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たまごとポケット3【特別編/卒業旅行】

まりこへ。
旅行中なのに「次はどこに行こうか」と楽しそうに話すあなたは本当に大切な人です。

「間違えて埼玉の与野に来ちゃったの(*_*) 全然着かないと思ったら反対側乗ってた。」

朝6:30に届いた衝撃の連絡、目指すは7:55羽田発の飛行機。電車を間違えて乗って、同じ飛行機に乗れなかったね。

大切な同期が会社を卒業します。

まりこの気配りのできた丁寧な仕事が好きだった。週の半分は一緒にご飯を食べた。休日も遊んだね。くだらない連絡は毎日。同期というより親友かな。恋人にも近い大切な人。

「もう一度くるみんと一緒に仕事したい」

最終出勤日、四ツ谷駅の改札口で寂しそうな顔をして言ったよね。「待ってるよ」って心から思った。でも言ったら泣くから言わなかった。

「美味しいものたくさん食べて、温泉入って、東京から離れられるところに行きたい!」という希望を叶えるために、鹿児島を選びました。

そして仲間想いの彼女のために、鹿児島支社に寄って退職の挨拶ができるように。

たくさん歩いた指宿。
くだらない話。熱すぎた砂風呂。海と晴天。

旅行中、言葉が伝わらずに困ってた外国人観光客とタクシー運転手の方を英語で仲介したまりこがヒーローに見えた。
ピンチの時に現れるヒーローって本当にカッコいい。喜んでくれて良かったね。

「そんな大したことしてないのに。申し訳ない。電車待ってたし丁度よかった!」

そんな謙虚な姿もヒーローだったよ。

「結婚して親戚になったら面白いよね。子どもが同級生だったら楽しいよね。でも結婚しても子どもができてもずっと2人で遊ぼうね。」

美味しい朝ごはんを頬張る。お互い一人暮らし、誰かとゆっくり朝ごはんを食べれることが幸せの象徴だった。

厳しいこと言うくせに、いつだって最後は私の選択を応援してくれた。
だから私も、まりこにとっての幸せをいつだって願える人でありたいと思った。

2人でやりたいって言ってたこと、全部やろう。

次はずっと行けなかったお料理教室かな。また旅行も行きたいよね。同じマンションの隣の部屋に住みたいよね。夏の洋服も買いたいね。

まりこへ。

いつもありがとう。たまごとポケットも応援してくれてありがとう。
あなたは私に近すぎて、照れくさくて改めてキャリアインタビューなんてできなかった。だけど登場して欲しかった。

卒業旅行は終わったけど、これからも旅は続く…だよね?

旅行日…2018年4月20日-22日

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