不思議な病院の話

不思議な話をひとつ。

以前さいたま県某市で一人暮らしをしていた時の話です。風邪をひいてしまい高熱が出てしまった為、ふらふらと歩きながら病院に行こうとしていたんです。すると近くに見たことが無い古めかしい造りの病院(医院?)を発見したんです。
近代的とは思えない雰囲気に不安を覚えつつも、とにかく具合が悪かったので仕方なくその病院に入ることにしました。
中はまるで昭和初期のようで患者は私しかいませんでした。
しばらくして奥から70歳くらいのおばあさんが出てきたんです。白髪で上品な顔立ちでした。私を見るなり表情も変えず、すぐの奥に引っ込んだ後白衣に着替えて出てきました。私は「え!?このお婆さんが看護師さん?」って思いながらも、診察室のようなところへ案内され、症状などを伝えました。
するとそのお婆さんは簡単な診察をしていきなり注射器を取り出したんです。
看護師というか、ここの女医さんだったんだって気がついた時には注射器の針は私の腕に刺さっておりました。

法律上、70歳くらいの女医さんが医療行為をするのはどうなのでしょうか?何か釈然としないまま病院を後にしました。
その後、自宅についてもしばらく症状は良くなる様子はなく2~3日回復することはなく寝込んでいた記憶があります。

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数ヶ月後、あの病院のことがどうしても気になり、記憶を頼りに探してみる事にしました。
当時、具合が悪かったこともあり、病院名や場所ははっきり覚えていませんでしたが、病人が歩いて行ける距離だった事には間違いありません。
しかしいくら探してもそのような病院は見当たらかったのです。
古い建物でしたし女医さんも高齢の方でしたので閉院し取り壊してしまったのかもしれません。
でも思い返してみるとまるで夢でも見ていたかのような不思議な気分になるのです。

あれは何だったんでしょう・・。

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