この色はなに色か

こども園のお絵描き教室のため、段ボールでつくったクリスマスツリーに仲間とふたりで色を塗っていた。
もみの木の部分は緑、鉢植えの部分は何色にしようと相談して、オレンジに塗ろうということになった。
私が以前仕事で使ったペンキを使おうと取りに行って、緑とオレンジを選んで作業場まで運んだ。(ペンキの種類は緑、黄緑、オレンジ、グレーがあった)
このときの作業場は黄色みのある照明だった。
なんのためらいもなく私は鉢植えを「オレンジ」
に塗っていたけど、こちらを見た仲間がそれは「黄緑」ではないかと指摘した。
しかしそれでも私には「オレンジ」に見えていた。

このとき私は癖で間違いを認めてしまったのだけど、ふたりしかおらず、ペンキに色名も書いてなかったので私がこれは「オレンジ」だと主張しても良かったのではないかと後になって思った。
鉢植えに揺るがない固有色があったとしたら間違いだったのかもしれないけど、鉢植えにこれといった色はない。
私の感覚で「オレンジ」だと感じたのだから「オレンジ」でもよく、さらにいえば、「オレンジ」でも「黄緑」でもどっちでもよかった。

このやりとりで感じたのは自分の中に根強く残る「多数派に合わせなくてはならない」という思い込みと正解がない場合のこの色がなんの色かという議論のばかばかしさだった。
本当はその「正解」でさえばかばかしいものではあるのだけど、そこにとりかかるのはまだまだ遠い道のりだと感じているが、少しずつでも行動していきたい。

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