日曜日の短歌(2019.11.17)後輩の 後悔は


後輩のちいさきまるい赤子抱き
母なる人生 想いを馳せる

後悔は 今しあわせで あるならば
記憶の中で水割りになる


母性本能がくすぐられたのだろうか。

もうひとつ人生を生きられたら、

たぶん子どもと生きる別の人生を選ぶだろう。

でも、もう一回だけ人生を生きられるとしたら、

いまと同じ道を生き直すかもしれない。

まいにち、わたしたちは、

数え切れないほどの選択を重ねている。

過去の選択を後悔していないと言えるのは、

今がしあわせだと感じられるからであって、

その瞬間の後悔が消えるわけではない。

記憶のなかで、ストレートがロックになり、

水割りになり、薄まってしまっているだけ。

もしちがう選択をしていれば、

ちがう人生がはじまっていたはずだから。




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