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一四零の庭苑 1巻 完結

1,000
X(旧Twitter)で毎日書いている140文字以内の短い詩たちです。 全1000話の第1巻となります。 マガジンのタイトルの意味は、X(旧Twitter)で140文字内で書いて…
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2024年1月の記事一覧

詩「見えないもの」

見えないものは ある ない 目に見えないのだからない! ないはずなのにある! 見えない 手にも取れない けれどもある それはどう伝えようか 気配 雰囲気 感覚 音 匂いなど ないのだけれど確かにある…と思う 不可解 奇っ怪 見えないものは ある ない 見えるものだけが全てではない

詩「逆転」

苦悩する日々が続く 辛いと言い始める 束の間の幸せを求める 「何故?」と疑問を持つ これは沈黙と迷路に入った印 更に日々を積む 積む 苦しむ 積む 苦しむ 「違う」絞り出す声 辛いだけ 苦しいだけ 違う、そうじゃない 積む 積む… 一筋の光を見た 見えた 掴んだ 鳴り響く鼓動 嗚呼! 逆転

詩「進め」

進め 顔を上げ 前を見て 進め 気分は上々 何も怖くない 進め 一歩 また一歩 進め 気負うな 恥じるな 進め 我が道 目指す道 進め 「間違った?」 止まれ 戻るか 分かれ道 人はさ、進む限り躓いたり、ぶつかったりする 人はさ、気付かずとも進んでいるものさ 「さあ、進もうじゃないか」 進め

詩「苦悩」

「あ、油断した」 つい、口から出る 些細なことなんだ 一瞬、立ち止まった時に 一息入れようと腰を下ろした時に 思わぬ隙間のような時間が出来た時に 落ちて行く 考えが思わぬ方向へ舵を取る 胸の内は大きな鼓動の音と 不安と疑問が渦を巻く 次の言葉が口から出たら 終わりだとさえ思う 苦悩

詩「変化」

変わることを恐れる 違うと思う 本当はワクワクしている! でも怖いよ それは挑戦が怖いんだ だから、迷う、考える。そして沢山のエネルギーを使う それでも変わりたいと人は時々思う 「ねえ、どう思う?」 そう私は…? そう僕は…? 「怖い、でも変わりたい」 みんな、変わりたいんだ 変化

詩「発見」

触れる 兎に角人間は触れたがる 目覚め 神様が作った仕組みはよく分からないけれど 触れると目覚める 触れ方は沢山あって 目覚め方は触れるより沢山ある 人間は不思議だね それから、目覚めると何かを掴む その何かによって沢山の… そう、変化を貰うんだ 君の目の輝きがまさにそれだね 発見

詩「何かたりない」

私には何かたりない! と思う 頬杖を付いて目をグルグルとして考える こんな時は何故だか 時間が曖昧になる 早く進む 遅く進む チラチラと時計を見る 考えてるはずの頭の中 空っぽだと気付く 溜息 『これて悩みなの?』心の中で言う そんなことより 「何かたりない」声にまで出す

詩「やっと言えた」

無理だと思う 私には出来ない 無理だと思う でも…でもじゃない 無理なものは無理 だけど…だけどじゃない 「無理なのかな…」小声で言う 心の中では『そんなことない』と言いたい やりたいの やりたくないの そんなこと決まってる やりたいよ 「私、やってみたい」 やっと言えた

詩「この道我が道」

この道と決めた時、後悔はないと思った 進む我が道 けれども時が経つに連れ苦しく 弱音は吐くまいと気張る 虚勢を張ると生き地獄 地獄を見る 地獄が続くと気が持たない 弱音の代わりに精神が参り迷い出す迷い道 迷路を進む 進むが速度が落ち 止まった 行けるか険しい道 この道我が道

詩「全てが無に帰する」

全てが無に帰する 呆然とする 途方もないことだと頭を抱える どうすればいい どうすればいい どうすればいい 無意味な言葉の連呼 響く 響くのは胸の内だけ 『無に帰する』 圧倒的な事象 圧倒的な敗北感 「どうすればいい」 目を見開く 頭は回らない 時間だけが刻まれる 敗北 無

詩「満たす」

人は、何かを満たす為に生きているのかもしれない なんだか、重い なんだか、切なく悲しい だから、溜息を付く けれども心のどこかで『それはいけない事なの?』と聞いてくる いけない事は違うと思う だって、人は満たさなければ生きられない ならば『良い事?』 それも分からない 満たす

詩「違う色」

「知ってた?」 人の目に色はひとり一人違って見えるらしい だから僕と君が見た色は同じじゃないんだ ねえ君、これってさ 色が無限にあるようじゃないか でも君、少し悲しいね 僕の見た色と君が見た色は違うということ 君と僕は違うものを見ているんだ 世界までも違うのかな… 僕と君の色

詩「空白」

空を見詰めて思う ここに空白の心がある 空白の心が空を見詰め過ぎると心は空色に染まるのかな それもいいかもしれないと言う 懲りずに見詰める空 空の色は青 水色 空色 きっと空色だ 空白は何色 白 透明 空白は空と白だから 空の青と雲の白、そのような色 空白の心は青と白が混ざり合う色

詩「潜る」

自分の中 潜る 行く 降下 深く深く 更に行く もっともっと… 辺りの静けさを肌で感じる どの辺りまで来ただろうか 辺りを見回すと闇の中 「もっと行くか?」 声を出す 沈黙 時間が見える…かもしれない 潜る 行く 降下 「どこまで来た?」 感覚 続けよう 考えるか 感じるか そこに虚無が居る