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パターンで見るジャパニーズホラー

日本のホラー映画は宗教的な理由などから、外国のものとは違った雰囲気を醸し出しています。
そこで、私自身が通っている大学の授業の内容に基づいて、ジャパニーズホラーの展開パターンをご紹介して、皆さんにもっとジャパーズホラーを楽しんで頂けたらと思います。

ジャパニーズホラーに欠かせないチャラ男とチャラ女

これはホラー通でなくとも、なんとなく気付いている方も多いと思うのですが、ホラー映画中のチャラ男とチャラ女は十中八九、序盤で死にます。ちなみにこれに特に深い意味はないです。演出上の都合でしょう。

赤い服、黒い服、白い服

ジャパニーズホラーには、服の色で生死が決まるというパターンが存在します。
まず、赤い服を着ている人ですが、そのままでは死にません。。しかしそれが白い服に変わるとその人は死にます。これは映画「呪怨」や「リング」を見ていただければ分かると思います。
続いて黒い服ですが、これは死者をあの世へ送る色とされていて、黒を纏っている人以外の誰かが死にます。これは喪服の色が黒であることに起因しています。
ここで男達に悲報なのですが、これらのパターンは男達には当てはまりません。つまり男はどんな格好をしていても死にます(笑)。

水場×一人ぼっち=死亡

まず、ジャパニーズホラーは徹底的に「水」を不吉なものの象徴として扱っています。
これは古来、神社やお寺が水源のある所に拠点を置き、その権威や威厳を人々への水の供給という形で獲得していたことに起因します。
つまり神社やお寺に逆らうと水が得られないという強迫観念が、形を変えて日本のホラー映画に使われているのです。
実際に、映画「リング」の始まりは水面の映像から始まっていたり、不吉なことが起きる前には雨が降っていたりなど、所々に水が登場しています。
さて、話を戻します。「水場×一人ぼっち=死亡」というのは、登場人物が一人きりになりシャワーや洗面台、キッチンなどに行くと大体が死ぬというパターンです。登場人物が二人でいる時などは死にませんが、一人になり水場に行くと死にます。これも映画「リング」や「呪怨」を見ると分かります。

死のエレベーター

ホラー映画中のエレベーターには、一人で入ると死ぬというパターンが存在します。
大体のホラー映画は、エレベーターの垂直方向の動きに「上に行けば天国、下に行けば地獄」という仏教や西洋の宗教にも共通する観念を反映させています。登場人物が一人でエレベーターに近づいた時「この人死ぬのかな〜(笑)」と思いながら見てみて下さい。

貞子の髪、何故長い?

ジャパニーズホラーに出てくる霊の髪は大体とても長いです。
これは日本の仏教的な考え方が影響しています。というのも、日本で髪の毛は「この世への執着」を象徴しているからです。
死んだ人の遺体は、時間が経つにつれて腐り、体内の血は地面の方にたまり背中が黒ずみ始めます。しかし髪だけは伸び続けるのです。
ここから「髪の毛」は、この世への執着を表すものになっていったのです。(お坊さん坊主なのはこの為です。)
悪霊の髪の毛が長いのは、その霊がこの世へ未練を残しているからです。

まとめ

まだまだ沢山のパターンやそれに対する深い理由があるのですが、今回はこのくらいにしておきます。最後にジャパニーズホラーのパターンをまとめておきます。

1.チャラ男チャラ女は序盤で大概死ぬ。
2.赤い服の人は死なない、白い服になると死ぬ、黒い服を着てる人の周りで誰かが死ぬ。(男はどんな格好でも死ぬ)
3.水場(シャワー、洗面台、キッチン、トイレ)に一人で近づくと大概死ぬ。
4.エレベーターに一人で近づくと大概死ぬ。

長くなりましたが、「これほんと、、?」と思った方は、「リング」「呪怨」「着信アリ」などを見て確かめてみて下さい。新しいジャパニーズホラーの楽しみ方が見えてくると思います。



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