時期に終わる幻と共に

大丈夫だよと大丈夫でもない自分が

言ってあげたくなるほどには愚かだけど

皆んなひとりでは生きられないのに

どうしてか済ました顔するのが上手になってしまった

スイスイ人混みを泳げなくて本当に良かった

虹が見える者を祝福しているみたいだった

一人では何処にも行けないのは

痛いほど知っていたのに

尚一人で行こうとするのは

誰がためでもなく

生まれ故郷では自分と他人の概念なんて

きっとないからなんだろう

意識が育児に戻されながら

まだ物を欲する自分と

終焉に相応しい街の様相が

痛いほど重なる帰り道