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【#読書の記憶から16】わからず手に取ったけれど✖️知れば世界は広くて深い

わからない(特に、興味のない人には全く)。でも何か気になる…

理由ははっきりしないけれど、“なぜか無性に惹かれるもの”ってありませんか。

1冊は、どんな内容かと手に取ってみた本。

『「100円ショップ」のガジェットを分解してみる!』

ndc:549(電子工学)

扱うテーマこそ“100円ショップのグッズ”で身近ですが、中身は回線図で、私にとってはさっぱりでした。笑

各役割の電子部品が、そんな回線でああやって繋がっていて、ここが反応する仕組みになっていて…と、細かく丁寧に分解・解説してくれています。

専門的な解析の結果も載っていましたが、やっぱりさっぱりでした。笑笑
でも自分が知らない世界が本の中で広がっていて面白い!

本来ならきっと何倍もの値段がするであろう商品を、110円(税込/もしくは数百円商品として)で生産できる・採算が取れるレベルに落とし込んで商品化しているその技術。

それはどんな中身なのか、どんな部品で代替されて稼働しているのか、覗いてみたい“好奇心“は理系に限らないはず。

「幅広い分野の本を読みたい」と思っていても、読書のクセというか、個人の好みの問題で、どうしても本の分類が偏ってしまいがちですよね。

特に5類【技術・工学・工業】は、520建築学(家のデザイン・インテリア)、590家政学・生活科学(家事・ファッション)などの本を読むことが多いので、この分野(540電気工学)の5類は手に取ること自体が珍しく、たいへん興味深かったです。

普段反応することのない脳の部分が、刮目して本に釘付けになっているような感覚でした。

シリーズで発行されています。ふと気になった本でしたが、人気なんですね。


もうひとつは、昔から気になっているもののひとつ。

『わたしのすきなタイプ 話したくなるフォントの話』

ndc:727.8(装飾文字:レタリング、モノグラム)

私は「デザイン」や「美術」を専門的に学んだ機会はないのですが、素人ながらに本を読んでみたり、仕事で展示・レイアウトに関わることがあったりと、「デザイン」への想いを募らせて(こじらせて)います。

この本は、世界のフォントとその歴史に加えて、その時代背景やフォントにまつわるエピソードまで、幅広く紹介してくれているところが面白いとともに、愛を感じます。

“目に負担をかけずに読ませるものが良い書体“
美しく優雅に見えるかどうか=錯覚調整をいかにうまくできるか。
“科学と芸術との衝突“

フォントそのもののデザインかつ、フォントが表現する製作物とその時代・土地・社会の雰囲気まで、読みごたえと満足感の大きい1冊でした。

書体デザインも、固定されることを嫌う、驚くほどに生き生きした芸術形態である。


『デザインの勉強のため!』とカッチリ構えて読むのではなく、1章ごとに主人公(=フォント)が変わるエッセイを読むように、のびのびと味わうのがおすすめです。


小さい頃から興味がある、よく目に止まる、不思議と手を伸ばす、もっと知りたいと思わせる“何か”……あなたにもありませんか。


次は…

「好き」を言葉に、
「わたし」を言葉に。

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