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学会に行くぞ! さて、何をしに? ~海外編~

こんにちは、黒都茶々と申します。
私は現在は定職(not研究職)についておりますが、かつて大学院の博士課程というものに在籍しておりました。

前回は国内の学会について紹介しましたので、本日は海外の学会(国際学会)について紹介したいと思います。最初に全体のことを紹介して、次に私が参加した3つの学会経験を書こうかなと思います(研究発表しに行ったっていうか、遊んでばかりだったのがバレる…)。

国際学会とは

 名の通り、全世界から研究者が集う会のことです。前のnoteで紹介した通り、学会は「研究者の集まり」なんですが、国際なだけあって、日本国内だけではなく世界から研究者がやってきます。

 ということで、当然ながら発表は全部英語。ポスターも全部英語。だから、英語はやっておくべきなのだ、研究者を目指すみなさま。(とはいえ、今や国内の主要な学会は英語での発表が主流なので、あんまり違いはないかもしれない。)

 あと、国内の学会との違いというと、学会参加費が軒並み高い。理由としては、昼ごはん、晩ごはんまでばっちり含まれている、というのと、会場が立派だから、というのが挙げられるかな。日本で実施された国際学会だと、数時間の観光ツアーもスケジュールに組み込まれていたので、その辺を含むと高くなりがちなのかも。懇親会の食事も心なしか豪華。学会によっては、学会の参加費に加えてホテルの部屋付きプランとかがあったりして、海外から参加する場合でも手間少なく滞在できるようになっているところも。

 発表のレベルは、うーむ、私もあんまり場数踏んでないので分かりませんが、ポスターに関しては国内の学会と似たようなレベルだったかなと思います。口頭は多分ハイレベルだった。多分ね。

 あと、海外の学会は、その分野で大御所と言われる研究者も参加していたりするので、論文のラストオーサーでしか見たことがなかったあの人が…! みたいなミーハーな感動もあります。もし、海外でポスドクすることを考えているのならば、学会ならお手軽に話を聞いてもらえる・状況を教えてもらえるのかなと思いました。

 さて、以降は、私が参加した国際学会をご紹介します。全部ポスター発表はやってますけど、その時の苦労話するのもなんかねってことで、このページではお遊び的な情報だけ投下しておきます。

国際学会① アメリカの学会

 はい、私が一番初めに参加した国際学会はアメリカの学会でした。2年に1回開かれるミーティングで、そのモデル生物を使って神経やっている人なら行きますよね、って感じの学会だったんですが、私の先生は行かないとおっしゃった!(博士の時の先生は、学会そこまで好きじゃないみたいだった。あと、先生の専門は神経というよりは発生だったからかも。)日本から参加してるラボもそこまで多くなかったので、海外での開催というのはあんまり気軽に行くものでもないのかもしれません。

 しかし、先生は行かなくても私は行きたいのだ、ということで、学振の研究費を使い、リーディング大学院から援助を貰い、単身アメリカに乗り込むことにしたわけです。ちなみに、当時のお隣のラボのボスがこのモデル生物の神経の大御所みたいなポジションで、そのラボの人が何人か参加していたので、会場では混ぜてもらったりした(ありがたい…)。そうじゃなければ、私は完全にぼっちになるところでした。本当に感謝しています。

 会期は4日間くらいの日程で、その会場の近くの大学の寮(?宿泊施設)に泊まれるプランを選択しました。部屋の中が完全に土足で何を履いてうろつけばいいのか困ったのと、共同シャワールームしかなくてセキュリティががばがばだったのに衝撃を受けたのと、部屋に行くエレベーターにキーを刺さないと目的の階のボタンを押せないのに困惑したことは覚えている。2人部屋にしたけど割り当てられた部屋は1人部屋(2人部屋を1人で使う)でした。

 会場では、朝ごはん、昼ごはん、晩ごはんと、いつでも飲み放題の結構おいしいコーヒー、スナック類がありました。途中の一晩(パーティーの日)は、会場にミラーボールが設置されて、バーみたいなクラブみたいな空間になっていたよ。お国柄かしら。

 学会が終わってから、近くの都市のちょっと高いホテルに1泊して、アメリカ観光もしてきました。(←これは完全に一人) うーん、楽しかった。また海外旅行行きたくなってきたぞ。

国際学会② 奈良の学会

 こちらも、上で書いた国際学会と同じポジションの国際学会だったのですが、テーマが神経ではなく発生でした。開催場所は奈良で、私は神経の研究をしていたのですが、アジアの研究者なら発生以外でも参加していいよ、ということになっていたのでちゃっかり参加させていただくことに。

 こちらの学会は、指導教員の先生の他、一つ上の先輩と三つ下の後輩で参加しました。奈良だったし、知り合いも沢山いたので①の学会と比べるとお気楽でした。テーマも、ばちばちの競争相手はいなかったので、どの発表も単なる興味で楽しく聞かせてもらったし。

 この学会は、ご飯がとりあえずおいしかった。パーティー的なのもおいしいものばっかり提供されたし、利き日本酒のコーナーでは先輩と後輩と大量の日本酒を飲んでうはうはした記憶しかありません。(同じテーブルを使っていた九州大学の人にドン引きされた。最近の若い子はあまりお酒飲まないみたいね、とそのテーブルにいた助教さんに言われたけれど、うちのラボメンバーは最近の若い子には含まれていなかった模様。)

 この学会でも、海外から来た研究者向けにツアーがあって、先生と先輩と私の3人で参加しました。(先生と先輩は結構不仲だったので、どうしようかしらと思ったけれど、旅行は2人とも楽しんでいた。)

 国内の、先生の知り合いの研究者の人を紹介してもらったりして、ちょっとだけコネが増えました。みんないい人たちだった。今頃どこで何をしているのかしら?

国際学会③ 琵琶湖の学会

 これは、私の研究からすると別に行かなくてもいい学会でした。私の研究と関係ないわけでもなかったですが、メインというわけでもなかったので、学会に行っても得られるものはあんまりないかなと思っていたんです。(実際、そんな得るものはなかった。)

 なんでそんな学会に行ったのかというと、共同研究していた先生がその学会の主催者の一人で、ポスター発表人数が少なすぎて困っているので、誰か発表してくんない? という依頼があったからなのです。指導教員の先生も、まぁ学会参加費出してあげるから行ってこれば? という感じだったので、お祭り好きな私はほいほいと参加することに。国際学会にすでに参加していて、英語ポスターを新しく作らなくてもいい、という楽さもあったのでね。

 このときに申し込んだのが、4人1部屋の共同部屋プラン。誰が同室になるかわからないで申し込んだのですが、さすが国際学会、同室となったのは、中国からの院生2人+中東(国忘れた…)の院生1人+私! 中国からの留学生2人は知り合いというわけではなかったので、完全に初対面の人間4人! 相当ぎくしゃくするのかと思いきや、言葉も適度にしかわからないというのも良かったのか、なんか仲良くなりまして、この学会にもついていた観光ツアーを4人でボイコットし(笑、まぁ強制じゃないから)、自転車をレンタルして琵琶湖の周りを走り回るという楽しいアクティビティをしました。今でもなんかfacebookの友達とかになっています。

 うーん、それぞれ面白かったなぁ。

 以上、学会国際編をお届けしました。英語ばっかりで大変といえば大変ですが、それ以上になんか楽しいことが待っているので、機会があればみなさまぜひ参加してくださいね。

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