愛する気持ちは変わらない
キキーーー!!
ガッシャーーーン!!!!
10月23日 僕は車に轢かれて息を引き取った。
ひとつの小箱を握り締めながら。
この日、僕はある計画を立てていた。
○○)えぇ〜と、ここで待ち合わせでここでご飯食べて、、、、
ピロン
今日の予定を確認していると通知が来た。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
(メール)
由依)○○〜、着いたよー。
由依)どこ居るの〜?
○○)えっ、まじで!?
○○)ごめん!今から向かう!
由依)分かった、気を付けて来てね。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
○○)やっべ、由依着いちゃったよ。
○○は大急ぎで家を出る準備をし、足早に家を出た。
○○)長いなぁ、、、、早く変わってくれよぉ、、、
いつも通る横断歩道でさえ、いつもと同じはずなのに遅く感じる。
ピーポーピーポー
○○)やっと変わった。
信号が変わった瞬間、○○はすぐに渡ろうとした。
だが事件はここで起きた。
キキーーー!!
信号を半分まで渡り終えた時、ものすごい甲高い音が聞こえた。
その音の方向を向いた瞬間、目の前が真っ白になった。
ガッシャーーーン!!!!
ものすごい速度で走っていた車は○○目掛けて勢いよくぶつかった。
あたりは一瞬で騒然と化した。
街の中心部だったこともあり、ものの数分で警察や救急車が到着した。
事故の原因は、車に乗ってた男が飲酒運転をしていたことが原因だった。
○○の体は損傷が激しく、事故の凄さを物語っている。
その後すぐに警察署に遺体は運ばれた。
そしてそこで由依は○○の身に起こった出来事を全て聞かされた。
由依は時間になっても来ない○○に少し不安を感じていた。
何度連絡しても既読は付かないし、電話も出ない。
不安に思った為、○○の家へ向かっている最中に事故現場に出くわした。
それ見た瞬間、「まさかね、、、」と思ったがそんな訳はないと思いそのまま家へ向かった。
だが家に着いてチャイムを押しても、誰も出てくる気配どころか人の気配すら感じない。
まさかと思っていたところに、○○の訃報の知らせを○○の母親から聞かされたという。
警察署に来るや否や由依は警察官に、「○○に合わせてください。」そうお願いした。
事情を把握した警察官が○○のいる遺体安置室まで由依を連れてきた。
由依は台に置かれた○○の姿を見ると、気が抜けたように崩れ落ちてしまい、その場で泣きじゃくった。
由依)なんでよ!!!なんで死んじゃうのよぉ!
由依)なんで勝手に行っちゃうのよぉ!!○○!!なんか言ってよぉ!!!
由依)○○ぅ、、、○○ぅ、、、、
由依が泣きじゃくっていると、遺体安置室に1人の警察官がやってきた。
警察官)心中お察しします。
そういい由依に向かって深々と頭を下げた。
警察官)小林由依さんで合ってますか?
由依)はい、、、
顔を真っ赤にはらせた由依は警察官の方を向いた。
警察官)実は○○さんの着ていたジャケットの内ポケットにこれが入っていまして。
すると警察官はひとつの小箱と紙を手渡した。
由依)これは、、、、?
警察官)開けてみてください。
由依が恐る恐る箱を開けると中からは綺麗な指輪がひとつ出てきた。
紙の方を見ると
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
小林由依さん、僕は貴方を絶対に幸せにします。
だから僕と結婚してください、お願いします。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
と書かれていた。
それは○○がプロポーズの際に言うセリフを忘れないようにメモしていた紙だった。
由依)えぇ、、、嘘、、、、
それを強く握りしめて、また由依は泣き始めた。
由依)○○ぅ、、、○○から貰いたかったよぉ、、、
由依)○○にはめて欲しかったよぉ、、、
由依)○○と結婚したかったよぉ、、、、
その後由依は約1時間ほど○○の傍から離れなかった。
由依)○○、、、ずーっと好きだからね?
由依)私の事、嫌いにならないでね?
とずっと○○に伝えていたそう。
それから時は過ぎた。
由依も元気を取り戻し、仕事に励んでいるようだ。
由依も気が付けば30近い。
歳をとっても容姿端麗な由依を逃す男はそうそういないだろう。
後輩)小林さーん!お疲れ様でーす!
由依)おつかれ。
後輩)小林さんって、彼氏とか作らないんですか?
由依)何急に(笑)
後輩)ちょっと気になって(笑)
由依)私はいいかな〜。
後輩)どうしてっすか?
由依)私にはあの人以外愛せないと思うし、あの人を超える人は現れないと思ってるから。
後輩)あの人って?
由依)まぁ、君には関係ないことよ。
由依)それより、仕事終わったの?
後輩)あとちょっとっす。
由依)ならそれを終わらせてきなさい。
後輩)はーい。
後輩はオフィスへと戻って行った。
由依)私には○○だけで充分、ここには居なくてもずーっと一緒だから。
左薬指に嵌められた結婚指輪を見ながらそう呟いた。