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2025年3月PASPY順次終了。どうなるの?

この記事は、2023年12月9日現在の情報です。


PASPY2025年3月までに順次終了

広島電鉄、NEC、レシップは2023年10月23日、PASPY(パスピー)にかわる新たな乗車券システム、MOBILY DAYS(モビリーデイズ)の概要が発表されました。
これにあわせ、2025年3月までにPASPYを順次終了することも発表されました。

PASPY定期券の新規発売停止時期は今後公表

詳細は、後日発表とのことだが、事業者や機器によって、PASPYの終了時期は異なります。
PASPY定期券についての詳細な取り扱いは、今後事業者間と協議し、改めて公表するとのことです。
また、今持っているPASPY残高の払いについても改めて公表するとのことです。

ICOCAなどの交通系10カードへの対応

MOBILY DAYSにおいて、ICOCAなどの全国相互利用が可能な交通系ICカードは、利用できないとのことです。
が、県外からの観光客や、JRとの乗り換えの利便性低下防止のために、交通系ICカードは、別な設備によって、利用できるようになるとのことです。
利用可能な路線は、決まり次第あらためて公表とのことだが、広島市内中心部の電車・バスについてはICOCAなどの全国相互利用が可能な交通系ICカードで運賃支払いができるようにするとのことです。

将来的には読み取り機を一本化か

MOBILY DAYSとICOCAの読み取り機を一本化するとの報道も見られますが、広島電鉄からの公式発表はありません。
仮に実現した場合、利用者はタッチする箇所を迷うことなく利用することができます。

新システム、MOBILY DAYSの概要

MOBILY DAYSのデザイン

MOBILY DAYS開始時期

2024年9月を予定しています。

利用方法

事前にスマホ、パソコン、窓口で会員登録が必要です。
会員情報と紐づけたスマートフォンに表示させたQRコードか、専用ICカードを読み取り機にタッチすることで利用できます。
バスの全扉乗降も検討中です。


スマホに表示させたQRコードか専用ICカードで利用する。

QRコードとICカードは、アプリ操作によって切り替えて利用することができます。
専用ICカードのみでの利用も可能です。

会員登録方法

会員登録に必要なものは、QRコード、専用ICカードに関わらず以下の通りです。
カッコ内は、窓口での登録時は省略可能なものです。

  • 住所

  • 氏名

  • 年齢

  • 電話番号

  • (メールアドレス)

  • (クレジットカードまたは銀行口座)

クレジットカードは、VISA、Mastercard®、JCB、AMEX、Dinersが利用可能。ブランドデビットカード・プリペイドカードは登録できない。
銀行口座は、広島銀行のみ。今後拡大予定。
専用ICカードは、スマホ、パソコンで利用申込をし、窓口または郵送で受け取り可能。

チャージ、定期券購入方法

スマホ、パソコン、窓口において、クレジットカードまたは銀行口座からチャージ、定期券購入可能。
窓口では、現金でのチャージ、定期券購入も可能。
通学定期券購入の際は、通学証明書は不要だが、通学先の登録は必要。
バス、電車車内で現金でのチャージは不可能。
設定により、オートチャージも利用可能。

オートチャージについて参考程度にSuicaのものを載せます。

携帯キャリア通信障害時の対応

QRコードは、オフラインQRコードもあり、スマートフォンがインターネットに接続できない状況でも利用可能です。
ただし、オフラインQRコード利用時にはチャージや定期券の購入はできません。

ただし、クラウド上のサーバーと通信することによって運賃計算や定期券情報の参照を行います。なので、通信障害時は、動作しません。現金などの別の決済手段での運賃の支払いをお願いすることになるようです。

この状況下での定期券の利用についての記述は公式サイトに存在しないので、取り扱いが分かりません。

各種割引

現行PASPYの割引を引き継ぐ。
クラウドサーバで運賃計算できる特性を生かし、特定の日を割り引く施策も検討中。

なぜPASPYを廃止するのか

PASPYの維持費が高い

PASPYは、システムの更新に7~8年おきに約40億円以上かかり、非常に負担が重いとの報道が一部なされている。

サービスの柔軟性が低い

PASPYは、Card Based Ticketing方式を採用しており、改札機(読取機)とカードとのやり取りで処理が完結するようになっている。
通信障害に対しては強いが、柔軟な運賃の設定などが難しく、柔軟な運賃設定が困難とされている。

CBT方式とABT方式

機能拡張が容易

今後、QRコードやICカードのみならず、顔認証や声認証など多様な認証媒体にも対応可能なシステムとなっている。
一方のPASPYは、カードの中に情報がすべて入っているため、拡張性に乏しい。
スマホがなくなるような未来も見据えて、持続可能な公共交通実現のため、新システムを開発したと思われる。

まとめ

まだ公表されていない情報が多くありましたが、簡単にまとめました。
クレジットカードや銀行口座情報が原則必須など、すぐ利用者には受け入れられないようなことがありますが、公共交通が持続可能に、そして便利になるように願うばかりです。
もっと詳しく知りたい人は、公式ホームページや、プレスリリースなども併せてご覧になってください。

https://www.hiroden.co.jp/topics/2023/pdf/1023-newticketingsystem/newticketingsystem.pdf


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