接続詞は、逆説ひとつだけ。

朝のコピー短歌(2019.11.04)

接続詞 ボディコピーのお作法は
「しかし」「けれども」逆接ひとつ

ボディコピーを書くときの基本として習ったこと。
それが、接続詞をなるべく使わない。使うならひとつだけ、ここぞというときに逆説を。すると文章が、うんと読みやすくなる、ソフィスケイトされるとも。(※これはこのまま先生に言われたんです。ソフィスケイト:洗練されていること)

接続詞ってなんだっけなんだっけ? (なんだっけを二つ重ねると、ぽん酢醤油のあるうちさ♪と歌いたくなるあたり、時代のこころを見事につかんだこのCMの効果はすごいなあと思います。)

接続詞にはいろいろあって。わたしもぼんやりなのでおさらいをしてみた。

【順接】だから、それで、そのため、そこで、すると 等

【逆接】しかし、けれども、ところが、なのに、にもかかわらず、でも 等

【並列】また、および、かつ 等

【添加】そして、それに、それから、しかも、おまけに 等

【対比】一方、逆に、反対に、反面 など

【選択】または、それとも、あるいは 等

【説明】なぜなら、だって、というのは 等

【補足】なお、ちなみに、ただし、実は 等

【例示】たとえば、いわは 等

【注目】特に、とりわけ、なかでも 等

【転換】それでは、さて、ところで 等

こんなにたくさんある接続詞で、逆接ひとつだけ?って思うかもしれないけれど、意外とそれで文章は書けてしまったりする。勇気をふりしぼって、わたしの好きなボディコピー、児島玲子さんのNPFペットフードの広告コピーをお借りする。

死ぬのが恐いから
飼わないなんて、
言わないで欲しい。

おうちを汚すから飼わないというなら、
犬はお行儀を身につけることができる。
留守がちだから飼わないというなら、
犬はけなげにも、孤独と向き合おうと努力するかもしれない。
貧乏だから飼わないというなら、
犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。
だけど・・・死ぬのが恐いからって言われたら、
犬はもうお手上げだ。すべての犬は、永遠じゃない。
いつかはいなくなる。でもそれまでは、
すごく生きている。すごく生きているよ。
だぶん今日も、日本中の犬たちはすごく生きていて、
飼い主たちは、大変であつくるしくって、
幸せな時間を共有してるはず。
飼いたいけど飼わないという人がいたら、
伝えて欲しい。犬たちは、
あなたを悲しませるためにやっては来ない。
あなたを微笑ませるためだけにやってくるのだと。
どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
預かってみるのは、人に与えられた、
素朴であって崇高な楽しみでありますよと。

ボディコピーにしては長めのものだれど、接続詞は逆接二つのみ。「逆接ひとつだけ」でなくてもいいのですが、どこまで削ぎ落とすか。この名コピーに接続詞をどんどんくわえていくと、こんなに心にストンと落ちてこなくなるはず。

名コピーを読むと、自分のダメッぷりを突きつけられる。コピーライターになりたてのころ、よくコピー年鑑にのっている先輩方のコピーを書写していた。もう一度やったほうがよさそうです😽


迷走中みそひとメモ

コピー短歌だから、コピーの書き方だけを伝えるようなものにはしたくなくて。

接続詞 逆接ひとつがお作法です。
わかっているけど つい「そして」入れ

わたしが「そして」好きなことを入れようかとも。ただ、サンプルとなるわたしの書いた例文が駄文すぎるということから、諦めました。また下の句がなんだかダメダメだし。児島玲子さんのコピーをお借りして、「そして」好きの話は消えたのでした。





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