自由進度学習

じっと座るのが苦手だったり、音に過敏だったり、言葉の理解が苦手な子もいれば、習い事で学校の課題のレベルをとっくにできている子が同じ教室の中にいる中で、みんなが楽しめる授業(UD)をあれやこれや工夫して先生達は考えるわけですが、最近はUDLの考え方を知って、「選べる」がキーワードです。先生が「みんなが楽しめる」を作るのはなんやかんやで難しいから、じゃあもう最初からいろんなものを用意しといて子ども達が選べればいいんじゃない?ということです。家族でホテルにとまって、朝は和食派の親と洋食派の子ども達が、バイキングなら満足できるのと一緒ですね!
バイキングなんて、そんなにたくさん用意するのが大変!ってなりそうですが、じゃあ元からあるもの(さんま=時間、仲間、空間)を選べるようにしたらいいんじゃない?ということで、「同じ問題をみんなで一緒に解く」じゃなくて、「自分のペースで解いてオッケー」。「これは一人で、これは班で話しなさい、ペアで話しなさい」じゃなくて、「好きな友達と解いていいし、一人で解いてもオッケー」。「教科書が終わったら、このプリントをしましょう」ではなくて、「計ドでもタブレットでもプリントでも自分で練習したいものでやってオッケー」。というのが自由進度学習で、去年から算数でやりはじめました。それで今年はその学年持ち上がりだったので、算数はそのまま自由進度学習を続けて、今年は体育にも広げてみました。5月のマット運動は、最初に技のポイントだけ書いたカードをタブレットに配信して、子どもたちはそれをみながら好きな友達と好きな場をつくって、練習していました。水泳が今週から始まりましたが、それも、クロールのスモールステップだけ最初に配って、それをみながら、大プールだったり小プールだったり、ビート板使ってたり、陸上で手のかき方だったりを友達と教えあっていました。やってみて思うのは、やらされてる感が全然ないってこと。それぞれあーだこーだいいながら一緒に悩んだり、喜んだりしてる姿がとても一生懸命でめっちゃいいです。もちろん遊んだり、しゃべりすぎたりしている子達もいるけど、授業がつまんないから遊んでますっていうより、ちょっと疲れて、休憩してますって感じで、途中できりかえてまた集中してやってたり。「自分で選べる」は、不可能な「みんなが楽しい」に一番近づけれる方法かもと今は実感しています。自由進度みたいに授業自体を大きくかえなくても、発表の仕方をポスターでも動画でもスライドでもいいよと選ばせる、ノートのとりかたをノートでもタブレットでもいいよと選ばせる、その選べる自由で授業をもっと楽しくできるなぁと感じています。

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