FF7はPSの救世主たりえない



PS5独占期間は終了した

FF7リバース(以下リバース)は三か月のPS5独占期間が終了したが、予想通り他ハードで発売するような動きは見られない
私は最低半年は動きがないと予想しているが、FF7リメイク(以下リメイク)が一年半以上待たされたことを考えると最悪それくらい待たされる可能性があるとも見ている
原作のFF7が発売された時はそれに乗じてPS1も爆売れしたが、同じことを狙っていたとしたらさすがに夢を見過ぎと言わざるを得ない
FF16が六か月の独占期間を設けていたことからも、リバースよりも16の方がPS5の売れ行きに影響すると考えていたと思われる

ゲームそのものの評判は良さげだが

各種レビューサイト等を見る限り、リバース自体の出来栄えは良いようである
私はいずれプレイする予定なのでネタバレにならない程度で色々調べているが、概ね好評と言っていいだろう
そんな中、二つの不満点を見つけたので敢えてそれを取り上げてみる

まず一つ目だが、ミニゲームが多すぎるという点
奇しくもFFシリーズにミニゲームが盛り込まれるようになったのは原作7からだったように思う
ただこの時点では「別にやってもやらなくてもいい、ただやれば強い武器や便利なアイテムが手に入る」程度でほぼ任意といっても良かった上にそこまで難易度が高いわけでもなかった
9から馬鹿みたいな難易度のミニゲームが増え、10~10-2では人によってはクソゲー扱いされてもおかしくないレベルの難易度になっている
特に10-2はコンプリートしようとするとミニゲームを強制されるので相当なストレスだろう
もっとも、10-2をそこまでやり込めるプレイヤーならそこまで苦にはならないかもしれない

で、どうにもリバースのミニゲームは「ストーリーで強制的にやらされる」ことが多いらしい
実際プレイしていないので何とも言えないが、こういった不満の声が上がるのだから一回や二回ではないと推測される
リメイクもバイクが強制だったが、一回クリアすればスキップできるのでそこまで不満の声はなかったかと思う
加えて原作でもあったものなので既プレイヤーなら気にならなかった可能性もある、現に私はそこまで気にならなかった

もう一つは「やっていることは単調なのに操作を忙しくして誤魔化している」点
言われてみればインターグレード(以下IG)の頃からそういった兆候はあった
ユフィは遠距離近距離の使い分けに加えて、味方キャラとの連携非連携を切り替える必要がある
更にジャストガード(以下JG)までありJG前提とまではいかないが、JGできないときついバランスになっているように感じられた
で、このJGだがカプコンVSSNK2のJG以上に判定がシビアに思う
私はそこまでやり込まなかった上、途中からCグルーヴに移行したためあくまで体感程度ではあるが
基本一対一の格ゲーならまだしも、IGは複数を相手取ることになり攻撃も多方面から飛んでくる
そうでなくとも操作が忙しいのにJGを狙っている余裕があるとは思えない
またJG前提気味なバランスである理由として、IGノーマルラスボス>本編ハードの大抵のボスという難易度に感じたのが理由である
本編ハードは全滅した記憶がほぼなかったのだが、IGノーマルボスで3~4回くらい全滅させられた
本編ハードはJGというシステムそのものがないので、敵の攻撃もそれが前提で組まれている
だがIGはJGがあるのである程度はそれを見越した難易度になっていてもおかしくない
JGの猶予がもう2フレームほどあれば、切り換え等を行いつつも程よく狙える難易度になっていたと思う
2フレームは格ゲーに慣れたプレイヤーなら目押しが余裕で出来る猶予なので甘目かもしれないが、IGのプレイ層を考えればこれくらいが適正ではなかろうか
さすがに4以上だと適当にやっても大半JGになってしまうので3以下に留めるべきではある

リメイクの時点で不信感があったか

正しくはリメイクではなくIGの時点で、と言い換えるべきところか
リメイクもIGもゲームそのものに問題はない、むしろ名作といっていい出来栄えだったと思う
問題はIGの販売方法
当時発売されて間もないPS5限定かつ、パッケージ版はダウンロードコードと中古に流されたくないにしても酷すぎる
大抵のプレイヤーはPS4のリメイクを持っているだろうからパッケージ版自体そこまで売れないにしろ、やっていることがえげつない
PS4でもプレイできたら問題にはならなかったが、この時点でリバース(まだ名称未定)はPS5限定で出すことは既定路線だったのだろう
加えてPSストア限定でリメイクをフリープレイで解放してしまう有様
いくら何でも何でも一年程度でフリープレイにするのはどうかと
しかも最初はIG対応不可だったのに手の平を返すがごとく対応可能に
これで発売から4~5年程度経っているならまだしも一年
「FF7は一年経てば無料で解放するから発売日に買わなくても良い」
と思われても仕方がない愚行
ゲームの内容ではなく、開発の対応がプレイヤーに不信を抱かせるというなんとも勿体ないことをしたものだと
仮定の話になるが、リメイクの時点でPS5が発売されていたら本体同梱リメイクが発売できてかなり違っていた
IG関連の不信感を抱かせる事件も起きなかっただろうし

スクエニの見通しは甘かったのか

リバースはスクエニが想定していたよりも売れていないようで、累計販売数は公開されていない
まさかとは思うがリメイク以上に売れると想定はしていないだろう
本気でそう思っていたのならとんだお花畑であり、経営から退くべきレベル
続編である以上リメイク購入者以外が買う可能性は低く、リバースの続編は更に売り上げが落ちることは明白
スクエニはFF13で二回続編を出しているのだから、その売り上げデータからもそういったことがわからないはずがない
良くも悪くも原作7はゲーム業界に楔を打ったゲームであり、スクエニがある程度特別視してしまうのも仕方ない部分はある
スマホで出したファーストソルジャーが一年程度でサービス終了になった時点で「FF7はかつての栄光は消え去っている」と判断するべきだった
もっとも、FF7ユーザーをターゲットにするにはあまりにかけ離れたFPSにした時点で失敗は約束されていたのかもしれないが
やはり最大の失敗はPS5独占販売
さすがにスイッチでは性能的に厳しいかもしれないが、PCやXboxなら性能的にも問題なかったと思われる
ただ今後はマルチプラットフォームで展開していくということなので、リバースの続編は最初からマルチになる可能性は高い
時すでに遅し、という感は否めないが

最後に

私も原作7及びリメイクIGとやり込んできただけに、リバースがPS5独占販売だったのは少し残念ではあった
PS5は値段が高すぎて手を出しにくいのもあるが、あの値段ならもう少し上乗せしてPC買った方が良いとなりがちでもありそう
確かPS3が販売された時も同じことを思ったから、ソニーは全く反省が出来ていないとも言える
今日本の景気はよろしくないが、仮に景気が好調だったとしてもスイッチを上回れたかは怪しいところ
さすがに囚われているとは思いたくないが、PS1の時のFF7バブル再来といった考えは一切捨て去るべきである

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