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一周回ってアズレン

私は自分の舌のシビレ・異味・不快感のことを舌痛症と呼んでいる。たしかに歯医者では舌痛症/口腔灼熱症候群と診断されたが、耳鼻科では口内炎と診断された。正直、呼び名なんてどっちだっていい。


ただ、舌痛症と口内炎では治療法が違うようだ。舌痛症は抗うつ薬や抗真菌薬で治療するケースが多いのに対し、口内炎はステロイドやビタミン・亜鉛などで治療される。

私は、口腔内の組織に損傷・炎症がなければ舌痛症、あれば口内炎なんだろうと理解している。歯がよく当たる場所が痛かったのは、その部分が傷んでいたからだと思う。つまり私の頭の中では舌痛症と呼びつつも、実際/正確には難治性の口内炎だと思っている。


舌痛症/口内炎なりたてのころは、治ったというブログ記事をがんばって探したが、現在進行形で闘病している方が多く、治ったという方は「自然治癒」していて、あまり参考にならなかった。


そこへくると、敷居は高いが、医学論文がなかなかいい。治療に使った薬・期間・人数・改善率などが明記されているから、とても参考になる。難しい用語も使われているが、日本語なのである程度は理解できる。


口内炎の論文をネットで調べていくうちに、胃炎・胃潰瘍の薬「レバミピド」を水に溶かしてうがいすると口内炎に効くとの論文を見つけた。


がん化学療法による口腔粘膜炎に対するレバミピド含嗽液の効果


早速、個人輸入し、この論文どおり1日5回300MLの水にレバミピド100mg錠を6錠溶かし、口に含んでみた。味は・・・めちゃくちゃ苦い!昔、沖縄料理店で飲んだ生ゴーヤジュースに匹敵する苦み。30秒程度口に含んでから吐き出すと、その後ずっと口の中が苦い。口の中が苦いのは薬のせいなのか、症状のせいなのか、もうわからない。


レバミピドが届くまで、代わりに使っていた市販薬「セルベール」はブレンド健康茶みたいな味で、おいしくもないけど、ストレスなく2週間続けられた。おかげで状態も最近は落ち着いてきていたので(治ってないけど)・・・ストレスをためながら続ける意味が感じられなかったので、ギブアップした。せっかく6000円くらい出して個人輸入したんだけどね。

セルベールに戻っても良かったが、口内炎関連の論文を読み漁っていたときに、むかし歯医者で処方された「アズレンうがい薬」関連の論文を複数目にした。たとえば下記の論文は1974年と古いが、1日5回、アズレンを溶かした水を3分口に含んで吐き出すことを1週間続けることで、「良い」との効果判定を80%得られたという。

水溶性アズレン含み薬の口腔外科領域における使用経験

この薬は内科でも処方されたし、歯医者では「アズレンだけは続けてください」と言われていて、「なんか良さそうだし続けた方がいいんだろうな・・・」と思いつつ色々と治療方法を模索しているうちにやらなくなってしまっていた。


アズレンについて改めて調べてみると、カモミール由来で副作用が少なく、抗炎症作用、創傷治癒促進作用があり、なんなら抗がん作用もありそうな優れものだ。


この化合物を正常細胞およびがん細胞株に投与したところ、正常細胞が生存する条件でもがん細胞株がアポトーシスを引き起こし、死滅することがわかりました。

アズレン誘導体ががん細胞に及ぼす作用の解析

久々に引き出しから引っ張り出して、100mlに7滴溶かし、3分口にためてから吐き出す。使用感としては、セルベールよりも爽快感があって良かった。最近は不快症状が落ち着いてきているので、症状のメンテにアズレンは最適かもしれない。


処方されたアズレンがなくなっても、市販もされているので無理なく続けていけそうだ。


浅田飴AZうがい薬 100mL

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