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「黒猫ツール」のトリセツ -「黒猫Rating」編-

黒猫合唱団事務局

「黒猫Rating」、それは強さ。

公営競技のいたるとこで見かける指数、レーティング。
官製、私製を合わせれば、それは無数とも言えます。

その指数の最も一般的な使い方は、「予想の拠り所にすること」でしょう。

指数が高い順により良い着を取ると読んだり、
あるいは、別の視点で組み立てた予想に指数を加味したり。

大抵の人が過去のレース結果全てを正確に記憶できない以上、
その集大成である指数は、一定程度有用であると考えています。

ただし、
「その指数の仕組み(算出ロジック)」を理解していることが前提です。

「何の数字か分からない分からないけど、
これを見ると1号艇に30って書いていて、2号艇は28。なら1号艇!」

なんて、とてもマズいです。脳死しています。
まず、何の数字か分からないものに予想を委ねてはいけません。

いかに公式であれ、簡便であれ、
指数の仕組みを理解し、納得したうえで使わなければ、
どうして外れたのかを知ることができず、的中率・回収率の向上は見込めないのではないでしょうか。


そんなココロで、「黒猫Rating」のトリセツです。

とは言え、すべてを明け透けに説明すると、ナチュラルにコピーされてしまうので、技術的機密部分(さほど無い)はご容赦いただきながら…、始めていくとします。

開発のきっかけは、「競艇に関する巷の指数が使いにくい。」でした。

大本営指数で言うと、「ボートレーサーファン手帳」に載っている「能力指数」。これはグレードごとに決められた着順別点数の合計を出走回数で割って算出しています。

その他の多くの指数も同じですが、
決定的なのは「峰選手95点、白井選手92点」(仮)のように選手が1つの値を持つということ。これが宜しくない(超個人的に)。

競馬であればこれで良いと思うのです。
(新潟芝1000直などに代表される強い枠の有利不利がある場合を除き)

しかし。ここは競艇。
枠番がモノを言うことは女子高生でさえ知っています。

選手毎の指数が1~6号艇まで並んでいても、
1号艇の25点と4号艇の40点、どちらが強いか分からない!
これが私の感じた「使いにくさ」でした。

さて、いかに解決するか。
その答えとして、「選手別+艇番別」あるいは「選手別+進入コース別」の指数を思いつきます。

つまりそれは、「1号艇(or1コース進入)の峰選手」と「2号艇(or2コース進入)の峰選手」を分け、
別の人格として扱い、それぞれの強さ、指数を持たせるということを意味します。(競艇選手1500人×6で9000個の値)

そうすることで、予想したいレースに対して、
手元には出場選手6人それぞれの艇番(or進入コース)に対応した指数を持つことができます。
その値をそのまま比較するでき、艇番や進入コースを加味する必要なく着順関係の予測に使えます。

そして、私は「黒猫ツール」として、「選手別+艇番別」レーティングを採用しました。

「選手別+進入コース別」を採用しなかった理由は2つ。

1つ目は、「競艇の予想は時間との戦い」ということ。
事程左様に、進入の動きは周回展示で読み取る必要があり、
それを踏まえてレーティングを出すと、締め切りまで20分を切る。
これは、他にもオッズや展開、気配、水面状況などを総合して予想しなければならない場面で有用とは言えない。
2つ目は、「展示と本番では進入が変わる」ということ。こちらも常識。

お気づきのように、
「選手別+艇番別」レーティングの弱点は、進入に動きがあった場合。
上瀧選手等、いつも内に動いていく選手のレーティングはその常態を織り込んでいるのでほぼ問題ないのです。

注意したいのは、意表を突くコース進入や、動く選手の影響を受けたほかの選手のレーティング。
こちらは、頭の中で多少の上げ下げをするなど工夫をおすすめします。

ここまで読んでくださっている方ですから、
レーティングの心臓部はどうなってるの?を書かずには終われません。
簡潔に申し上げますと、Trueskillやイロレーティングのレーティングアルゴリズムを使っています。
過去の対戦成績の積み重ねで「強さ」を計る手法で、ネトゲのプレーヤーマッチングなどに使われる技術です。このアルゴのパラメーター設定は技術的機密にあたりますので、内緒ということで‥。

ただ、ここまでギミックが分かれば、
スキルがある方はいとも簡単にマネできると思います(爆)

「レーティングアルゴリズム?知らねーよ。いいからちゃんと値求めてよこせ。参考にしてやっから。」
という方のために「黒猫ツール」があると自負しております。

ちなみ、このレーティング集計期間は、現状2020年4月1日以降の全レースです。

そして、みなさまにお目にかける前にもう一段階、手を加えています。

それはレース毎の相対値化です。
当たり前ですが、「1Rの1号艇」と「12Rの2号艇」が戦ったりしません。戦うのはそのレースに出場する6人です。
そのため、上の仕組みで求めたレーティングから該当の値を6つ並べて、偏差値計算しています。これにより、そのレースに出場する選手の強さか相対値として見て取れる仕組みです。

また…、裏の事情としては、相対値化するローデータで公開すると、
ひまひまさんに全部収集されてレーティングが丸裸になってしまうので、その防止の為もあります。
(まあ、日々少しずつ変わっているのでそれも構いませんが…。)

勿論、私自身も予想にこのレーティングを使っています。
開発者兼使用者実感としては、やはり艇番を考えずに値を使える点が良いですね。ただ、内外で同値なら、外の方が強そうに見える病などを発症したりもしますが‥。
また、対戦成績の積み重ねで精度を上げる仕組みなので、長期休み明けや新人選手の取り扱いには注意をしています。

と、いう仕組みで作らせていただいている「黒猫Rating」
ならば一つ参考にしてやろうと思っていただければ幸甚に存じます。

「誰の何号艇は誰の何号艇と同じ強さ!」や「○○ランキング~」など、
レーティングにまつわる与太話はいつかコラムにしましょう。

「黒猫Rating」、それは強さ。

ここまでのご拝読に、感謝申し上げて。

黒猫合唱団事務局 拝

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黒猫合唱団事務局
計量分析に夢破れた労働者。 競艇のオープンデータの収集・分析が興味の中心。 ​ST・周回展示の見える化、売上票数推計ほか。 #新宿租界 にて競艇予想支援ツール「黒猫ツール」を公開中。"To strive, to seek, to find, and not to yield"