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【#読書の記憶から17】わたしのための言葉✖️あなたへおくる言葉

『ウチら棺桶まで永遠のランウェイ』kemio

NDC:289.1(日本人の伝記)

だからやりたいことやって、やってダメなら秒で次に飛ぶわ
フォロワー増えてアンチがいっぱい湧いたけど、楽しいこと見たほうが幸せだから脳を閉めたよね。
今のことを頑張って未来につなげていく生き方しかできなかった。
そういう人たちって男性を男性、女性を女性としか見てないみたいだけど、ホモ・サピエンスとして仲良くなるって考えはないわけ?って思っちゃう。
…ほんとみんな、性別を意識しすぎで困っちゃうわ。
コンプレックスなんか1000個以上あるけど、どうにかするよりも体も中身も好きになったほうが秒じゃね省エネじゃね?って。

戦ってるフィールドは一人それぞれなんだし、見た目の良し悪しじゃないところも強化して、思考回路の迷路をいい意味でしわしわにして勝負してこ。
夢への本当のショートカットはね、才能じゃなくて口に出すこと。
口に出すとバカにしてくる人とかもいるけど「全然見返すので、ちょっとお時間頂いていいですか?」ってシャットアウトしちゃえ!

終始パワフルな1冊。

インパクト強めのフレーズが、テンポよく次々と飛び出してくるけれど、それもkemioくん&この本の魅力かつ唯一無二な存在感。

独特な語彙や表現も、時にズバリと真意(真理?)を突いてる気がして、実はドキリと焦らされたり、痛快な気分にさせられたり。

何にしても、自らの生き方でしっかり「自分」というものを確立していって、自信をもてるようになっていく姿は、人間としてかっこいいと思うなぁ。

なかなか真似できない生き方だからこそ、本でその人を追ってみる。そんな体験も読書ならでは。

文庫版には、文庫向け書き下ろしも載っています。kemioくんのアメリカ生活のその後、コロナ禍との向き合い方などもお楽しみに。

タイトルも、読了後には私を鼓舞するパワーワードに感じられます。


『エノグ屋の言葉集 月光荘のユーモアカードと色ポエム』月光荘画材展

ndc:911.5(詩:新体詩、近代詩、現代詩)

月光荘……1917年(大正6年)創業の画材店。
自社工場にて絵の具や筆を製造、その他スケッチブックや文具などオリジナル製品のみを扱う。トレードマークは「友を呼ぶホルン」。

学生の頃から月光荘を知る機会があり、社会人になってからもいくつものユーモアカード(ポストカード)との出会いがありました。

今回、それらの作品を集めた1冊が出版され、なんとも嬉しい、ありがたい気持ちでこの本と対面しました。

くちをすぼめて
春をよんでみれば
わたしのまわりは
こんなにも
いとおしい

「愛」や「恋」と言っても、その人そのもの、相手とその関係性、状況やタイミングで色々な姿・形があると思うので、単純に「すき」の2文字や、「あいしてる」の5文字だけでは表せない広さと深さがある。

月の明かりで手紙をかけば
文字より想いが増してくる

相手や、自分自身に向けたその言葉たちが、イラストと相まって、ポストカードサイズだけれど小さな愛のある世界をつくりあげています。

月光荘エノグの色ポエム(色見本)も心躍ります。
各色のネーミングがまた、いい!

読書の途中で、(あまりに魅力的で、そもそも)エノグ屋さんであることを忘れそうになるけれど、奥付に辿り着く頃には「このエノグ屋さん・エノグおじさんの存在にありがとう」と思うようになっている。

友よ、星の数ほどしあわせを

どちらの本も、本棚において時々そっと読み返したい。
自分のために。誰かを想いながら。


次は……

単純に、好きな物。
“ポリシー“にまで高められた、好きの形。

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