルとして成長を遂げていく姿も非常に印象的でした。


常磐ハワイアンセンターOP日、彼女たちはフラガールとしてステージに立ちました。
どれだけ反対されようとも、大人たちに押さえつけられようとも。力強くステージを踏みしめるのです。

応援に来ている母を紀美子が見つけ、先生に送り出されるシーン、そこで披露したのは初めて見た先生のダンスと同じものでした。
「一生無理」とまで言われながらも努力を続け、成長を遂げた彼女が自分の心を突き動かした演目をやり遂げるの、めちゃくちゃアツいですね。


オタク的感想

推しメンが出るということで舞台を見に行きましたが、ひとつの作品として観劇を楽しめたと思います。
人生で初めてスタンディングオベーションに立ち会えて嬉しかったです。

潮さんのダンスキレッキレでしたね…演技ももちろん素晴らしくて喜怒哀楽の「哀」の表現がオタク的には最高でした。
また楽しそうに踊るんだよなぁ…

それはそうと、オリキャラの和美さん、めちゃくちゃ顔面いいなかわいい好き~~!!!って思ってガン見してたんですけど、後でキャストの名前見て納得しました。お顔がとてもよろしい…

あと、個人的には細貝圭さんのお名前を見かけて五度見くらいしました。
『海賊戦隊ゴーカイジャー』でよく見てたので。とてもよく見てたので。

プロのダンサーになりたい!と言い出した子が、肩書きだけでなく心持ちもしっかりプロのそれになっていく様、とてもカッコ良かったです。

正直あと10回見に行きたいし、円盤出るなら買いたい。
保存用と観賞用、布教用でね。

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