エンジニアこそ読むべきUIデザインの本

『UIデザイン みんなで考え、カイゼンする。』という本を読みました。
結論から言うと、エンジニアこそ読むべきUIの本でした。

序盤ばかりにはなってしまいますが、特に重要だと思ったところをまとめようと思います。

1.デザインは何を解決するのか?

サービス改善の方法のひとつがデザイン。ただ、なんでもかんでもデザインで解決できるわけではない。サービスの構成要素として「テクノロジー」「デザイン」「ビジネス」が挙げられ、何らかの課題に対する解決策として適した領域がある。(もちろん、二領域以上にまたがることもある)

エンジニアは、サービスをテクノロジーを使って改善しようとしてしまいがちだが、実はデザインでどうにかするほうが簡単ということもあるということを頭に置いておく必要がある。

2.コンテキストを理解する

改善するために必要なのがユーザーを考えること。課題を見つけたときにすぐさま施策を考えることに飛びついてはいけない。
ユーザーが本当に求めているものはなにかということを考える上で大切なのがコンテキスト(文脈)だ。

いつ、どこで、何をするときに利用するサービスなのか。
前後に何をしているのか。

週末に予定している旅行で、当日晴れるのかどうか、何を着ていこうかなと考えている人と、寝坊して急いで家を出ると曇り空で「あれ?今日は傘いるのか!?」という人が同じように天気アプリを使うかと言えばそうではない。

誰に対するサービスの改善なのかを明確にし、ペルソナをつくり、コンテキストまで読み解いて初めて、本当の課題が抽出できるのだ。

3.デザインプロセスの「見える化」

プロダクトをアップデート・リリースする際に、見た目の変更がある場合は「UIチェックを通す」というルールが会社にある。そこでは実際に使うユーザーにとってコンテキストに沿った導線になっているかということや、ガイドラインに則っているかということを確認する。

そこでいくつか指摘をするのだが、プロセスのブラックボックス化をしてしまうことも多い。問題の正解を教えて、解き方を教えない、ということだ。これだと「なぜそのデザインになったのか」というのが分からずじまいになってしまう。それだと結局のところ課題の解決方法を学ばないままになってしまい、指摘する人もされる人もお互いに不幸だ。

エンジニアもデザイナーも向かうところは同じサービスの改善なのだから、お互いの考えを共有するためにもプロセスを分かち合う必要がある。

4.デザインとは

これが一番大事にしたいこと。

デザイン=情報やニーズがカオスな状況において、適切な課題を設定し、その解決手段をビジュアルで思考・表現する行為(P.36)

エンジニアがUIデザインを学ぶということは、課題解決に対する武器をさらに一つ手に入れることだ。テクノロジーだけで解決できる課題ももちろんある。しかし、UIデザインを学ぶことでデザインという観点からの課題解決ができるようになる。

すべてはいいサービスをつくるため。

引き続き、UIデザインに関する発信をしていきます!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?