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ゲームキャスター四方山話その②:2週間ルーンテラやりこんでみた

ゲームキャスターの海老江邦敬(えびえくにさと)と申します。
4月からお仕事のお話やゲームキャスターという職業についての記録を残すためにnoteにて記事投稿を開始します。
私のプロフィールはこちらからどうぞ。

さて、今回のお話は久々にプレイヤーとしてゲームをやりこんでみた件についてです。
ゲームタイトルは「レジェンド・オブ・ルーンテラ」、ゴリゴリの対戦型カードゲームです。
一応リリースからキャスターとして関わらせていただいているタイトルではありますが、残念ながら今年に入ってお仕事としての機会が激減していまして休止していた次第です。

きっかけ

7月1日、”色々”ありましてルーンテラに復帰する動機ができ、久々にやりこむことにしました。
”色々”の部分は皆様の想像力で補完していただければと思います。
自分の気持ちを作るために、ツイートでも宣言。

このツイートにも”色々”と憶測が飛び交ってましたが、ここでは明言しません。
実際の復帰初日は7月4日、ここからは時系列に沿って記述していきます。
なおツイートは全て次の日の空き時間に行っているため、時系列ズレができていますのでご了承ください。

スタートからゴールまで

1日目(7月4日)

初日は4時間ほど環境把握とデッキ構築。

ルーンテラでは「プレイ」→「ランキング」からマスターランクプレイヤーの最新使用デッキをそのまま自分のデッキリストにインポートすることができるので、”どのようなデッキが強いか”、”どのようなデッキが流行っているか”、”現環境のゲーム速度はどうか”などをすぐに知ることができます。
マスターランクの上位50位くらいまでのデッキをコピーして統計を取り、どうやら「弯曲アフィリオス」と「奴隷兵」が注目されているということがわかりました。
「弯曲アフィリオス」はプレイ方針が見ただけではあまり分からなかったので、まずは知っているデッキである「奴隷兵」から使用開始。

シルバー4からゴールド4まで。
知らないカードもぼちぼち出てくるが問題なくランクは上がるので、デッキパワーに助けられてます。

2日目(7月5日)

2日目にしてマスターランクで使用者がほぼ居なかった「イレリアアジール」の襲撃を受けました。
これも以前から存在するある程度強いデッキタイプなので、環境定義をほぼ必要としないシルバーやゴールドではどんな環境でも常に一定数存在しています。
奴隷兵は軸の違う戦いを強いられてしんどいので、デッキ変更。

生物による暴力には、駆除という暴力を。
アニー自体も使ってみたいチャンピオンだったという理由ではありますが、新しめのデッキの中から最も除去に特化したものをチョイスしました。
またここでスポーン系カードの強さも実感したので自然に組み込めるのも好感触でした。
同型もぽつぽつ見るのでそこに強くしたバージョンで、この日も4時間ほどでプラチナランクまで。

3日目(7月6日)

3日目はこんなツイートしてました。
今考えると「アニーフェイト」のデッキパワーの低さが問題な気がしないでもないですが、勝率はそこそこあるので気付かず。
勝ったり負けたりしてるけどランクは上がるので焦土1枚のリストで3~4時間ほどプレイ。

4日目(7月7日)

この日はフォロワーでも「アニーフェイト」を使う人が出てきたんですが、見ている範囲が違うなぁといったところで鉄槌についてのコメントを添えて。
実際鉄槌が強くてこの日は2時間でダイヤモンド到達。

5日目(7月8日)

ダイヤ帯に入るとマスターランクの環境に近くなりました。
この頃はマスター1位のdangoさんの影響からか奴隷兵が兎に角増えており、速攻などで軸をずらすデッキが多数出現。
シーズントーナメント出場が5日目にして結構見えてきたので、一応権利取っておくかとデッキ選別を再度開始。
バリエーションの多いバードデッキを片っ端から試したりしながらラストチャンスガントレットに向けてのデッキ選択を始める。

6日目(7月9日)

これまでシーズントーナメントに関してはキャスターとしてしか関わってこなかったので、ラストチャンスガントレットのシステムをよくわかっていなかった上に、デッキ選択を間違えて1回目簡単に棄権してしまった。
似たようなデッキをいっぱい作っていた弊害が出てしまった。
本番ではやらないようにこの日ついにデッキ名をそれぞれ編集する。

ちなみに2回目で5勝したデッキは「アニーフェイト」「奴隷兵」「弯曲アフィリオス」でした。

7日目(7月10日)

https://twitter.com/kuroebi_games/status/1546221814728183808

ラストチャンスガントレットで権利獲得ができなかったので、じゃあマスターに上げるか、といった形で。
「奴隷兵」とTealRedさんの「バードジンクス」でダイヤ1まで上げて、眠くなってきたので慣れている「アニーフェイト」に切り替えてマスターヒット。
シルバーの底からマスターまでトータル24時間くらいでの到達でした。
ランクは主に午前1時の小エビちゃんのおむつ替えから5時の2回目おむつ替えまでの間にプレイをしていました。
妻と子の寝ている時間がゲームをする時間って感じでしたね。

8日目(7月11日)

お休み

9日目(7月12日)

この日、残念ながら”色々”が解消されましてルーンテラを仕事としてやる理由が消滅したのですが、ここまで折角やったしそこそこ勝てる気がしてきたのでシーズントーナメントに選手として出ることを事務所に届け出て正式決定。

安全圏のボーダーがわからず、デッキの理解度も低かったため、3連勝して一旦ランクマッチを休止してマスター700位以内を確保する手に。
結果的に悪手でした。
ちなみにこの日に既に、「イレリアアジール」をシーズントーナメントで使うことが決まっていました。
上手いプレイヤーを倒すには理不尽が必要で、その第一候補が「イレリアアジール」でした。
残りの日数であと2つの理不尽を見つけなければ。

10日目(7月13日)~11日目(7月14日)

ランクはほぼ下がらず。
この二日間は20個くらい新デッキを試しました。
急に現れた「アクシャンレネクトン」がまあまあの理不尽デッキで「奴隷兵」も倒せるというところに魅力を感じて2つ目のデッキに。
「奴隷兵」は理不尽デッキの一つなんですが、「ドラクローンの審問官」ルートを壊される相手には勝率がサラッと落ちるので最後まで候補から抜けないけど使いたくない寄りでした。

相手の対策に弱い一枚

12日目(7月15日)

シーズントーナメント出場権利獲得。
この日、明らかにデッキパワーが違うデッキの存在に気が付く。
そのデッキは「イラオイバード」。
スポーンしていたら勝手にバードのレベルアップ条件を満たせるということをこの日に知りました。
触手の強さはアニーフェイトで確認済みで、更に強く使えるデッキなんて素敵すぎます。

ちょっと回したらあれよあれよとLPが200を突破。
「奴隷兵」に関しても触手を育てるだけで有利という恐ろしい事実に直面しリストラが決定。こうして3つのデッキが出そろいました。
自然と「奴隷兵」3タテ構成になったのも良かったり。

13日目(7月16日)

シーズントーナメントオープンラウンド当日。
結果から言うと、1敗→7連勝→1敗の7-2でオープンラウンド突破ならず。
権利獲得のために日和ってランクを上げなかったばかりに7-2足切りとなりました。
あと200LPあれば抜けてたと思うので、かなり惜しいことをしましたね。

デッキに関しては独自調整で臨んだ割に、最終戦のやまと選手の構成も同コンセプトだったりと、かなり良いところまで行けていました。
やまと選手の試合は考察したのですが、「スカウト」バンした結果同タイプの見せ合いとなり、「アクシャンレネクトン」で2本落としたので、目無しだったなと。
夢を見させていただきました。

全9回戦7勝2敗(不戦勝1回)内訳
イレリアアジール:2勝2敗5BAN
イラオイバード:7勝0敗1BAN
アクシャンレネクトン:5勝3敗2BAN

14日目(7月17日)

シーズントーナメントプレイオフ、了。

2位にオープンラウンドR8で倒したpinpingho選手
top4にR9で敗れたやまと選手
同じくtop4に環境定義者として「奴隷兵」や「アクシャンレネクトン」をコピーさせてもらったdango選手
振り返ってみると、私が参考にしたり戦ったりした人が今大会で世界選手権の権利を取る結果(上位4名が権利獲得)となって、明確なやりこみの差を感じましたね。

あとがきみたいなもの

やってみて良かった点

カードゲームの基礎とある程度のルーンテラの知識があれば、真剣に取り組むことで2週間でシーズントーナメントでもそこそこ戦えるレベルには到達できるということが知れた。
また、選手の気持ちを知ることはやはりキャスターとして重要だなと再確認した。
選手の苦労を想像して話すこともできるが、それはやはり机上の空論でしかなく、実際に選手として実感したことを話せるかどうかで随分お話に説得力が変わるなぁと改めて確認できて良かった。

反省点

時間が足りなくて選択肢を削る結果となった。
シーズントーナメント出場のために安全圏キープをしなくてはいけなくなった点は、出ることを目的として今回は設定したから仕方がないが、勝つためのムーブではないため選手としては明らかにダメな行い。
次回も参加するならば、あと1週間は欲しいなぁと。

私も選手上がりで、長い間カードゲームで人を倒すことに時間を割いてきた貯金を今回は上手く活かせたが、それでも勝ち切れないのはゲームに対する純度だなと。
あと何回、このような形でゲームにコミットできるかわからないですが、ルーンテラは自分にとっても特別なタイトルの一つなので、次回もこのくらいの熱量で参加できると良いな。

世界選手権もあるしね!
”色々”期待してますよRiotさん!

ここまでお読み下さりありがとうございました。

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