No.48 「白昼夢」
新木場駅を降り明治通りをしばらく歩く
公園に足を踏み入れると
最果ての地に降り立った様な
だだっ広い平地が広がる向こうにそれは見える
夢の島熱帯植物館
木枯らしの吹き抜ける平地に凍えてドームに入ると
ムワッとした熱気に包まれる
大きなガラスのドームの中は鬱蒼としげる熱帯の植物たち
まるで夢の世界に迷い込んだ様である。
様々な植物に囲まれた小道を歩いていく
そこには植物しかいない世界で
今にも木陰から動物が飛び出してくる様な気配を感じる
時間が止まったかの様な異空間の中でフッと
そんな夢を見た。
外へ出るとまた木枯らしの吹く平地を通り抜ける
ここはオリンピックのアーチェリーの会場だった場所
当時の賑わいは今は消え
ひっそりとただ時間が過ぎていく
それはまるで
夢のあと
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