桜舞う頃に。第1話｢桜舞う頃｣

2024年 4月。

学校を守ってきた3年が卒業し、自分たちの代がやってきたと歓喜する者も居れば、不満を抱える者も居る。

世代交代の波はここ櫻坂高校でも巻き起こっていた。

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屋上

小林）もう3年生か、、、早いな、、、、

渡邉）つい先月まで2年生だったのにね。

小林）この屋上にこうやって居る事が不思議だよ。

渡邉）これからは私たちが支えなきゃねここを。

小林）先輩たちの期待は裏切れないしね。

渡邉）そうだね。

ｶﾞﾁｬ

突然、屋上の扉が開いた。

小池）もぉー、やっと見つけたよぉー。

小林）みいちゃんじゃん、どうしたの？

小池）うちら今年クラス一緒なのに教室いないからさ〜。

小林）ごめんごめん笑

小林）クラス表とか全く見てなかった笑

小池）ほんまちゃんとしてぇなぁ〜笑

渡邉）みいちゃん達何組なの？

小池）うちらC組だよ〜、理佐は？

渡邉）私確か、、、A組だったかな、、、？

小池）おぉー、あかねんたちと一緒か。

小林）茜か、、、、

渡邉）そういえば、跡目に関して何も言わなかったよね茜。

小池）確かに、ずっと｢私がなる、私が頭になる｣って言ってたのに特に動かなかったよね。

渡邉）何か考えてんのかね？

小林）それは無いでしょ、茜の事だから近いうちに私のとこに来るよ。

小池）それより、土生ちゃんところヤバいかもね。

渡邉）まぁ何とかなるでしょ、ねっ？由依。

小林）学年が変わって、それぞれの学校内での地位が変わった今、ちょっとした小競り合いは日常茶飯事になるだろうね。

小林）それが大きい火種にならないように私たちは細心の注意を払って行かなくちゃ行けない。

小林）今ここでしょーもない内部抗争で崩れてしまったら、外から潰されかれないしね。

小池）うちらがここで3年としての威厳を示さなきゃね。

渡邉）腹括らないとね。

小林）よしっ、やるぞ。

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山﨑の声掛けにより、2年生達が空き教室に集められていた。

2年空き教室

山﨑）うちらももう2年やでーー！

森田）テンション高すぎでしょ笑

田村）もぉー、天ちゃんはしゃぎすぎ笑

守屋麗）2年生になった感覚あんまりしないよね。

森田）ちょっと前まで1年生だったからね。

田村）ねぇー、まだ信じられへんわぁー。

藤吉）ねぇ、天。なんでうちらをここへ呼び出したん？

山﨑）おっ、知りたい？知りたい？

森田）ええから、はよ教えてよ笑

田村）めちゃくちゃ気になるやーん。

守屋麗）それでなんで私たち呼び出したの？

山﨑）それはなぁ、、、、、、

山﨑）うちが2年を仕切る！！！！

全体に沈黙が走る。

森田）ねぇ、それ本気で言ってるの？

山﨑）大まじや。

田村）うちらだけじゃないんやで？2年全体を敵に回すんやで？

山﨑）ばっちこいや。

守屋麗）本当にその覚悟があるの？いつもの天ちゃんのおふざけじゃ通用しないよ？

山﨑）あるからこうやって2年の中でも頭飛び抜けてる奴ら集めて宣言してんねん。

藤吉）ふーん、私はどうだっていいね。

藤吉）誰が仕切っても興味無い。

藤吉）私は今まで通りやるだけだから。

そう言って藤吉はその場から去った。

山﨑）なんやねん、釣れんなぁほんま。

森田）あのさぁ、ほんとに仕切るの？

山﨑）あぁ、ほんとに仕切る。

山﨑）うちが2年の頭になる。

田村）そんなのうちだってなりたいよ！

守屋麗）私だって！

山﨑）んな、挙手制でなれる訳ないやん。

山﨑）うちもはなから簡単になれると思ってないわ。

山﨑）うち潰しにくんならいつでも来い、逃げも隠れもしん。

山﨑）こんなかで最後に残ったやつが2年の頭じゃ。

そう言い山﨑は教室を後にした。

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体育館

この春入学してきたばかりの1年生達が、これから行われる祭りに参加すべく集まっていた。

武元）あっ、あぁー、マイクテスマイクテス。

武元）ここに集まって貰ったのは他でもない！

井上）おい、誰も聞いてへんがな。

武元）おい！お前ら！こっち向け！

新入生達がいっせいに武元の方に向いた。

武元）えぇー、まず入学おめでとう。

武元）君たちにはこれから楽しい学園生活が待っているだろう。

井上）そんなのええからはよ大事なこと言わんかい。

武元）ちっ、せっかちかよお前。

武元は大きく息を吸い込んだ。

武元）すぅーーーーーー

武元）今から！一年戦争を始める！！！

その宣言が響き渡った途端、体育館内は歓声で満ち溢れた。

武元）我こそはと思うものは前へ出て来い！

すると足早に1人前に出てきた者がいた。

武元）おぉー、君は出場するってことで良いかな？

的野）はい。

武元）名前教えて貰っても良いかな？

的野）的野、的野美青です。

武元）的野ちゃんねぇ〜。

武元）なぁ、きら子、この子はどういう子なんだ？

増本）的野ちゃんはぁ〜、櫻西中の一匹狼でめちゃくちゃ強かったらしいよ。

武元）櫻西って言ったら小林さんか。

的野）自分、小林さんめっちゃ憧れです。

武元）おぉ〜、じゃ優勝して小林さんところ行けたらいいね。

武元）おーい、他にはいないのかぁー？

すると1人、2人とどんどん前に来た。

最終的に参加者は10人になった。

武元）よしっ、これを持って締切だ！

武元）この10人でこれからトーナメントを組む、その他のものは解散！

集まった10人以外の新入生が体育館を後にした。

武元）それじゃ、トーナメント作ろうか。

それから間もなく2024年度一年戦争のトーナメントが完成した。

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学年が変わり、自分たちの立場が変わった今

様々なことが動き始めようとしていた、、、、