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幼なじみと音楽

小学校1年から6年まで同じクラスだった幼なじみがいた。彼の父は原信夫とシャープ&フラッツというビックバンドのアルトサックスプレーヤーだった。土日に家に遊びに行って、彼のお父さんから色々な音楽を聞かせてもらっていた。

クインシー・ジョーンズ、アース・ウィンド・アンド・ファイアー、スティービーワンダー、ジェームス・ブラウン、パーラメント、といったソウル・ファンク。そのナンバーは衝撃的だった。初めて買ったLPレコードは、スティービーワンダーの「ミュージック・エイリアム」というベスト盤。ませた小6だった。

中学に入るとMTVの波が襲う。マイケルジャクソン、ポリス、カルチャークラブ、デュランデュラン、デビッドボウイ。TVKの「ミュートマ・ワールド」という番組から流れる新しい音楽に夢中になっていた。

中2年の夏、幼なじみがドラムを買ってもらうことに。当時の家は築50年ぐらいの日本家屋。パールの赤いドラムセットを組み上げてスネアを一発叩くと、家中のガラスがビビリ音を鳴らした。仕方なく、スネアには少年ジャンプを貼り、バスドラには毛布を。音がならない工夫を施して練習する環境を作った。

しばらく放課後2人で練習していたが、1ヶ月もせずに自分は練習をやめてしまった。一方、幼なじみはその後もドラムを練習し続け、結果的にプロとなる。

高校に入り、僕はプリンスに出会い、ファミリー、ザ・タイム、モーリスデイといったミネアポリス・サウンドから、ヒップホップへ一気に傾注していく。音楽を演奏するというよりも、聴く専門という楽しみ方に落ち着く。一方、幼なじみは、バンドを組んで本格的な音楽活動を開始していた。

大学3年の頃、ついに幼なじみのバンドがプロデビューを果たした。私の母も我が子の事のように喜んでいた。バンドの名前はミスターチルドレン。日本を代表するバンドになった。

彼と再会する機会があれば、当時見たアニメの話でもしたいものです。

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