今更ながらOpenUtauで調声してみたので感想など

実はOpenUtauを導入してから暫くはUST作成やノートを整える程度の使い方しかしておらず、調声は本家UTAUで行っていた。

が、先日やっと仕様に慣れてきて、遂にOpenUtauオンリー調声カバーが出来上がった。

割と周囲で導入・使用について悩んでいる方がいる…ということで、せっかくなので個人的な使用感などをまとめてみることにした(スペックは2024年8月下旬時点のもの)。

本家UTAUとの違い

本家UTAU(無課金版)との大まかな異なる機能は以下の通り。

  • 複数トラックに対応

  • 音声ファイル(mp3、wavなど)の読み込みが可能

  • 休符(R)の概念が無い

  • 分割、フリーハンドのピッチベンド描画などの新ツール

  • 最終的に合成されるピッチ・波形の可視化

  • デフォルトで音素切り替え・エンジン切り替えが可能

  • ダイナミクスなど一部パラメータで手書き操作可能

  • フラグの操作方法

  • 単独音歌詞のまま連続音・CVVCの利用が可能(本家UTAUではpresamp或いは課金で再現可能)

etc.....

詳細が知りたい方はこちらの記事がおすすめ


こんな人に向いていると思う

  • 初めてUTAUを触る人

  • 調声を頑張りたい人

  • 本家UTAUが合わなかった人

  • とにかく急いでいる人

  • できるだけ楽をしたい人

  • プラグインの導入が上手くいかなかった人

  • CVVCを使いたい人

  • 直感的に操作したい人

  • 合掌やメドレー動画を作りたい人

理由は下記参照。


印象・感想

⒈直感で調声しやすい

あくまで体感だが、本家UTAUに比べて直感的に各種パラメータの操作ができる。
オーバーラップや先行発声の位置など目で見てわかりやすい為、数値で確認するのが苦手なタイプの人には向いていると言える。
またオケやハモリと併せながら調声ができるため、全体の音のバランスがとりやすくなっている。

⒉とにかく多機能

とにかくOpenUtau単体でできることが多い。
本家UTAUは大量の外部プラグインを導入して機能を補う方法が多かったが、OpenUtauは既に外部プラグイン同様の機能が搭載されているため、プラグイン無しでもなんとかなる。
本家UTAUを使っていたが外部プラグインの導入が難しい・上手くいかなかったという人はこちらに切り替えてみると解決するかもしれない。
特にCVVC周りはかなり楽になるはず。

⒊ショートカット必須

PC操作が不慣れでショートカットを覚えていない人にはやや扱いにくいかもしれない。
最低でもコピー(ctrl+C)、ペースト(ctrl+V)1つ前に戻る(ctrl+Z)は覚えておこう。
逆に言えば、基礎的なPC操作が得意な人にはより効率よく作業が出来るということである。

⒋作業効率がいい

前述した通り複数トラックの操作が可能なため、ハモリの多い曲や合唱系などの大量のUSTを使う楽曲でも調声の負担が従来に比べて軽減されている。更に同時進行で編集できるため作業効率が格段に上がる。
ユニットや大人数にUTAって貰いたい人はぜひ使おう。

⒌フラグを盛りやすい

筆者はフラグ大好きなのでそれはもうたくさん盛ってしまった。
これでもかというくらいついつい盛ってしまった…。
Moresamplerでフラグ盛りがちの人におすすめ。

⒍ピッチが引きやすい

常に「拡張ピッチエディタ」が使える…ような状態。
更に編集中のピッチに加え、合成後のピッチも表示されるため、ビブラートを重ねた時の動きがよくわかるのもいい。


【UTAU初心者向け】架空のQ&Aコーナー【主観】

Q:UTAU初心者だけど、OpenUtauから始めてもいいの?

A:全然OK
寧ろ見やすいし操作しやすいかもしれない。

Q:OpenUtauを使った方が調声が上手くなるの?

A:必ずしもそうとは限らない
OpenUtauで作業効率を上げることでその分短期間で質を高めることができる…と考えれば上手くなるとも言える。
しかし、調声に必要なノウハウそのものは本家UTAUと変わらず必要なので本人次第。
本家UTAUから乗り換えたからといって瞬時に劇的に変わる訳では無い。

Q:本家UTAUは履修した方がいい?

A:お好みで
本家UTAU使ってみたい人は使ってみて、自分に合う方を選べばいいと思う。

Q:OpenUtau対応音源って何のこと?

A:エディタ内立ち絵表示・Voice Color機能対応音源のこと
OpenUtauではエディタ内に音源の立ち絵を表示することができる。
またVoice Color機能とは、OpenUtauに元から付いている表情音源選択機能である。
これらに対応させるためには通常のUTAU音源制作の過程に加えて、別途設定が必要。
詳しくは下記リンクへ


本家UTAUとその外部プラグインの開発者及びOpenUtau周辺の開発者の皆様、この場を借りてお礼申し上げます。

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