勧毒懲悪

小南泰葉らしさとは。

これを書いている昨日4月27日に小南泰葉さんが”femme fatale”さんに「mellow mellow」という楽曲を提供した。
小南泰葉さんの楽曲提供はこれまで同じくシンガーソングライターであるLiSAさんへの提供ぐらいしかなかった。それも作詞作曲どちらかがほとんどだったが(LiSAさんのBRAND NEW YOUを除いて)、今回の提供曲は作詞作曲どちらも担当している。
正直な話、曲自体は自分に刺さる曲ではなかったが、作詞作曲ということで「小南泰葉らしい」曲でインディーズ時代の曲に似た懐かしさと小南泰葉さんの新曲だ、、、というクソデカ感情でどうしたらいいかわからなくて、うめき声をあげるヲタクになってしまった。

「勧毒懲悪」
この曲は2ndミニアルバムのタイトルにもなっている曲。イントロのノイジーなギターと激しいドラムの掛け合いもとてもいいのだが、今回は歌詞とメロディについて話したいと思う。
特にこの曲には小南泰葉さんらしい歌詞とメロディのアンバランスが顕著に見られる。

追い求めなければ気付く事も無いのに
わざわざ彼はピストルで胸をパンと打ち抜いた
希望を抱くから絶望するのだ 少年よ絶望を抱け
答えはそこにしか ん?むしろ答えはそこにある

https://www.uta-net.com/song/130047/

実際に曲を聴いて欲しいのだが、
「〜ピストルで胸を」と「パンと打ち抜いた〜」
「〜少年よ」と「絶望」と「抱け〜」の間はあろうことか別の小節になっている。
「少年よ絶望を抱け」というある種のひと単語が3小節にまたがっている。
これは正直何かの音楽的効果を意図してバラけさせたわけではなく、小南泰葉だからできる小南泰葉らしい言葉の綴り方だと思っている。

言葉のリズムがメロディにキレイにピタッと当てはまった音楽は聴いていて間違いなく気持ちいいが、かなり違和感のある言葉とメロディのアンバランスが自分にはもっと心地よかった。

今回小南泰葉さんが提供した曲にも小節を跨いだ不自然な言葉が見られて、気持ち悪いヲタク、略してキモヲタは懐かしさとまだ小南泰葉さんの曲が生きているというクソデカ感情を撒き散らしてしまったというわけである。

この曲、歌い出しの歌詞がめちゃくちゃいいのですが、

異端児と呼ばれ善悪の評価を待つ段階で才能は化けるんだ
芸術を全力で追いかけたって捕まえて追求したところで何もない

https://www.uta-net.com/song/130047/

よくないですか、
もう語る事を放棄している。
小南泰葉さんのペシミズムが溢れて溺れています。
このまま溺れ死ぬのでさようなら

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