朝のコピー短歌(2019.11.02)「苦手です」

「苦手です」断る必要ありません
得意な仕事が残っていくから


自分で決めなくても、自分から線引きしなくても。
仕事相手が「得意」と「苦手」を教えてくれる。
そんなもんだと思うんです。

よっぽどのことがないかぎり、頼まれた仕事はすべて受けるようにしてきた。
そして、心が折れてしまわない程度に、がんばる。ただ、初めての人(ここ大事、初めての仕事ではないので)の仕事を受ける場合は、ちょっと慎重に。とくに内容のわりにおいしい!と思った仕事は…。よだれが出そうになったときは、要注意。眉唾ものだったなんてことも(ここ1ヵ月、絶賛実感中!笑)。

仕事の相手は、商品でもブランドでも会社でもなく、「人」。(クライアントの担当者のこともあれば、代理店の営業さんのこともある。また制作会社のデザイナーさんやコピーライターさんのこともあるけれど)同じような立場・ポジションの人から、まったく同じ商品で同じ内容の仕事でも、誰から受けたかでぜんぜん違ってくる。仕事を頼んでくれる人が、その仕事の鍵を握っている。

規則的なスペック整理や細かな校正作業は苦手。きっと、同じものをつくり続けるような作業も得意ではない。本棚もいつも同じところに同じものがあると、ちょっと変えたくなったりもする。文字に気持ちがのっているものにひかれてしまうのだろう。本の並べ方にさえ気持ちをのせていきたくなる。

これまでと違う角度から企画を考えほしい、会社や商品のイメージを変えたいと言われている。このような依頼は、能力の範囲内ではあるけれど、意外と得意なほうだと思う。決まった枠からちょっとはみ出すようなことを考えるのが好きなのだ。きっと、昔から。子どものころから。

とりあえず、一回まるっと、どんな仕事も受けてみる。すると、得意な仕事は、誰かの口の端に上ってか、別の人からもやってくる。逆に得意じゃない仕事は、大失敗をしなくてもうまくいっても、だんだん少なくなっていく。苦手なスペック整理や校正作業は別の人がやってくれて、企画やコピーの仕事だけがくるように。また、自分では気づいていなかった、得意なことを見つけてもらえたりもする。そういう仕事は、得意だと思っていないのに、何度も何度もやってくる。わたしの場合は、人物取材やトータルの仕切りといったものが当てはまる。今でもたいへんだからそれほどやりたいとは思っていなのだけど(笑)。


得意な仕事は口づてに誰かへ。
苦手なことには、そっと手を差し延べてくれる。
そして、意外な得意に気づかせてくれる。

フリーになって15年もの間、
そんな人たちと仕事をしてこられたんだなあと、つくづく。
いと、ありがたし。


迷走中みそひとメモ

〆切りのない日の朝は、ちょっとゆっくりできたりする。

言いたかったのはコレなんだけど。

仕事って、ぜんぶ引き受けておけば、そのうち淘汰されて、得意なことが増えていって、苦手なものはあまり来なくなって、ラクにできるようになるよ。
とくにフリーランスの場合は、最初に断ってしまうと、この人はこの仕事はしない人っていうレッテルを貼られてチャンスが減っちゃうからもったいないよ。

長い!これを三十一文字にどう収めるか。無理です。では連作にする? 
と「連作」を調べてみると、まあ作り方がいろいろあって。

短歌は、奥深い。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?