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ナイトクローラー

メディアによる報道はどこまで過激化するのだろうか。そこにモラルは存在するのだろうか。

今回の作品「ナイトクローラー」は、報道する側のモラルの欠如を痛烈に批判していると感じた。
無職の主人公ルイス・ブルームは、職を求めさまよう中で、事件などのスクープを主に扱う映像パパラッチ(=ナイトクローラー)という仕事に出会う。最初は全くの素人で、熟練の同業者にバカにされるブルームだが、経験を積むにつれてその頭角を徐々に現し始める。
局に高値でスクープ映像を買ってもらうために、過激な映像をなんの躊躇もなく撮り続けるブルーム。彼は、眼前に横たわる事件現場の死体を見つめているようで見ていない。そのバキバキに見開いた目は、死体以外の何かを見ている。彼に見えている景色はなんなのであろうか。

過激な映像を取りづつけるブルームと、視聴率欲しさに、それを報道する女性ディレクター。この二人の暴走は際限なく続いていく。

ブルーム役を演じたジェイク・ギレンホールの印象が、自分の中で変わることはおそらくもうないだろう。それぐらい作中での彼の演技は強烈であった。他の作品でどのような演技をするのか見てみたいものだ。



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