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海外とのお仕事は、ホウレンソウがない?!

本日は、海外案件について自分の感じた事をお話しします。
去年あたりから海外案件が来るようになり、今はフランスとアメリカのお仕事をしています。
先日納品したアメリカの某企業案件は、契約上公開できないことになっていて、「公開したい!!」という気持ちを抑えています。
なぜ自分なんかに仕事が来るのわからない大手企業で、とてもエキサイティングな経験でした。
と言いつつやっぱり公開したいよぉ〜(笑)。

さて、私は海外旅行はイタリアとインドに10年前に行ったきりで、
英語力もなく、海外事情もまったくわからないので色々と戸惑いました。
これから海外のお仕事をする人たちに向けて、私が経験したことをお伝えします。


1:時差で自分のペースが乱れる

旅行でも時差問題はありますが、仕事となると少し違います。
なぜなら、
・日中は日本の企業とやりとり
・夜中は海外とやりとり

となるので、要するに24時間稼働することになるからです。

とは言え、もちろん寝ますから、向こうが出社するくらいにやりとりをして、向こうが退社するくらいに起きてメールを交わすという具合です。

例えばサンフランシスコだと時差が17時間なので、現地時間の午前8時が日本の午前0時になります。
日本時間の午前2時くらいまでメールでやりとりをして、朝8時くらいに起きてまた少しやりとりする、といった感じでしょうか。
今回はタイトスケジュールだった為、このような体制で進めました。

寝ている間もメールが来ているかもしれませんから、小心者の私は24時間気が張っていて睡眠の質はすこぶる悪かったです。



2:返信が来ない

今回どの案件でもこれを経験しました。
簡単な質問と回答ならすぐに返って来ますが、ラフを送ったり、納品時などにこの現象が。
日本人の返信速度はだいたい1日以内、もしくは遅くても3日くらいではないでしょうか?
しかし海外では結構長い間返信が来ません。
そして、待っていても永遠に来ません。
忘れるらしいのです。


5日ほど待って、催促後すぐに返信があったり(しかも質問したことの半分は回答スルー、納期は伸びない)、
4日後に催促後さらに2日ほど経って、ごく普通に返信があった(待たせているという感覚なし)場合もありました。


これを受けて、
海外では「状況説明」つまり「ホウレンソウ」という文化がないのかな?と感じました。
日本だと、
「ラフ受け取りました」
「今こんな状況だからしばしお待ちください」
など丁寧にアナウンスをしますが、それがない。

私は14年間どっぷりと日本企業で働いていましたので、
とてもカルチャーショックでした。
「メールが届いていないのかな?」
「私、なにかやらかしてしまったのかな?」
など、返信がないと心配してしまいます。
でもWEBを見ていると他の人もそう感じることが多いらしく、ホッとしました。

この「返信がない」現象のイメージとしては

「ちょっと今すぐ回答できない。」

「忘れる」

という感じかなと思います。
日本人の場合は「先送り」をしつつその先送りをしたことを気にしますよね?「早く返事しないとな、、、」と。
しかし、海外での多くはそのまま忘却の彼方へ行くようです。

これらを経験して、
「私って仕事を優先しすぎているのではないだろうか」

と、逆に視野を広げてもらいました(前向き)。

返信が必要な場合は、気にせず催促するのが良さそうです。



3:ニュアンスがわからない

これは個人の語学レベルによりますが、私の場合英検2級レベルなのでGoogle翻訳さま頼りです。
しかもGoogle翻訳は更新するたびに微妙に訳が変わるので、ざっくりとしか把握できません。
修正箇所、納品物の確認、契約などは結構ナイーブなので、通訳がいないと無理でした。
アメリカの一社は日本支社があった為、そちらの日本人社員が通訳に入ってくれて事なきを得ました。
しかし、フランスの場合はお互い母国ではない英語でやりとりをするので本当にわかりづらく、最終的にはアウトソーシングを頼むことになります。



4:翻訳をアウトソーシング「ああ…不安だったんだな」

これは、本当に心が楽になるのでオススメです。
多少出費はありますが、私にとっては必需品となりました。
いずれ語学を学びたいとは思いますが、今すぐ目の前の仕事をやるには期間が短すぎます。

翻訳をお願いして間もなく、
日本語でニュアンスを伝えてもらえるありがたさに泣きそうになりました。
向こうからの言葉がわかるだけではなく、自分の伝えたいこともちゃんと伝えられているんだと思うと、とても安心します。

「ああ、私は言葉の壁でこんなにも不安だったんだな。。」
と気づきました。

海外はフランクだとはいえやはり敬語の表現はあります。
私がGoogle翻訳で作った文章は、おそらくとても無礼でおかしな言葉でしょう(笑)。
できれば業務的なこと以外にも、
嬉しい感情や感謝もちゃんと伝えてコミュニケーションをとりたい。

だから、プロに頼むのが今の私にとってベストでした。



5:明確な納期がない

アメリカは納期がきっちりしていましたが、
今のところ、フランスは
『出来上がった日=納品日』
なのかな?と感じました。
締め切りはあってないようなもの。

その時間の感覚も豊かだな〜と感じました。



6:契約書が多い

海外では契約書は仕事を始める前に交わします。
とても厳しい会社の場合は案件内容を伝える前に機密情報保持の契約書を結ぶこともあります。
まだ何をするかもわからないうちからサインをするわけです。
こちらのサインはペンネームでOKです(住所は本物)。
契約書には仕事に入る前に半分、終わった後に半分支払うと書いてありましたが、いづれも終わった後に全額支払われる流れになっておりました。



7:外資口座開設をして振込先をつくる

私の銀行口座の場合外資口座を作らないと振込先がなかったため、ドルを買って外資口座を新規で作りました。
便利なPaypalは対応していないとのこと。

リクエストがあればこのことも記事にしますね。



8:海外情勢が自分事のように感じる

コロナ情勢、テロなど向こうの国で起こっていることが自分事のように感じます。
仕事相手の身は大丈夫だろうか?仕事ができる状況だろうか?など、
以前は遠い世界で起こっている関連性の低そうなニュースが、
とても身近に感じるようになりました。

今はパリのテロが気になってしょうがありません。
彼の身の安全は大丈夫だろうか、、、。

私は共感能力高すぎ(HSP)の気があるので、ほどほどにしないと。


おわりに

私が不慣れのため、戸惑ったことを色々と書いてきましたが、
やりとり自体に嫌な思いはありませんでした。

海外ははっきりモノを言うので傷ついたりするかな?と思ったんですが、
特に傷つきませんでした。

修正があれば直す。というのは日本でも同じですよね。
確かに日本人の場合、
「ここはとても良いのですが、、」みたいな優しい前置きがありますがこれは端折られます
シンプルで良いなと思いました。
ここを直して欲しい、以上◎。で、私はまったくOKです。

日本の仕事の仕方、
各国での仕事の仕方、
実際に経験してみて視野がとても広がりました

総じて言えることは
日本人は仕事の優先順位が高すぎる

ということでしょうか。
それは決して向こうが仕事をいい加減にやっていると言うことではありません。
仕事の時間は一生懸命集中しますが、
終わったらプライベートも同じくらいとても大切に過ごしている
と言う感覚です。
言葉ではよく耳にしていましたが、実際に肌で感じました。
ああ、業務時間外はまったく返信がない。
もちろん土日も。
そしてなんなら業務時間内も必要でないことはスルー。
締め切りもあってないようなもの。

いいですね。
なにやら少し自由になった気がします。
私の中で仕事に対する感覚がまた少し解放されつつあります。

あと、ギャラは海外の方が高いように思います(最後にぶっこむ)。


それではまた、ごきげんよう〜!

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