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自分の中の闇

なんとなくぐずぐずしていたら「また今度にしましょう」と……。そう言われて、なんだかホッとしている自分がいます。昔は、あんなに会いたがっていたのになぁ……今はできれば会わずに済めばいいとすら思ってしまっている自分……。なんて自分勝手なんだろう。

そんな僕の気持ちを、たぶん察してくれたんだろうなぁ……。罪悪感……。

◆◆

息子が小学校へ通いはじめました。新コロ禍の入学式。放課後の……なんて言うんだっけか……預かってくれるところ……毎日、目新しいことが起きて、楽しんでいる様子。

妻が友人と会食するため、夕方に子ども園へ迎えに行きました。ランドセルを颯爽と背負いながら園から出てきました。「おぅ! 今日も終わったぜぇ」というような生意気な……大人びた顔でした。

自転車に乗せて「今日はごはん食べたら、銭湯へ行こうか?」と誘うと、「うーん……いってもいいよぉ」と。「どこに行く?」と聞くと「うーん……おんせんがあるところがいいけどぉ……ちょっと とおいよねぇ」と。

2人で夕飯を食べに行きました。ご飯を少なめにしたとはいえ、彼は、大人一人前をサラッと食べ終えました。ご飯粒を口の周りにくっつけつつ、心なしか目がとろぉんとしていました。

「どうする? 温泉へ行くのやめとこうか? 今日は朝はやかったでしょ?」と聞くと、コクリとうなずきながら、からだを椅子の背もたれに、もたれさせていました。「やめておこうかなぁ……」

帰宅すると目が覚めたのか、少し元気を取り戻しました。お風呂を入れて、2人で入りました。「小学校はおもしろい? なにを勉強したの?」と聞くと、珍しく小学校で起こったことを楽しそうに話してくれました。

「ココアを飲んだら、歯を磨くんだよ? 約束だからね」と……お風呂から上がり、2人分のココアを作りました。ココアを飲み終わると、自分から歯を磨き始めました。たぶん、そうとう眠いんだろうなぁ。

歯を磨き終わると、自分からベッドへ歩いていきました。いつもならゴネルのにね。その彼についていって、寝室へ行くと、息子が僕の布団に潜り込んで、ニコッと笑いながら僕を見ています。その彼をどかしながら僕も布団に潜り込みました。

彼を抱きしめながら、「お母さんが帰ってきても、布団から出たらダメだよ」とつぶやきました。「う……ん……わかった」と……。いつも、布団へ先に入っていても、妻が帰ってくると同時に、目をパッチィ〜と覚まして、玄関へと飛び出していくんです。

布団に入ると、まもなく す〜 す〜 と寝息が聞こえてきました。同時に、妻がカチッと鍵をそーっと回す音が聞こえました。寝息のリズムは変わりませんでした。

妻が寝室を覗きながら「大丈夫?」と……。僕は息子が起きないよう無言でうなずきました……。たしかスマホでニュースをチェックしていたんだけど……記憶はそこまでです……僕も一緒に寝てしまっていました。

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灯台躑躅が咲き始めましたね。

無気力な日々が続いています。

自分が死んだら、妻や息子は不幸になるんだろうか? 2人でも意外と幸せに過ごせるんじゃないかな? なんてことを考えます。

こんなことを考えながらも、僕はこれからも生きていくんだろうなぁ……と思いつつ、生きたいなっていう気持ちが、これほど希薄になるのって久しぶりです。←別に積極的に死にたいと思っているわけじゃないですけどね。無気力なだけです。早く死ねばいいのに。

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