ベトナム音楽探訪～伝統音楽編①

先のお知らせの通り、ベトナム音楽セレクトをすることになりましたので、久々に掘り返すついでに少し紹介していきたいと思います。

まずは伝統音楽編として、ハット（チャウ）バン（Hát chầu văn）を紹介したいと思います。

ハットバンはベトナムの伝統的民謡の一種で、宗教的儀式・式典における祈りの音楽です。
緩急流れる展開は非常にダイナミックかつリズミカルで気分が高まります。

ベトナム戦争後、ベトナムは共産主義国家として文化などが厳しく規制されハットバンは宗教的表現として禁止されていましたが、1986年に行われた規制改革ドイモイの一環なのか以降再び演奏することが許されるようになりました。

ベトナムの伝統音楽は多様な弦楽器による演奏があり興味深いところですが、こちらは荒々しいギターサウンドのような演奏で、サイケデリックロック・ガレージロックなどが好きな方のアンテナに引っかかるのではないかと思う演奏です。

こちらは、ディナーショーなのかおばさんたちが楽しんでいる様子がうかがえますが、日本の歌謡ショーではみられないような妖艶にも感じられる歌声とサウンドの只ならぬ雰囲気に飲みこまれます。