【世羅郡世羅町】道の駅世羅9周年 2024/5/26
世羅郡世羅町とは、どのようなところか?
「米の値段が上がった時、米買いに行くところ」
「松茸贈り物にする時に行くところ」
「梨狩りしに行くところ」
「駅伝強い高校があるところ」
今の世羅を知らない中高年は、
このように昔の世羅のイメージを並べることでしょう。
数年前までは、僕もそうでした。
「世羅?
バイク仕上げたら、なんとなくでテスト走行に行くとこよな。
小学校の頃は遠足で行ったっけ」
行きたい。行ってみるか。行こう。
そんなまちではありませんでした。
ここにしかないから仕方なく。
そんなまち。
「そのためだけ」のまちから、
山間部の拠点的なまちへ。
進化というより、変身を遂げたまち。
時は遡ること、2007年。
地方創生に新たな動きがあり、
地域の特徴を盛り込んだイメージキャラクターを作り、地域を象徴するものとして盛り上げよう—
ゆるキャラブームが起こりました。
口火を切ったひこにゃんに続けと、町、市、県がゆるキャラを創出。
ちょうどその頃、動き始めた世羅町。
世羅にもゆるキャラを…ではなく、
三原市と組み、三原&世羅広域ガイドブック「ミハラッセ」を発刊。
名所を絡めつつ店舗の紹介といった、手作り感のある誌面からのスタートでした。
世羅サイドは“販促”ではなく“PR”色が濃く、
「もっと世羅のことを知ってほしい」が根底にありました。
それは今でも変わっていません。
その姿勢が実を結んだのが、2015年。
尾道自動車道全線開通から2ヶ月後、道の駅世羅オープン。
PA・SA・土産物屋によくある観光客向けの商品を並べるのではなく、
世羅町にある店舗の製品、
農家の野菜を並べているのが特徴。
ラベルだけご当地仕様、中身は他県で製造…といった、ザ・どこにでもあるおみやげ的なものは見当たりません。
この道の駅もミハラッセ同様、収益よりもPR重視。
商品を手に取り、気になる店舗があれば訪れてみる。
導線のきっかけ的な場所になっています。
店舗の方が訪れていることも多く、気軽に交流できるのも◎。
この距離感と、
自分でルーティングして巡る楽しさ。
一過性の盛り上がりで終わらず、賑わいはじめた世羅のまち。
まち全体に活気が漲り、各々が信念というかこだわりを昇華し始めます。
前時代的なイメージのあった農家は、
プロフェッショナルな農家、スタイリッシュな農家へと変身。
飲食店は、地産地消を掲げてブラッシュアップ。
地域性に魅了され、この地に移住して店舗を開く方々も出始めました。
果樹農園や花農園は、その時その時の流行りに柔軟に対応。
「チェンジスタンバイ!」
時を同じくして、
かつて燃えるハートでクールに戦い抜いたヒーローも、世羅の地に導かれます。
今や広島の顔のひとりとなった、さいねい龍二さん。
僕の中では赤座伴番。
デカレンジャーのデカレッド、バンちゃん。
僕は直撃世代ではないのですが、
放映当時TV実況掲示板張り付き、趣味のバイク、たまに学業という生活を送っていたこともあり、全話観ています。
輝きを増し続ける世羅町。
僕はミハラッセを見て変身後の世羅町を訪れ、魅了された類です。
昔の世羅町を知らない人に
「ここってこんなんじゃのうて、
なんつーか、カエル、虫、畑ぇ!
轢かれたヘビ!
坂の途中の自販機過ぎたら何もなし!
梨以外何もなし!なとこじゃったんよ」
と言っても信用してもらえないほど、プラス方向に変わっていてびっくり。
休日に道の駅世羅に行き、
お気に入りのたまご寿司を食べて、
ツーリング集団を眺め、
世羅ならではのお菓子を買って帰る。
しまなみエリアとはまた違った楽しみ方ができるので、頻繁に訪れています。
2024年5月26日。
世羅町を象徴する道の駅世羅が9周年記念でイベントを行うというので、
もしかしたらバンちゃんいるかもなと期待して行ってみました。
20周年の新作「デカレンジャー20th ファイヤーボール・ブースター」が公開直前だし、
そんな中でも農業&ローカル番組MCと忙しい方だからさすがに…ねぇ。
さいねい農園の野菜とせらバーガーを堪能できただけで満足さ。
外では出店もやってるんだな、店先に立っているのは…
ご本人じゃねえか!
しばらくお話した後、
写真撮影にも快く応じていただき、握手。
ヒーローの手は、優しく強さを感じる手でした。
やっぱ男前だぜバンちゃん!
いや、さいねい龍二さん!
イベントスペースでのイベントも大盛り上がり。
弾けるような笑い声と拍手が、ずっと聞こえていました。
かつては子どもですら嫌がった、梨狩り以外で赴く世羅町。
その面影は、もうありません。
行こうと思えるまちへと変身を遂げています。
皆がヒーローのまち、世羅町。
世羅町は、次のステージへ。
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