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電動車いすが届いたと、透析患者さんから喜びの報告


思い起こすと、この透析患者さんは、昨年肺炎を起こした。それから少し動くと息切れを起こすようになり、その症状は軽快することはなかった。患者さんの要望は「息切れがしてどこにもいけない、ストレスで気が狂いそうだ」そこで電動車いすに挑戦することを決めたが、家族は危ないと猛反対。それを聞いたケアマネージャーさんが家族に賛同して直訴に来た。

ご家族が反対している。主治医の許可が出ないと無理なので諦めてもらいたい「主治医にも止めてもらうようにお願いしてある」。

暫くして、本人から、主治医に相談したが許可してもらえない。院長に許可してもらえなければ病院を移って、次の病院で医師に許可をもらうと私に相談に来られた。

彼は真剣だ。私はその旨を院長に伝えた。

院長はどうぞと笑った。

ケアマネージャーさんに院長が許可したことを伝え、電動車いすは実現した。

彼は喜んで、いかに安全に、うまく乗るかを考えていると私に話してくれた。時速6キロまで出るが、3キロしか加速しない設定ができる。操作になれるまでは3キロで練習する「彼はまだまだやれる顔をして嬉しそうである」。今日届いた。乗ってみたと再三私に話してくれた。ご家族は苦笑いしているかもしれないが。

私がアドバイスしたように、歩道が斜めになっているところや段差に注意して、重心を低くして車椅子ごとひっくり返らないように注意しているようだ。

春にがきた。彼の車椅子ライフも彼にしかない体験。本当に嬉しそうであった。男性看護師をしていると、男性からの切実な相談がある。男性にしかわからない気持ちもあるのだろう。

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