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(個人的にみた)現在のアジア音楽①

Noteを始めた当初は日本の音楽好きな人達の間において未だベールに包まれているかのようなアジア音楽が単に少しでも知られたらいいなと思い色々と書いていましたが、振り返ると知り得る限りの断片的な知識と情報を寄せ集め書き連ねた下手な横好きの駄文のような投稿に恥ずかしさを感じ、また過去の音楽はもとより現行の音楽は尚更大半の情報はネットに頼らざるを得ず、情報の精査の難しさや不十分さ、まだまだ精度が高いとは言えない非英語圏の翻訳アプリに頼るしかないなど手間と時間もかかり片手間ではやっていられないというのもあり、過去の投稿の封印と新規の投稿は控えるようにしていました。

とはいえ、その間にも音楽自体はYouTubeやサブスクなどで(現地にコネクションがあるわけでもなく、それ以外に探す方法が殆どない)最新のものを中心にチェックしているうち、あらためて紹介したくなりました。
ということで、今度はなるべく難しいことは避けてひさびさに書いてみたいと思います。

タイトルに(個人的にみた)といれてますが、アジア音楽も当然ながら様々なジャンルがあり、一括りにしてあれこれ並べるのもわかりにくいかと思い、また個人的には大衆向けのメジャー系ポピュラー音楽や欧米の音楽をそのままなぞっているようなものはそれほど興味がないため、取り上げるものはそうした枠からやや外れるかもしれないものが多くなるかもしれませんがご了解ください。

ここ1、2年に衝撃を受けた筆頭が、カンボジアのヒップホップMC "VannDa"
クメールの伝統音楽と現行のトラップを見事に融合した作風は個人的な好みにピッタリはまりました。

2016年より活動を開始し、現地では相当人気があるようで、国賓級が参加するような大規模な催事でも歌っている姿が動画でみられますが、この作品は「チャペイ・ダンベン」と呼ばれる弦楽器の奏者で伝統的な叙事詩を語る「カンボジアのレイチャールズ」とも呼ばれているKong Nayをゲストに迎え、トラップスタイルでMCを披露しています。

こちらはオールディーズなカンボジアンロックを彷彿とさせる雰囲気のあるポップな曲

トラディショナルなスタイルとドープなベースとトラップビートが融合した真骨頂のトラック

こちらはVannDaもリリースしているプノンペンのレーベル Baramey Productionよりリリースのユニット YCN Rakhie&YCN Dizzy による同様のスタイルの楽曲

最後に、ヒップホップ・トラップユニットのKmengKhmerと、伝統音楽の振興と若手への継承を目的とする団体 Cambodian Living ArtsのプロジェクトであるKMMB Bandによるコラボレーション曲


アジア音楽は、面白音楽として、ともすればエスノセントリズムな視点で聴かれがちな面があり、振り返れば自分もかつてはそうした楽しみ方で聴いていた部分もあり後ろめたさがありましたが、日本や欧米の音楽とは全く引けを取らないどころか独自のスタイルでそれらを凌駕するようなカッコいい音楽が次々と誕生しています。当然ながらそれはカンボジアに限ったものではありません。

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