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口腔粘膜のターンオーバー

舌痛症は、命に係わる病気ではない。舌から違和感や味がしてくるのは気持ち悪いが、「気にしないで普通に生活する」ことは、舌痛症患者の「生活の質」を上げるうえで大切な心掛けだと思う。


「気にしないで普通に生活する」よう心がけてはいるが、ゆっくりでも改善していっている実感がないと、一生この症状とお付き合いしなければならないのか?とメンタルをやられるときもある。


たった1日のなかでも、「おっ調子いいな」と思える朝から始まり、人と会話して違和感を忘れたかと思えば、夕方には「やっぱ調子悪いかも」と思い始め、寝付くときには舌からする味が気持ち悪くてイラっとするという、アップダウンがある。


「気にしないで普通に生活する」よう努力しつつも、本音を言えば、早くこんな症状とはおさらばしたい。


私の場合、舌の粘膜が荒れるタイプの口内炎とのことなので、口内炎ならちゃんと治したい。口内炎は治る病気だ。とはいえ、処方されたステロイド軟膏は早々にギブアップしてしまった。


前回の記事でご紹介した、オブラート・ラップ療法を試して1週間が過ぎた。やり方は、半分に切ったオブラートにお気に入りのトラフル軟膏を薄く塗り、キッチンペーパーに舌の唾液を吸わせてから舌に貼り、その上からふわっとラップを巻いて30~1時間程度、舌をパックする、というもの。自己流の民間療法だ。

トラフル軟膏 6g

最初の方はがんばって1日3回のハミガキ後に30~1時間くらいやっていたけど、3日坊主さながらにすぐに面倒になった。今では夕食後に1~2回やっている。


1週間続けて、舌の見た目に少し変化が起きた。


  • 舌の先端部にあった小さいひび割れ3つが消えた。

  • 舌の先端部の色が赤かったが、赤みがかったピンクになった。

  • 舌苔が増えた。


あかぎれには湿潤療法が効くという。舌のひび割れも乾燥が原因で起きるというから、オブラート・ラップ療法が効いたのかもしれない。舌の先端部の赤みが減ったのも、ちょっと炎症度合いが弱まったのかもしれない。


痛みの発症前は、多めに舌苔がついていて、朝晩舌磨きなんぞやっていた。今思うと、けっこう力を込めて乱暴に舌を磨いていたように思うので、舌痛症発症の引き金の一つだったのではないかと思っている。舌が痛くなってから、明らかに舌苔が減ってきれいな舌になっていた。この1週間で、舌苔の量とつく範囲が増えたのは舌粘膜が少し厚みを取り戻したからかも知れない。


オブラートで舌苔がところどころ分厚く付くので、歯ブラシで優しく舌苔を落としている。


オブラートには細菌の栄養になるでんぷんも含まれるし、ラップが舌を湿潤に保ち衛生状態が悪くなるから舌苔が増えたとも考えられる。口腔カンジダ症は本当に辛かったので、再発は避けたいからあまり長期にオブラート・ラップ療法を続けない方がいいかもしれない。


このように見た目はわかりやすく変化したが、感覚的にも、舌から出る味がすっぱい、から、しょっぱいに変化し、味の強さは弱まったように感じる。シビレも良くなってきている。なんとなくだけど、舌の先端部分の粘膜が常に弱っているのだが、それが少しだけ丈夫になったような気がする。ただ、感覚にはプラセボもあるかもしれない。


ちなみに、口の中の粘膜もお肌同様、ターンオーバーするらしい。お肌の細胞の入れ替わりは1か月かかるが、口腔粘膜はもっと早くて2週間程度で入れ替わるらしい。粘膜の傷んだ舌のトリートメント・パックのつもりでオブラート・ラップ療法をもう少し続けてみようと思っている。


※追記
荒れた舌粘膜を治すために考案したオブラートラップ療法だが、巻くととても心地良い反面、やはり不衛生になるみたいで、ほんの30分やるだけで真っ白い舌苔が舌につくようになった。あわせて唇や頬の裏側がヒリヒリしてきて、なんとなく口腔カンジダ症っぽくなったので、やらない方がいいです。

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