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川畠成道ヴァイオリン・リサイタル 大分県竹田市 グランツ竹田 廉太郎ホール 2021.1/16(土) 18時30分開演

当日は大分県佐伯市の職場で仕事、17時のチャイムと同時に退社、自家用車で国道10号線を犬飼まで走り、中九州自動車道で竹田へ。開演5分前に一階5列9番の席に着席。間に合ったと安堵しながら後ろを振り返ると、定員約700席のうちおよそ半分くらいの入り。

会場入り口でもらったパンフレットによると、サン・サーンスの没後100年を記念してフランスの作曲家と、廉太郎ホールでの演奏ということで瀧廉太郎の作品からのプログラム。

第一部1曲目はフォーレ「子守唄」という静かな小品からスタート。そして2曲目、本日のメインのサン・サーンス「ヴァイオリン・ソナタ第1番」。30分近くある大作で、寺嶋陸也さんのピアノ伴奏とともに緩急自在な演奏! 決めのポーズ、静寂を破る拍手! 退場の際のどうだ!というドヤ顔がまた良い。

20分間の休憩。缶コーヒーで喉をうるおし、ロビーを覗くとCDなどの発売ブースは見当たらない。残念。(2019年11月23日の廉太郎ホールのリサイタルでは、川畠さんの新書を求めサインをいただきました。)

第二部は伴奏ピアニストの寺嶋陸也さんによる瀧廉太郎の作品の独奏からスタート。換気によるものか楽譜がめくれ、寺嶋さんがご苦労している姿に笑みが浮かぶ。川畠さんが加わり「荒城の月」。廉太郎ホールで奏でる情感溢れるヴァイオリンの音色に目がうるうる。大分に生まれてよかった! その後は、大分にゆかりのある若手演奏家との共演した「タイスの瞑想曲」、ドビュッシー「美しき夕暮れ」と美しい旋律の曲で魅了され、ラストはサン・サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ」。スペイン風なメロディを超絶技巧な演奏で、私の心は川畠さんのヴァイオリンに鷲掴みにされました。

万雷の拍手の中、川畠さんからコロナ禍の中でリサイタルができたことへ感謝の言葉がありました。「スマイル」、「チャールダーシュ」、そして「白鳥」。アンコールの三曲は、最高の選曲と最高の演奏でした。

年明け、なかなか思い通りにならないことが多い私の心に、あたたかい明かりを灯していただきました。ありがとうございました。

プログラム 第一部①フォーレ「子守唄 ニ長調 Op.16」②サン・サーンス「ヴァイオリン・ソナタ   第1番 ニ短調 Op.75」 第二部①瀧廉太郎「メヌエット」(ピアノ独奏)②瀧廉太郎「憾」(ピアノ独奏)③瀧廉太郎「荒城の月」④マスネ「タイスの瞑想曲」(弦楽伴奏)⑤ドビュッシー「美しき夕暮れ」⑥サン・サーンス「序奏とロンド・カプリチオーソ イ短調 Op.28」 アンコール①チャールズ・チャップリン「スマイル」②ヴィットーリオ・モンティ「チャールダーシュ」③サン・サーンス「白鳥」【ピアノ伴奏・ピアノ独奏:寺嶋陸也、第二部⑤の弦楽伴奏:朝来桂一・野田沙織(ヴァイオリン)、島森惠三(ビオラ)、宇野健太(チェロ)、森田良平(コントラス)】   

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