女性名(通称名)を使えるようになるために

〇 女性名の健康保険証を得るために準備したもの


1 通ってる病院の診察券の名前を女性の名前で書いてもらったもの

2 年賀状

3 宅急便の宛名を切り取ったもの

4 飛行機の搭乗券

5 電気料金、水道代、ガス代の領収書

6 性同一性障害の診断書

市役所の健康保険課に通称名を使った保険証ができるか電話で問い合わせました。最初は難しいという返事でしたが、名を変える理由の話になり、日ごろ女性として暮らしていて通称名を一部で使っていること、性同一性障害の診断があることを言ったらOKでした。

市役所の窓口に行くと、あらかじめ用意された用紙に必要事項を記入し、持って行った資料の中から、診断書・水道代と電気料金の領収書、郵便局の消印が押された年賀状の返事、搭乗券をコピーさせてもらいますということでした。

保険証は、表面に女性名(通称名)と住所、それに「性別は裏面に記載」と印刷され、裏面に戸籍上の名と性別が手書きされています

数年前に国から自治体に、「保険証の氏名の記載について」という通知があり、性同一性障害の診断がある者に通称名の使用を認めることになっていました。この話は自治体が運営する国民健康保険についてです。


〇 銀行口座

知り合いの方から女性名の通称名で銀行口座をつくることができると聞いたので、無理かもと思いながら、電話でいくつかの大手銀行に「通称名で口座を作りたいと」問い合わせてみました。

ほとんどの銀行は免許証かパスポートなど写真付きの身分証明書が必要の一点ばりで、「それはできない。」「国からの指導でできない」という返事でした。  
ひとつだけ、支店が今年の秋で閉鎖になるからという理由で断る銀行がありました
銀行が警戒するのは、偽名の口座や暴力団だから、必要な書類は何でも用意するからその心配がないことを説明し、話を続けるうちに、女性名を使って暮らしていること、

口座の使い方は・・電気、水道、ガスなどの公共料金の支払いは全部女性名になっていて、それらの口座引き落としのため


なぜ当行を選んだか・・最初から断るつもりではなくて話をきいてもらったのは貴行だけだったから
と答えると
電話の向こうの口調が変わりました

性同一性障害の話をちょっとしかけたら、たぶんそうだろうとすでに察していたようでした

それで担当者も納得して、女性名になっている健康保険証と公共料金の領収書を持ってくるだけで手続きできることになりました

1 健康保険証の他に日ごろ女性名を使っているものを持ってくること

2 支店閉鎖で口座解約が殺到しているので、明日の朝9時に来てほしい

この二つの条件だけでした。

翌朝9時前に着き、シャッターが開くと同時に入ると待っていた行員に導かれた口座開設の手続きが始まりました

行員さんが預かったのは、健康保険証・市の水道料金の受領証だけで、他は普通の口座開設でした。

あっけないくらいスムーズに口座の通帳とキャッシュカードができました

降ろさないで取っておくお金を入れたら、次は生活費を管理するための銀行口座を作ることにしました

近くに支店がいくつもある地場の銀行にしました

持っていったものは 、健康保険証、公共料金の領収書、既に作っている銀行口座の通帳でした

口座の申し込みに通称名を記入して健康保険証と一緒に 提出しました 

窓口の人は運転免許証はありますかと聞くので、ありますけれど使いたくありませんと答えました

健康保険証の裏面には 戸籍上の名前と性別が記入されていますと答えました 

そこで初めて、健康保険証の表面の名前は戸籍上の名前ではないと言ったわけです

それで窓口の人は私の見た目からピンと来たようです

口座は何に使われますかと聞かれたので公共料金の引き落としですと答えました 

実は通称名で作ってもらった口座がここにあります

でも、この銀行が10月で支店が閉鎖になるのでこちらで口座を作ることにしましたと答えて、既に通称名で作っている口座の通帳を出しました 

そこまででOK だったようです 

ひとつだけ驚いたのは 口座新設申込書に申込者の性別の欄がありました 

記入しないで提出したら

戸籍上の性別を記入するようにというので、M銀行の場合には申込書に性別の欄はありませんでしたけれど、何故必要なんですかと聞きました

それには答えず、どうしても戸籍上の性別を記入していただかないといけませんと言います

よっぽどやめようかと思いましたが一歩でも前に進もうと思っていたので男の欄に丸をつけて提出しました 

水道料金、ガス料金、電気代、健康保険料など全部この口座から引き落としにしました

やっぱり都市銀行と地方銀行では時代の変化のつかみ方が違うのかもしれないですね


〇 クレジットカードとETCカード

都市銀行の口座を開設するとき、クレジットカードの申し込みを勧められました

別に申請する手間が省けるので申し込みました

結果は審査に落ちました

理由はわかりません

訊いてもまともに答えるはずはないし、面倒なので何もしないで、すでに持ってる楽天カードに氏名の「名」の変更ができるか問い合わせてみました

結婚して姓の変更はあるけれど名前の変更は例がないということで、これまでのいきさつを全部話して、一部分でも名前が違うと、その度に説明しなければならなくて不便ということでOKになりました

健康保険証の表面と(変更後の名と住所が印刷されています)、裏面(戸籍上の名と性別が手書きされています)のコピーを送って手続きは終わりました

ついでに、引き落とし口座も今回作った口座に変えました

クレジットカードにつながっているETCカードも自動的に名前が変わりました

最後に、ETCカードのマイレージサービスへの登録もカードの名前変更と同じように、説明して健康保険証の両面のコピーを送って完了しました


※ 住民票と運転免許証の名前の変更は、戸籍の名前を変えてからになります。もう準備ができていますが時期をみて手続きを始めます。


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