自分の「生きる意味」を模索する(ウソ)

僕は歴史…特に日本史が好きなので、時々ですがNHKの『英雄たちの選択』という番組を見ます。さっき見た会の英雄は、大河ドラマの主人公でもある渋沢栄一でした。日本初の銀行、第一銀行をはじめ、各業界初の企業をどんどこ創業させたことで有名ですね。そんなこともあって、たしか日本で一番、銅像の数が多い人だったかと記憶しています。(ちなみに、これ以降の文章で、渋沢栄一について語ろうとは思っていません)

その番組で、ある女性の脳科学者が、次のように語っていました。

若い脳と成熟した人間の脳は少し違うんです。どこが違うかといえば、周りにいる人間のことを人間だと思えるかどうか。若い脳は、周りにいる人間をモノや背景だと思っています。それを人間と思えるようになるには、そこそこ年数が必要で、30歳くらいにならないといけないんです。

血気盛んな若い頃の渋沢栄一を評価する際に、使っていた言葉です。「この頃の渋沢栄一は、まだ周りの人をモノとして見ていたんじゃないかな」というように話していました。

まぁ渋沢栄一のことは置いておき、これを聞いた時にハッとなってメモったんです。

なるほどねぇ。以前、何度かセックスした女性に、まさにモノのように扱われていたんです(セックスしなくなってから分かったんですけどね)。

僕にはものすごい衝撃でした。今までそんな扱いを受けたことがなかったから。たとえセフレだろうとなんだろうと、その言動は人としてダメでしょ……と。

でも、この脳科学者の上記発言で、ストンと腑に落ちました。周りの人を「モノや背景のように」扱う人がいるんだなぁと。まぁ薄々知ってはいましたが、若い頃から、そういう人を避けてきたので、深く関係したのは初めてだったんですよね(仕事では居ますよね。避けられないから嫌になります)。

僕が衝撃を受けたのは、そういう人が居るっていうこと自体もですが、それにもまして自分が見抜けずに彼女が近づいてくるのを許してしまったことでもあります。自分の危機管理能力の脆弱さにショックを受けたんです。セックスに目がくらんでしまったんです……きっと(ん？ 僕も彼女をセックスできるモノとして扱ってたのかな？)。

でまぁ、その女性は35歳でしたが、まだ若い脳だったのかなぁ。

いえいえ、僕が考えるに、若いか成熟しているかよりも、その人の素質や遺伝、育った環境が大きく影響していると思うんだけどな。その女性は、40歳になっても、50歳でも60歳でも変わらないと思いました。だって、仕事だと、よく居ますからね。

◆人の命を奪うには

番組で脳科学者は、こんなことも言っていました。

生きる意味を奪えば、その人の命を簡単に奪うことができる。

これもどうかなぁと思いつつ、noteのような、意識高い系の人たちには、適用されるのかもなぁと感じました。

僕はといえば、20代の後半で「人が生きる意味なんて、なくてもいいんだよ」という境地(？)に達しました。それまでは僕も「生きる意味ってなんだろう？」なんて悶々とすることが多かったですけどね……。その時期以降は「生きる意味？ そんなのがある人が居るんだぁ〜、へぇ〜」としか思いません。

でも、「生きる意味とは？」みたいなことを問われる雰囲気って多いですよね。「将来は何になりたいの？」とか「人生の目標は？」とか、「短期スパンの目標と、長期スパンの目標を立てることが、人生成功の鉄則です」みたいな話は、嫌でも耳に入ってくるはずです。

それを、まに受けて……と言うと僕の悪意が出過ぎちゃいますけど……そうした生き方がフィットしそうな人は、目標とか立てますよね。

で、僕は目標を立てて、達成できなかったとしても「やっぱりダメだったぁ〜(ヘラヘラ)」なのですが、中には涙ぐんでしまう方も少なくないと思います。ガッチガチな目標を立てれば立てるほど、挫折した時にはポッキリと心が折れるものです。

硬いものは折れやすく、柔らかいものは折れにくい。カシノキなんかはポッキリ折れますが、柳や柿の木なんかは柔らかいから折れにくい。

「俺の生きる意味は？」なんて言っていると、あっさりと折れちゃうんじゃないかなぁと、ハラハラしちゃいます。

いやでも、だいたいそういう人は、当たり前ですが上司から気に入られるので、組織の中では、そういう人が多いほど良いんですよ。頑張って欲しいです。

書いていて気がつきましたが、たいてい優秀な方ほど、折れやすいというのは、そのためなんでしょうね。

でも、人生に成功も失敗もないと思うんですよね。僕が、無いと思いたいだけかもしれませんけどね。

無いとは思いつつw 前述の「人をモノや背景として扱う」脳の持ち主には、人生を失敗してもらいたいですけどね。人生の意味を模索している人は無害なことが多いですが、人(他者)をモノや背景として扱う人は、ただただ迷惑なので。