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2023年のスタートに思うこと

2023年がスタートして、早くも1か月が過ぎました。
年が明けてからまだ顔を合わせていない子もいるくらい練習できていません。
1月6日に練習初めで、それ以降は砥部町の金曜日は雨続き、全く練習できず。
オフは12月だけなのですが、これで1月もオフ状態。
室内練習場が欲しいです。

2月3日、ようやく晴れの金曜日。
短い時間ですが、体力トレーニングと基礎練習をしました。
砥部の冬は寒さが厳しいですが、この日は比較的過ごしやすい気候で練習することができました。
今年の大会日程も発表され、4月16日には全国予選があります。
3月には西条高校さんに練習試合を無理やりねじ込んでいただきました。
登録書類も届き、また新しいシーズンが始まるルーティンのスタートです。

スワローの練習は天候に恵まれず壊滅的な反面、砥部クラブジュニアの練習は汗ばむような天気の中でできています。
1月15日はお声掛けいただいたあつみね講習会に参加してきました。
東京五輪2020の日本代表の渥美さんと峰さんのコンビ活動。
ストレッチ、アップ、キャッチボール、ゴロ捕球、ベースランニング、バッティング、ノック実演、サイン会と3時間があっという間に過ぎていきました。
3時間で収まる内容ではないくらい濃い講習会を急ぎ足で実施してくださいました。
峰さんが説明をしながら渥美さんがお手本を見せるパターンで進行され、とにかく基礎を大切にしていることがよく伝わりました。

基礎練習って楽しくないけど、やらなきゃ上手くはなれない。
もともとのセンスで上手な子でも、基礎練習なしでは伸びないと思います。
基礎ができてこその応用や個性だと考えます。
そもそも試合でのプレーは一つ一つの基礎の集合体ですよね。
小学生でソフトボールを始めたばかりの子供たちに、いかに飽きさせずに基礎体力をつける練習や基礎技術練習をこなしてもらうか、ジュニア指導者の永遠のテーマのような気がします。
この先伸びるかどうか、そもそもソフトボールが楽しいと思ってもらえるか、とても責任の重い役割だとしみじみ感じます。

練習補佐の立場であってもいい加減なことは教えられないと、練習メニューや指導方法をより研究をするようになりました。
ジュニアには早いかなと思う練習でも、子供って凄いもので案外できるようになるのが速いです。
その過程で大人の練習にも生かせるものが結構あるので、お互いの練習で試しながら取り入れたりしています。

さて話は変わりますが、日本代表はこの冬1番の寒波の中で選考会が開催されていましたね。
昨日選考結果が発表されていましたが、以下、日本ソフトボール協会のホームページ記事から抜粋した、宇津木麗華代表ヘッドコーチの話です。

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「ピッチャーはそれぞれ球速も違うし、持っている球種も違う。同じリード、配球を画一的に繰り返すばかりでは、それぞれのピッチャーの持ち味を引き出すことはできない。
個々のピッチャーの一番の武器となるボールは何なのかを見極め、それを最大限に活かすこと。そのボールを活かすためにどうピッチングを組みたてたらいいのか、どんな配球が効果的なのか考えること。
力のあるピッチャーは配球等工夫しなくても相手打者を抑え込むことができる。それがいつもいつも通用するとは思わないでほしい」

「ピッチャーもただキャッチャーのサイン通りに投げるだけでなく、自分自身を活かすために、自分の意思で時には勇気をもってキャッチャーのサインに首を振ることも必要になる。
セオリー通り、パターン化した配球だけで通用するのは本当に力のあるピッチャーだけ。球速は90km/hそこそこ、チェンジアップしかもっていなくても、そのチェンジアップが120km/hの快速球にも負けない武器として使える場合もある。
使えるボール、使えないボールを冷静に取捨選択し、勝負するボールと見せ球にするボールをうまく組み合わせていくことができる『投球術』を持たなければ代表レベルで活躍することはできない」

「日本の指導はどうしても欠点を指摘し、それを矯正・克服することに主眼が置かれ、走・攻・守すべてにバランスの取れた『完璧な選手』を求める傾向がある。ともするとそれが行き過ぎてしまい、目立った欠点もないかわりに突出した個性、特徴の感じられない小器用で小さくまとまってしまっている選手が多い気がする。
選手それぞれにその選手にしかない魅力、個性、特徴があるのだから、まずはそれを活かし、伸ばすことから指導した方がいいと感じる。『自分にしかない武器』を身につけること、『長所』を磨くことから始めることで前向きでポジティブな気持ちになり、その武器を活かすためにどうすればいいか考え始める。
例えば、高めに強く、自信があれば、低めのボールはヒットにできないまでもファウルにして逃げる。内角が得意なら外角のボールは見逃したり、空振りするのではなく、せめてファウルする技術を身につける。
そうすることで『次のチャンス』が生まれてくる。
逆に高めも低めも内角も外角も完璧に打つこと、何でもできることを求めるあまり、自分を見失い、本来持っていた能力や魅力を自ら手放してしまっている選手が多いように感じる。
『これだけは絶対!』というものも一つ持つこと。固有の、突出した能力を磨くことを最優先に考え、それができてから苦手なところを少しずつ消していく、得意なものを最大限に磨いた上で不得意なことにも取り組み、克服をめざす……そういった方法論で選手育成を図った方が、スケールの大きな、個性豊かな選手を育てることにつながるのではないか。
自分を見つめ、冷静に自己分析することは必要だとしても、自分はここがダメだ、あそこが苦手だ、とマイナス思考の減点主義に陥ってしまうとプレーに積極性や思い切りが失われてくる。逆に、これだけは負けない、ここが自分の強みだ、と自信を持っている選手は、プラス思考で何事にも前向きに取り組むことができる」
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これはトップレベルの選手に向けた話ではあるものの、一般レベルでも必要な考え方だと思います。
また、将来個性豊かな選手になる為に、ジュニア時代は平均的に色々できるようになることが大切と考えます。
 
今回の選考会には、昨シーズンで現役を引退した山田恵里さん、一昨年に引退した渥美万奈さん、山本優さん、山崎早紀さんの4名がサポートスタッフとして参加していたそうです。

その目的として、
『日本ソフトボール協会が推し進めるオリンピアンを指導者として育成していこうという施策の一環で、オリンピックという世界最高の舞台で活躍し、金メダル獲得という偉業を成し遂げたオリンピアンの「経験」をレガシーとして遺し、受け継ぎ、継承・伝承していくことを期待してのものである。
選考会に参加した選手たちに、「世界の舞台」で活躍し、金メダルを手にした者でなければ伝えることのできない「貴重な経験」を、直接伝授する機会が設けられたことに「大きな意義」があり、こういった取り組みがソフトボール界の発展につながるはずである。』
と書かれていました。

素敵な取り組みですよね。

話は逸れますが、よく仕事の場面で、自分ができるようになるのは大前提で、後継者を育ててやっと一人前だと言われます。
人を育てるというのは、仕事の中で最も重要な業務であり、最も時間を要し、最も難易度の高いものだと思います。

仕事でプレイヤー時代は自分にしかできないことが自分を評価してもらえるポイントであり、人に手の内を見せない人が往々にしています。
自分自身の努力で積み上げた知識や技術を、自分のものだけにしておきたい人、ここに辿り着くまでに苦労したから簡単に人には教えたくないという人はたくさんいます。

人に教える事で理解を深め、探究し、新たな課題を見つけ、より洗練されたものになります。
出来る人が増えれば自分の仕事が楽になり、また次の課題にチャレンジできる余裕が生まれます。
そしてそれを他の会社の人にも伝える事で、業界全体のレベルが上がり、より良いものになります。

最近よく目にする光景、プロ野球選手のチームの垣根を超えた合同自主トレは、賛否両論の意見を耳にしますが、私は大賛成。
良いものは業界全体で取り入れて、底上げしていった方がやる人も見る人も楽しいと思います。
戦略、作戦はそれぞれのチームや会社で秘密にしておくべき事ですが、そこに至るまでの基礎部分はどんどん共有して、成長スピードを上げればいいと思うのです。

話を戻しますが、あの東京2020の金メダルの歓喜の中にいた人たちが、引退後様々なところで、場所・レベル・年齢問わずにソフトボールの指導活動をしてくださっています。
これは全国のソフトボーラーは本当に贅沢で幸せな時間をいただいていると思います。
私自身、たぶん子供たちより興奮していたはずです。
案外大人の方がテンション上がる傾向にありますよね。
子供たちは追々、とても贅沢な時間を過ごしたのだと気づいてもらえればいいかなと思います。

さて、ブログに麗華監督のコメントを引っ張ってこようと日本ソフトボール協会のHPを開いたら、なんと先週お隣の高知県で女子U15の代表選考会が開かれていました。

その記事によると、今回の選考は「第1回女子U15アジアカップ」(女子U15アジア地区予選)、「第1回女子ワールドカップ」のための選手選考会で、投球距離(本塁から投手板までの距離)が11.58mに設定され、打者も「フェイスガード付きのヘルメット」の着用が義務。日頃扱い慣れている「ゴムボール」ではなく、実際に大会で使用されるのと同じ「革ボール」を使用する。
となっており、中学生で革ボールか!とその内容に驚くのはもちろんのこと、
「東京2020オリンピック」金メダリストであり、(公財)日本ソフトボール協会理事でもある峰幸代氏、長く日本の「4番」に座り、世界を震撼させたスラッガー・山本優氏も参加。
併せて、チームを率いるコーチングスタッフも決定。
「東京2020オリンピック」で金メダリストとなった山本優氏がヘッドコーチ、「2008北京オリンピック」「東京2020オリンピック」で二度もオリンピック金メダルを手にした峰幸代氏がアシスタントコーチに就任。
と書かれているではないですか!!

めちゃくちゃ勝手に興奮してしまいました。
山本さんは今でも一番尊敬するソフトボーラーだし、ファンの一人としてU15での活躍を楽しみにしています。
2人の子供への指導姿を間近で見せてもらったばかりなので、より興奮する気持ちが強いですね。

もちろん若い選手たちには、記念すべき第1回目の女子ワールドカップ頂点を目指してもらいたいですし、特別な経験を積み、いずれトップ代表として活躍する日が来ることを楽しみにしています。

JDリーグの今年の日程も出ましたね。
愛媛開催は3節あります。新制伊予銀行ヴェールズ頑張れ!!
ソフトボールがどんどん盛り上がって、2028年のロサンゼルス五輪で復活し、またあの歓喜の瞬間をテレビ越しにでも味わいたいです。
ソフトボールの面白さが、もっともっと伝わるといいですね。

我々は草ソフトの世界でより高みを目指して、限られた時間、限られたメンバーで細々と頑張っていきます。
今年は2人が就職で春から環境が変わります。
引っ越しや慣れない仕事にストレスも増えるでしょうが、ソフトボールでストレス発散だと思って練習に来てね。
試合はなるべく全員で参加したいけどそれも難しいから、全国が決まればこれだけは絶対にみんな揃って山口県に行こうね。
昨年経験したこと、後悔したことを思い起こして、一つでも進歩したチームで大会に挑もうね。

そして、一つでも上へ。

旧メンバーでも成し得なかった全国優勝は夢物語かもしれないけれど、それでも夢を見せてもらえるような選手が集まってくれているので、夢を見たいと思っているのです。
とべスワローの選手の皆様、私を全国の決勝に連れて行って下さい。
伊那の地で流した悔し涙、山口の地では喜びの涙にするぞー!

そこに向けて、私も試合勘を早く取り戻さないと。
選手たちに負けないようにソフトボール勉強します。

なんだか話題が飛び散ったブログになりましたが、本年もどうぞとべスワローをよろしくお願いいたします。