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第28回全日本レディース愛媛県予選

2023年4月16日、重信川河川敷グランドにて、第43回愛媛県レディースソフトボール大会、兼第28回全日本レディースソフトボール大会が開催されました。

大会前の金曜日は大抵雨で練習できないことが多いのですが、今年は意地でも練習してやろうと、雨雲の隙をみてピッチング練習、雨の中バッティング練習を強行しました。
風邪ひかなくてよかった・・・

翌日土曜日には、人脈の広いななみんの紹介で個人の所有物とは思えぬ施設で思う存分練習させていただきました。
直前の悪あがきも、やらないよりかやった方がいいかなと。

そして迎えた当日、朝8時集合としていましたが、30分ほど早く到着し審判さんたちと同時到着。
前日までの雨と雑草で荒れたグランドを、みんなで丁寧に整備させていただきました。
これで滑って怪我しないように、これでバウンドが変わってエラーしないように、自分たちがこれからお世話になるグランドに気持ちを込めて。

ひと段落して各々手を洗ったりトイレを済ませたりしていると、ななみんから「櫛部さん、集合しますか?」と聞かれ、「まだ今集まる予定はないけど、ななみんが集合しろと言うのなら集めますよ。」と集合をかけました。
そして、ななみんが話し始めると、なんとゆみちゃんとなっちゃんと協力して、チームのメンバー1人1人にスワローのユニフォームの背番号入りマスコットを作ってくれていました。
こんなに心のこもったプレゼントを頂けるとは思ってもみなくて、不意打ちに感動してしまいました。
そして最後に「全国行きましょう!」の掛け声は、一気にみんなのテンションを引き上げてくれました。

その後、みんながアップしている間にばーばたちとティネットを立てたり、ラダー準備したり、ノックしたり、なにかと気忙しく時間が過ぎていき、9時からは組合せ抽選。
初戦の相手はフラッシュさんに決まりました。

午後からの雨予報のため、試合開始時間を30分巻いて9時半スタートに。
後攻で始まった試合の先発マウンドは永易投手に任せます。
よく考えてみると、昨年の全国大会以来試合に参加できていなくて7カ月ぶりの試合。
相変わらず緊張しいだけど、2つの三振とセカンドフライで三者凡退と、上々の滑り出しでゲームを作ってくれました。
あまりにも怖い顔して投げてるからついつい突っ込んでしまいましたが、集中力切らしてたらごめんなさい・・・

1回裏の攻撃、
1番紗央里が初球を叩いていきなりの3ベースヒットでチームに勢いを与えます。
2番詩音にサインプレイも考えましたが、最近当たっているので任せてみることに。
期待通りのタイムリーで2人で1点を獲得。

3番ななみもヒットで続くと、4番歩美が特大ホームランで走者一掃のスリーラン。
いちいち飛距離が度肝を抜いてくるバッターです。
5番あやてぃんは悔しい三振、次がんばろ!

6番もえちゃんヒットで出塁、7番ゆみちゃん四球で出塁、ワンアウトランナー1.2塁からダブルスチールで2.3塁として、8番綾乃にはスクイズをお願い。
これが湿ったグランドに絶妙なバントで内野安打となり、エラーも誘って一気に2点で6点目。

9番美咲の打球も相手のエラー絡みで綾乃が生還して7点目。
美咲も3塁まで進むとバッターはトップに帰って紗央里。
ここもしっかりヒットで返して8点目。
紗央里には走ってもらってワンアウトランナー2塁とし、2番詩音のショートへの内野安打でランナー1.2塁。

3番ななみもレフト前ヒットで満塁の御膳立てをして、迎えるのは恐怖のバッター歩美さん。
スリーボールからの4球目、さっきの打席のデジャブのようなセンターオーバーのグランドスラムで一挙4得点の12点目。

5番あやてぃん、セカンドゴロでツーアウト。
みんなが打つ中悔しくて苦しいだろうけど、自分の中であなたは前のバッターが返せなかったときにランナーを返す役割の人。
ヒットにこだわらず、しっかりと転がすことを意識してくれていればいいと思ってます。

6番もえちゃん、これまたホームランで13点目。
7番ゆみちゃんラッキーな内野安打、8番綾乃四球、ツーアウトランナー1.2塁から9番美咲がタイムリーで14点目。
ワイルドピッチでランナーなおも2.3塁で、この回3回目の打席の紗央里もタイムリーとエラーで2得点の16点目。

あまりにも止まらない攻撃、ここで詩音にセフティにチャレンジしてもらう。
いいバントだったけど残念ながらアウトでチェンジ。
全国までにもっと早く走れるようになってね。

2回表の守備、永易投手は長い攻撃に調子を崩さず、4番バッターをサードゴロに抑えます。
続いて5番バッターの強烈な当たりがショートに飛ぶも、もえちゃんが難しい打球を難なく捌いてショートゴロでツーアウト。
仕上げは6番バッターのセンター前ヒットをセンター紗央里が容赦なくセンターゴロにしてスリーアウトチェンジ。
この回6球で三者凡退です。

2回裏の攻撃、
3番ななみがショートライナーでワンアウト、4番歩美は四球で出塁。
5番は代打なっちゃん、公式戦初登場を進塁打で貢献します。

この回はあっさり終わるかなと思ったのも束の間、6番もえぴのヒットで1得点。盗塁と7番ゆみちゃんのヒットでこの回2点目。
8番綾乃が四球でつなぎ、9番美咲のスリーランでこの回5点目の合計21得点。

4回からなっちゃん竹ちゃんに行ってもらう予定が、バタバタしてこの回から行ってもらうことに。
なにせ予定外の3回コールドが成立してしまいそうでしたので。
2番に入る竹ちゃんまであと一人、残念ながら1番紗央里の当たりは良かったもののショートライナーとなりチェンジ。

3回表、ここからピッチャーは竹内投手。
なっちゃんにファーストに入ってもらい、下がった詩音の代わりに初めてサードを守るゆみちゃん。ライトには歩美に入ってもらいました。
この日の朝にいきなり、ゆみちゃんにサードに入ることをお願いしました。急で大変申し訳ございませんでした。

竹ちゃんのスタートは奪三振の好スタート。
続いてファーストへのファウルフライを、代わったばかりのなっちゃんが捕球してツーアウト。
最後はセカンドゴロに打ち取り、これでゲームセット。

70分ゲームなのに24分残して3回コールドゲーム。
投手陣は3回の三者凡退で打者に2巡目を打たせませんでした。
攻撃は2回で打席が3巡する21得点の過去最高得点。
打ち損じが限りなく少ないバッティングに、みんなの成長を感じます。
守備もしっかり集中できていました。
交代投手のピッチング練習も、去年までは受ける人もいなくて本当に苦労しましたが、今年はなっちゃんが居てくれて受けてくれて本当に助かりました。

反対コートの試合終了を待ちながら思い思いに過ごすこと約1時間。
ごはん食べるにも微妙に早いし、ウィダー飲んだり、何も口にしない人もいる中、食いしん坊竹ちゃんはこっそり唐揚げ食べてました。
一生懸命日焼け止めを塗り込む若者たち。
久しぶりにこの大会に出場してきた今治らびっつさんと、松前ひまわりさんとの試合の行方を見守ります。

ベンチを1塁側へと移して迎えた決勝戦の相手は松前ひまわりさん。
この試合は先攻です。
1回表、
ツーアウトからヒットとエラーでランナーを出すも、あと1本が出ず無得点。

1回裏、
この試合の先発マウンドは真鍋投手に任せます。
先頭バッターを三振、2番に四球を出すも、後続をセカンドゴロと三振に打ち取りチェンジ。

2回表、
またまたヒットと四球でランナーは出すものの、なかなか点には結び付かずもどかしい。
不本意な牽制アウトもありましたが、もえちゃん、あれは完全にセーフなのでお気になさらず。

2回裏、
ファーストライナー、センターフライ、セカンドフライと打たせて取るピッチングで三者凡退に抑える。
打者が巡目に入る今度こそ得点が欲しい。

3回表、
内野安打と四球でランナーを出すも、やはりホームが遠い。
さっきの試合で打ちすぎて、打ちたい気持ちが強すぎたのかもしれません。
ボール球の増えた投手を助けるバッティングとなり、自分がしっかりと待つよう指示しなかったことを反省しました。
この回16球、相手投手は1球もストライクが入っていませんでした。
この回が崩すチャンスだったはず・・・

3回裏、
ゆみちゃんは相変わらず絶好調で三振二つとセンターフライで三者凡退に抑えます。

4回表、
四球でランナーを出すもショートゴロの山で2塁すら遠のく。
少々焦りがででくる頃。
どうもこのゲーム、審判との相性が良くない。
はらわた煮えくりかえりながらも、こんな小さなことでごちゃごちゃ言わなくても、うちの子たちは気持ちよく勝ってくれると信じている。
怒りを抑えながらも、3塁ランコ―はギブアップして土居ばーばにお願いしました。

4回裏、
攻撃の焦りを打ち消すように、三振二つとサードゴロで、相手クリーンナップを三者凡退で抑えるバッテリー。キャッチ綾乃はもうノリノリ。楽しそうで何よりです。

5回表、
いよいよ延長タイブレークも視野に入ってきたころ、この回トップバッターの詩音が四球で出塁。
3番ななみのワンストライクからの2球目。
少々高めの球を振りぬいた打球はレフトの頭上を超えるライナー性のホームラン!

もう嬉しくて嬉しくて、めちゃくちゃ飛び跳ねました。
手の皮がめくれるほどバット振って練習してきたから、みんなに全国絶対行きましょう!って鼓舞してくれてたから、この子のバットがやっと重い雰囲気をぶち壊してくれたことが嬉しくて感動して、本当に涙が出そうになりました。

あとからそのことを本人に伝えると、さらっと「ありがとうございまーす」とながされましたけどね。

ベンチに帰ってきたななみとハグしようとしたら、なぜか間に綾乃がいて、なぜかそのまま綾乃を2人の腹の間に挟んでハグしました。
綾乃も人のお腹に挟まれるの初めての経験って言ってました。

これで試合の流れは一気にスワローに引き寄せました。
ツーアウトになってからもえちゃんがヒットで出塁。
相手選手の負傷があってしばらくゲームは中断。
相手キャッチの肩がいいのであまり走れない中、ここで畳み掛けたくて盗塁をお願い。
結果は成功!得点には結び付かなかったけれど、相手にダメージを与えるには十分だったと思います。

5回裏、
セカンドゴロ二つとピッチャーゴロで安定の三者凡退。

6回表、
この回のトップバッターは小嶋に代えて代打竹内。
みんなが少々苦手なこのピッチャー、竹ちゃんは得意です。
さっきの回でダメ押しに竹ちゃんに行ってもらおうと、「小嶋の代打で竹ぴね」と、試合中断中にお願いに行くと、前を向いたまま「コジマ ダイダ タケピ」と片言の日本語を呟く固まりよう。
「ゆみちゃんの次打つんやで!」と再念押ししときましたが、この回流れて良かったのかもしれませんね。

気持ちを新たに、昨年ホームラン打ったと思ったら、ホームでアウトになるという鮮烈な思い出のある対戦。見ものです。
ファウルで粘りながらフルカウントまで持ち込むと、昨年同様のいい当たりが右中間に抜けました。
3塁コーチャーの土居さんは大きなアクションで竹ちゃんを3塁で止めます。
ベンチでみんな盛り上がります。いろんな意味でね。
さっきの得点から追い打ちを掛ける攻撃、竹ぴナイス!いい流れ。

続くバッターは美咲、少々足に不安のある竹内さんを悠々返してくれるライト方向へのスリーベースヒットで、もうベンチは押せ押せムード。
さっきまで沈黙していた打線が嘘のように、1番紗央里もタイムリーでこの回2点目。

詩音もヒットで繋いで、ノーアウトランナー1.2塁。
レフトフライでワンアウトとなった場面、2塁ランナー紗央里が大きなリードで2塁牽制を誘い、キャッチが投げた瞬間に3塁へスタート。
ボールが逸れてそのままホームインでのこの回3点目は、相手の心を折る5点目でした。
なぜか詩音は1塁に残っていましたけどね。
なぜでしょうね。

ツーアウトからもえぴがまたもヒットで出塁するも、ホームを狙ったランナーがタッチアウトでチェンジ。
結果はアウトだけど狙うべき場面、これで良かったと思います。

6回裏、
三振、サードライナー、セカンドゴロの三者凡退。
ここまで初回の四球が無ければ完全試合、ノーヒットノーランは見えてきました。
なかなか得点出来ず苦しかった場面も、真鍋―小嶋バッテリーが完璧に抑えてくれる安心感が心強かったです。

7回表、
ヒットとエラーでランナーを出し、得点には結び付かなかったけど、最初の方の重い雰囲気とはまた違う。心の余裕がある時の空気は違います。

そしていよいよ最後の守りへ選手を送り出す。
この回から永易投手をと考えていたけど、キャッチ綾乃がゆみちゃんにノーヒットノーランしてほしいというので、ヒット打たれたら交代ねと守備の交代は無しでそのまま送り出しました。

すると、私が余計なことを言ったせいか、トップバッターにこの試合初めてのヒットを打たれ、タイムを取る。
本当に代えるのかと驚く綾乃を尻目に審判へ交代を告げに行きました。
ボール球を打たれて悔しがる真鍋投手。
ライトの守備についてから一気に疲労が出たと言っていました。
気の張る試合だったからね。
だけど球数数えてみたら61球の省エネ投球。ゆみ様様でした。
ありがとうね。

いきなり大事なマウンドを託された永易投手。
点差があるとはいえ、気を抜けばひっくり返されることもある場面。
緊張しただろうけど、この場面を凌ぐ姿を見せてもらいたかったので投げてもらいました。
きっと全国では同じような場面がまたあるから。

バッテリーエラーで1失点はしたものの、気を取り直してセカンドフライ2つと、最後はライトゴロでゲームセット。
よく踏ん張ってくれました、大役をありがとうね。

終わってみれば13安打の猛攻でした。
第一試合が17安打、合わせて30安打の猛打の一日となりました。
全員総力で勝ち取った全国大会出場の権利。
9月に山口県山口市へ行きますよ!

今年の攻撃前の声出しはランダムに私が指名して行っています。
不意打ちに弱いのは美咲とあやてぃんでしたね。
若手の方が堂々としてるし。いつ振られてもいいように言葉準備しといてよ!

試合終了後は閉会式。
毎年恒例の一番若い人からもらいに行く決まりで、今年はななみ、ゆみ、なつみの3名で賞状と優勝旗と盾を受け取りにいきました。

閉会式と片付けを済ませた後のミーティングは、一人ずつ反省点や良かったことをコメント。
うまく言葉にできなくても、自分の今の思いを言葉にしてみんなに聞いてもらうことも大切。
意外な熱い想いや気持ちが知れるし、自分の決意を宣言できるし、短くてもいいからこの時間は大切にしたいと思える時間。
町田さんのあったかい言葉や、ばーばたちがまた頑張ってボール拾いするねって言ってくれる環境が本当にありがたい。
健康には気を付けてという今井さんは右手にギプス。
全国まで生きてたら行くわっていう楠元さんは御年81歳、全国の時は82歳ですね。
自分も年取った分、ばーばたちも年取ったな。

日頃の恩に報いるには、全国で一つでも多く勝ち上がることなんだろうな。

グランドを出る前に、もう一度応援に来てくれた土手の上にいた親御さんたちに並んでお礼を。
詩音だったか「山口も来てね~」というと、歩美ママから被せるように「山口いってらっしゃ~い」とお返事が。
綾乃パパママは来てくれるって!

歩美パパにも、山口に住む右田ばーちゃんにも応援来てほしかったな。
試合後のミーティングでも、亀岡さんにリベンジする!と力強く宣言してくれたし、期待しかないですよ。
2人とも天国まで届くように派手に活躍してくださいね。

試合のあとは美咲パパに無理言って“かくれんぼ”を開けてもらってプチ祝勝会。
ばーばの作ったおにぎりや煮物をたくさん持ち込んで、飲み物も隣のコンビニで買いこんで、持ち込み自由のお好み焼きパーティー。
遠方から来てくださった親御さんや応援に来てくれた妹たちも参加の大所帯。

こんな変な時間帯にこんなにわがままきいてもらえるのは美咲パパならでは。
本当に本当にありがとうございました。

乾杯の音頭は歩美にお願いしました。
どんな無茶ぶりもみんなさらっと応えてくれる。
最後は詩音に締めの挨拶をお願い。
関わってくれるすべての人に感謝の気持ちを伝えました。

みんな大人になったな。

去年も同じことを書いた気がしますが、愛媛県のレディースソフトボール界の活気が戻ることを願ってやみません。
マックス12チームあって、2日間にわたって開催されていた全国予選にいつか戻るといいな。

今年はコロナ規制もなくなり、続々と試合の予定が入ってます。
この大会前には松山商業さんと練習試合ができましたし、雨で流れた西条高校さんとももう一度試合を組みなおしました。
再来週には急遽、一般女子のアイクラブさんとの練習試合も入りました。
革ボール大丈夫かな。
今年は高校生のレベルも上がるようで、これまた楽しみです。

来月には久しぶりの九州遠征。
行けるメンバーでカツカツどころか足らないけど、時間とお金を掛けて行く価値のある大会。

不安要素をひとつずつ潰して、9月までに出来得ることをやって全国に臨みたいです。
全然準備できずに行った昨年、あんなに悔しい思いをしたんだから、今年はしっかりと準備して後悔のない大会にしたいものです。

応援してくださる全ての方に良い報告ができるように。