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光輝燦然。~挫折と開眼の2022~
今シーズンから始まった新制度、現役ドラフト。「誰の名前が挙がるのか」。予想や議論でTwitterのタイムラインがごった返す中、初年の緊張と非公開の束縛からか私は一人何か嫌な予感に苛まれていた。その嫌な予感は的中。青く光るURLを開くとそこには堂々と「松岡洸希」の文字があった。
「まー人間の予感っていうもんは怖いもんだ。しかも移籍先である北の大地までも的中させちゃうもんだから。ただ、覚悟を決めていた分ショックは微塵だったし、パシフィックでもイースタンでも所沢来てくれるし?なんならこっちが鎌ヶ谷か新球場エスコンフィールドに行けばいいだけだしね。海産物食べれないから北海道に魅力感じてなかったけどちょっと行きたくなってきた。野球的な話をするとチーム防御率パリーグ1、しかも中継ぎが磐石な投手大国から挑戦の舞台に期待を込めて移籍できたのはすごくプラスだと思うし、新庄監督なら実績や調子関係なしに一軍の機会が与えられそうだからハッピーと捉えよう!」
せっかく今年はファームメインで観戦して記録に残るカメラを持っていたので、僭越ながら急に1年間を振り返っていこうかなと思います。
出会いの弥生、カーミニークに咲く櫻が如く。
宮川哲、浜屋将太、上間永遠と何せ2019ドラフトが好きな我が身。ずっと気になっていた背番号47に会えたのは横須賀だった。
3月6日 横須賀スタジアム。豪快なワインドアップに大胆なフォーム。この写真をツイートしたところ本人からいいね!が来て、すぐ好きになってしまう。
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3月17日 カーミニーク。春季教育リーグは防御率1点台と好成績で幕を閉じる。
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3月19日 いざシーズンスタート。しかし開幕カードの横須賀でボコボコにされてしまい開幕ダッシュ失敗。いきなり防御率が跳ね上がってしまう。
3月25日 カーミニーク。1軍開幕戦となるこの日は隣のベルーナドームがナイターに向けての緊張感がひしひしと伝わる中でいつも通りの登板機会。隣のカーミニークからでもブルーインパルスが目撃できた。
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3月30日 戸田球場。戸田の緑と西武のビジユニはすごく写真が映える。
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挫折の卯月、暴走する右腕と残せぬ数字。
調子の良かった春季教育リーグからは一転、制球は崩れ、四球四球暴投の繰り返し。ストライクを取ろうと投げたボールは甘く入り痛打される。駒がいない二軍投手陣の中で球数は嵩み、肩に大きな負担となる投球が続いた。
4月5日 カーミニーク。
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4月23日 カーミニーク。初のクラシックユニ。
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4月30日 ベルーナドーム。脳内にはファンキーモンキーベイビーズの『旅立ち』が流れる。いつか絶対この舞台で・・・。
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怒涛の皐月、上がらなければいけないマウンド。
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中継ぎは松岡田村佐々木赤上の4人しかいない3連戦遠征もあった。
5月30日 カーミニーク。到底二軍のレベルに達していないにも関わらず、試合成立&他投手救援のために投げさせられる日々。ウグイス嬢に名前を呼ばれたくないと推してる人間が思ってしまった現地もあった。
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消えた水無月、一抹の不安と大きな安堵。
6月4日と5日は日ハム主催の甲府での試合。私も現地に駆けつけた。試合前練習を見終えて、昼食を求めに球場外に並ぶキッチンカーへ足を運ぶと突如目の前に現れた。地方球場とはいえむろんファンサなんてもらうわけにはいかん。震える身体を自粛し、大きな背中を後ろからただ見つめた。(かっこよかった、、。)
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6月10日 カーミニーク。この日もマウンドに上がると1回を無失点と好投。しかし、この試合を最後に帯同表からもメンバー表からもその名が消えた。
6月は新加入ヘレラのローテ入り、羽田慎之介のプロ初登板、齊藤大将・粟津凱士の復帰などで二軍投手の駒が増加。それによる休養及び再調整だったと思う。
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変化の文月、帰還を成長の片鱗とともに。
約1ヶ月ぶりの帰還。今まで和製林昌勇と言われていたフォームは福岡ソフトバンクホークスのセットアッパー又吉克樹にそっくりなものとなっていた。
7月27日 森林どり泉。前の投手が作ったピンチを作ったピンチを打者1人で脱出すると、次のイニングも三者凡退。試合は散々だったが、現地で見てきた中で一番の好投であったことは間違いない。ここから急成長が始まる。
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無双の葉月、続くゼロ行進。
8月12日 江戸川区球場。マウンドに上がったそのイニングは0に抑えるも回跨ぎ後のイニングに被弾。その後も打ち込まれ3失点。今でも球場が狭すぎるせいだと思っているが、この日がイースタンリーグ後半戦唯一の失点となった。
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収穫の長月、来季への光と誓う飛躍。
今年の西武一軍は中継ぎがとにかく良かった。二軍投手陣が割って入るのは至難であったため、一軍登板は最後まで出来なかった。ただ、後半戦の成績は最後まで飛躍し続けた。
9月15日 ベルーナドーム。巨人に対し優勢に試合を進め、2点差の9回。セーブシチュエーションでマウンドに上がったのは背番号47だった。二軍の抑えは「ただ偶然に9回を投げる投手」という感じもしてあまり守護神としての特別感はない。ただ十亀、佐野、武隈、田村などの一軍の舞台をよく知るメンツが並ぶブルペンで最後を任せられただけでもファンとしては嬉しかった。名前が呼ばれるたびに失点を覚悟した春に対し、この日ばかりは9回表が始まる前から勝利を確信できた。
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そして北海道日本ハムファイターズへ
現役ドラフトにかけてもらえたことはライオンズが戦力として見てくれている証拠。多くの一軍経験者が現役ドラフトの名簿に名を連ねる中で、無名選手にも関わらず一番最初に指名してもらえたのはファイターズが彼を認めている証拠。ファンとしてはライオンズのユニフォームを着て投げる姿を見れなくなるのは悲しくなるが、彼が北の大地で抱いた大志を叶えることができれば今回の移籍、そして現役ドラフトの制度は大成功と言えるはず。背番号もライオンズ時代の47と、慕う十亀剣の背番号21を足した68に決まった。新球場エスコンフィールドで初めてのプロ初勝利を挙げた投手になるために、新庄監督に認められる一流選手になるために、横手投げのレジェンド建山・加藤コーチの元で化けることを期待しています。ベルーナドームで会いましょう。カーミニークは日焼けしちゃうから。
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