短歌のきろく⑥
2023年1月〜掲載短歌や歌会詠草を書き残します。これからも楽しく詠んでいきたいです。
【2023年掲載短歌】黒乃響子
■東京歌壇 東直子 選〈2023/12/24掲載〉
きた道もゆく道もわすれ眠くなる、獲物のにおい、しずかな風葬
■東京歌壇 佐佐木幸綱 選〈2023/12/24掲載〉
何年も会わなくて、兄の子が一人増えててしゃべるらしくて
■現代歌人協会 第52回全国短歌大会
笹公人 選 佳作/ 三枝 選 佳作〈2023/10/22〉
背がのびて無口になってゆく君の真冬の白いアルトリコーダー
■現代歌人協会 第52回全国短歌大会
後藤由紀恵 選 佳作〈2023/10/22〉
図書室の窓の陰りに身をゆだね雨音をきく死者の世界の
■NHK青山講座「木下龍也と東直子の短歌相談室」 〈2023/10/14〉
通院のように毎月カラオケにひとりで行って「ファイト!」をうたう
■東京歌壇 佐佐木幸綱 選〈2023/10/1掲載〉
帰省した息子の声がすこしだけくぐもるような会社の話
■東京歌壇 東直子 選〈2023/6/4掲載〉
たこ焼き機に蛸をひとつずつ埋めてゆく アイデンティティ、どこにいますか
■角川歌壇 5月号 〈2023/4/25〉
下り坂からながめる線路すきだった 黄昏れ時の手書きの楽譜
〈佳作・江戸雪〉
■東京歌壇 佐佐木幸綱 選〈2023/3/5掲載〉
木琴の「ペチカ」のひびく公園にタンクを手にした人々つどう
■角川歌壇 4月号 〈2023/3/25〉
通学の車両の桜のうつくしい駅はしずかに廃駅となる
〈特選・伊勢方信/佳作・小黒世茂〉
■東京歌壇 佐佐木幸綱 選 特選〈2023/2/11掲載〉
ガレージにスクリーンの焚き火のゆらぎ住宅展示場の冬の夜
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