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博士課程の学生たちの恋愛事情(※個人差アリ)

こんにちは、黒都茶々と申します。現在は定職(not研究職)についておりますが、かつて大学院の博士課程というものに在籍しておりました。

知りたい人がいるかどうか分かりませんが、博士課程の学生、及び若手研究者の恋愛事情についてページを割いておこうかなと思います。いつもに増して、書きたいだけの内容になっていますが、ご了承ください。

若手研究者も人の子だ、もちろん彼氏彼女は欲しい。

まず最初に、当時大学院生だったときから面白いと思っている分子生物学会の企画を紹介させてください。

分子生物学会の第36回(2013年)年会のプログラムの一部の抜粋です。

さて、この最終日イベントに参加する人の多くは、若手層であることが予測されます。おなかが減っているのはもちろんなので、食事が残る心配は無いと思いますが、ただ単に集まって飯を食う、というのではいささかもったいない。と言うのは、当初、ツイッターを使って年会企画を募集した時に、最も切実な希望があったのが、「若手研究者に男女の出会いの機会を(ストレートに言えば合コン)作ってほしい」だったからです。しかし、ストレートに「大合コンパーティー」では、いくらなんでも不謹慎であり、その企画はお流れになったのですが、、、、でも、この大昼食会、考え方によっては出会いの場として活用可能です。各自、自助努力により楽しく有意義な時間をお過ごし下さい。(アルコールはありませんので、あしからず。)ポートピアホテルの宴会担当と交渉した結果、この大昼食会で知り合い、2年以内に結婚することになった場合、ホテルの結婚式場で数々の豪華プレゼントを用意していただけるそうです。

なかなか面白い企画でしょう。口調がやけにラフですが、ちゃんとした、会員数もかなり多い立派な学会です。(当時は、「分生(分子生物学会の通称)で合コンやるって(笑)」と話題になりました。これで付き合った人いるのかな?)

学問の世界にいる人々って、霞食べて生きていそうで、現実世界のごたごたした恋愛うんぬんには興味もかけらもなさそうに見えると思うんですが(そうでもない?)、普通の若い男女ですからね。彼氏も彼女も欲しいと思うものなのです。

しかし、彼氏/彼女持ちはそれほど多くない

私の周りにいた大学院生たちは、大雑把に2つに分かれていた気がします。①院に入ったときにすでに付き合っている人がいる。付き合いは長い場合が多い。卒業とともに結婚したりする。②付き合っている人はいない。興味がそもそもなかったり、興味はあるけど行動に移したりはしない。

つまり、大学院生の間に、誰かと付き合うとか別れるとか、そういう動きのあることをする人はあまりいなかったかなという印象なんですよね。付き合ってる人は付き合ったまま、付き合う人がいない人は一人のまま、という感じ。(いないわけではないけど、うーん、あんまりいなかったなぁ。)

今思うと、①が正解、というか、楽ですよねぇ。ラボの辛い時期も支えてもらうことができるし、よほど何か問題がなければ、そのまま結婚しちゃえて安心感がある。だがしかし、それに気づくのはすでにラボに配属された後。時すでに遅しである。

というわけで、大半の人は②に分類されることになる。こんなこと書いているわたくしも、②に分類された一人でございました。じゃあ、②の人って孤独なラボ生活を送るのか?っていうと、困ったことにそうではないのです。

ラボって同級生も上級生も下級生もいて、結構楽しいし、仲間意識も芽生えるし、卒業研究や学会などのイベント的な区切りもあり、充実しているのですよ。うちのラボは学生同士は結構仲良かったから、クリスマス会とかバレンタインとかもやって全然寂しくなかったし。

研究室内恋愛禁止、ということも特になかったし聞いたこともありません。恋愛なんぞしていたら学業がおろそかになる!という先生も特にいませんでした。しかし、なんでか、あまり大学院生同士で付き合い始めた、っていうのはそんなに多くなかったですね。

ところで、私の場合は?

大学院生同士での付き合った別れたに私が参加しなかった理由ですが、一つとしては、上にも書いたように「別に寂しくなかったから」です。周りは独り者ばかりなので孤独感もありませんし、一人なら一人で実験したり論文読んだり忙しく、誰かに隣にいて欲しいと思うことがなかった。もっと言うと、自分の研究以外に自分の時間を使うなんていうことが考えられなかったんです。もし、ラボに所属した経験がない人と付き合ったりなんかしても、多分、土日も1回は研究室に行きたいだとか、毎日夜までラボに居たいだとか、理解されなかったのではないかと思ったりしますし。

では、恋人なんて全然いらないっす、という心境だったのかというと、そうでもなかったんですよね。私は当時、とある同級生に片思いしていて、でもそれだけで十分満足だったのです。ときどき会えて、ときどき喋って、たまに飲み会とかに一緒に参加する。もうそれだけで満足。1対1でどこか行きたいとか、ましてや付き合いたいだなんて想像にも及ばない状態でした。

いま思うと、告白する、振られる、あるいは付き合うことになる、というどのステップでもそれなりに心の動きがあると予想できます。いい心の変化かもしれないですし、悪い方に落ち込む変化かもしれませんが、何らかの動きがあるはずです。変化というのは、それがいいことであれ悪いことであれストレスになるので、私は恋愛関連のごたごたから来るであろうそれら心理的ストレスを回避する行動を取っていたのだと思います。もう、研究とか論文とかだけで、心はゆさゆさ揺さぶられているので、これ以上不要なところで揺らいで疲弊してなるものか、と思っていたんですよね。

研究していると、結構心も疲れるんです。上手くいくかなって考えて実験して、上手くいかなかったらがっかりして、上手く行ったら喜んで、先生やラボのメンバーに報告して、年に数回開催される学会の準備して、上手くいっても行かなくても終わりがあって、っていうサイクルをくるくる繰り返すと、とてもじゃないけど生身の自分のことなんて考えている余裕なんてないのでした。(あと、達成感もあるしね。)

全員が私みたいに考えているかは知りませんが、そんなこんなで付き合っている人がいない状態で卒業まで行く人は一定数いるので、学位持ちで性格も顔も悪くないのに彼女・彼氏がいませんでした、という人たちは、この界隈にごろごろ転がっています。みんな、忙しいのではないかな、と思うんですよね。

以上、博士の恋愛事情についてお届けしました。特に男子ですが、中高男子一貫校で、理系学部に行った人とか、ホントいい人たちが独身で残っているので、女子たちは狙ってみてください。(変わった人も多いけどね)

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