コレクター福富太郎の眼 昭和のキャバレー王が愛した絵画(東京ステーションギャラリー)
今回は、全国に44店舗にものぼるキャバレーを展開して、キャバレー王の異名をとった実業家 福富太郎氏の絵画コレクション✨
これは行きたい!と思ったのは、
4月に行った「あやしい絵展」で
うわーー好き!!と思った2枚の絵、、
鏑木清方の「薄雪」と
北野恒富の「道行」が
展覧会のポスターやチラシになっていたから!!
東京ステーションギャラリーはJR東京駅構内にある美術館だから、この絵を電車内や駅構内で何度も見かけて幸せな気持ちに💖
これをコレクションしてる福富太郎さんて、私と好みが合うんじゃなーい?!🥰
と、勝手にシンパシーを感じながら、東京ステーションギャラリーに!!!
はじめまして!!
東京ステーションギャラリー!!
入場して、いきなりの鏑木清方 まつり✨✨
贅沢ーーー!!!!
福富コレクションは、父親の持っていた鏑木清方の絵を、火災で持ち出せなかったことから始まっているそう。
少年期には興味を持った美術品の蒐集に熱中していて、鏑木清方の作品はその蒐集のスタート地点だったと。
福富は、鏑木作品に出会うとその真贋を判断してもらう為に、鏑木邸に作品を持って行く。
清方はそれを喜んで、奥さんを呼んでその作品の製作当時のことを語り、
「福富さん、これ、しばらく貸してくださいよ。もう少し見ていたいから」と言うことがあり、
福富にとってそれはとても嬉しく誇らしいことだったそう。
失われた推しの作品を探し出して手に入れて、
推しに真贋を確認してもらって、
推しの喜ぶ顔が見られる
、、、、、、こりゃまさに 至上の誉🌸
「薄雪」は福富がもっとも大切にした作品のひとつ。
長らく行方の知れなかった作品。
清方も喜び、福富から借りて1ヶ月ほど座右に置いたと。
福富太郎は有名無名に拘わらず、自らが良質と思えばガンガン集めちゃう人だったらしい。
なのでこのコレクション展も、並びに並ぶ美人画の数々。
渡辺省亭の「幕府時代仕女図」と「塩冶高貞妻出浴図」
省亭の裸婦図は初めて観たなあ。
美しいね。
池田輝方の「幕間」が可愛くてね!
芝居の幕間のロビーが描かれているんだけど、
可愛らしく装ったお嬢さん達が、売店で買い物してるの。
幕間の買い物は歌舞伎座のお楽しみのひとつだよね😊
(買ってるのはランダムグッズじゃないみたいでよかったよ ←)
伊東深水の「戸外は春雨」
これは日劇ミュージックホールの楽屋の廊下を描いた絵巻物!
隙間からステージの様子が見えたり、楽屋で休んでたり、もうほんとにバクステみ!!!!
巻物っぽくない絵柄だけれど、巻物だからこそ、長い廊下に点在するキャストやスタッフを描けるんだよね。
で。美人画と言えば、わたし的には上村松園なんだけど、このコレクションに彼女の作品はひとつだけ。
上村松園「よそほい」
福富太郎的には、松園はあまりお好みではなかったようで。
「江戸っ子の私には京女のはんなりとした美しさが理解できないだけかもしれない」と。
マジかよ。
ずっと(勝手に)好み似てるねー!って思って順路を進んできたのに、1番大事なとこが違ってたー😅
まあ、でも。わかる気がする。
福富さんのコレクションの美人画と上村松園の美人画では、「妖艶」の種類や濃度が違うし、コレクションで描かれている女性は 退廃的な虚ろさゆえの美しさがあるんだよね。
松園の描く 凛とした透明感のある美しさとは、また違う種類のものなのかも。
北野恒富「道行」
この絵を前にしたら
「あやしい絵展」の時に 横に添えられていた高杉晋作の都々逸思い出してたなあ。
初見の印象って、添えられていた言葉や音楽と一緒に根強く残るよね🐣
絵画でも芝居でも。
日本画の他に、油絵もたくさん展示してあって、そちらは人物画でないものが多かった印象。
油絵は日本画のようなガラスケース展示じゃないので、東京ステーションギャラリーの煉瓦の壁に展示してあって、それがかっこよかったな✨
東京ステーションギャラリーは展示室を移動する時に階段を使うんだけど、
それが素敵なの。
このギャラリーの建物の歴史や煉瓦やシャンデリアについて詳しくはこちらに
ギャラリーから出ると
東京駅駅舎の復元工事の記録として、
様々なパーツの紹介がされてた。
そのなかでも
これ!!!!!
東京駅の丸の内口の天井の⬇️
ここの薄いグリーンの部分⬇️
月の満ち欠けになってたなんて!!!!
東京駅素敵すぎる、、、、✨
もともと東京駅の丸の内口の天井は
大好きでよく見蕩れちゃうんだけど、
こんなほとんど見えないところにまで美しい細工があるんだな
これを大事にしているんだな って
これからはそう思って見上げるよ🌙.*·̩͙
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