桃の木の思い出

小さな頃、絵を描くのが好きだった

お気に入りのクレヨンで

家の中から見える目の前の公園の先にある

桃の木を描いた

どんな思い出なのかって

桃の木の側に消火栓の赤いポールがあって

それも見たまんま描いてしまった

その絵は台無しになった

満開になったピンクの綺麗な桃の木を描きたかったのに

桃の木は綺麗に描けて満足だったのに

見たまんまを描かないといけないと

子供の頃の几帳面な性格からそうしたのに

自分で汚した絵を見て悲しくなってしまった

後味が悪くなって

わたしが思ったことは

なんで消火栓なんて汚いものが世の中にあるのだろう

赤い消火栓を描いてしまう

既成概念を認知してしまった子供の絵

4歳くらいだったかな

この頃のジレンマ、葛藤、をよく覚えている

したくないのにやってしまうって一体なんなんだろう

わたしの後の人生を字の如く曇らせた最初の記憶

大好きだった世界で気付いていくのは

なんだか受け入れたくないことばかり

やがて汚れた方が多少生きやすくなって安心するんです

後悔は後からやってくるけど

死んでから後悔するよりマシだわ

赤い消火栓も受け入れないと

生きていけないよと

まだ幼いのに酷だったね

現在

また電線が輪をかけてぶっとくなった

近所の頭上

不思議の国に迷い込んで久しい

うちにはうさぎみたいなシロくん🐈がいるけどね

#退化
#フリーエネルギー
#未来に向かってるなんて笑っちゃう