週刊誌などへの宮内庁の抗議は美智子さま関連だけなのか検証【美智子さま体調不良】

美智子さまが週刊誌報道などのストレスで体調不良である、というニュースを見て思ったのは、①どの報道か ②雅子さまや皇太子さま(当時)に関する報道の方がひどかったのではないだろうか、という2点です。

その①はこちら

で、今日は

②雅子さまや皇太子さま(当時)への報道の方がひどかったじゃないか

について触れたいと思います。

今回のご体調不良の発表は、ある意味、美智子さまにネガティブな報道への抗議やけん制かなと思いました。また、蛇足ですが公式の発表ではなく宮内庁幹部が「週刊誌などがストレス」と一部の記者に伝えてるのも、なんだかなあと思いました。

それで今までも宮内庁は週刊誌などに対して抗議して訂正を求めたり、事実が違うということを表明したりしています。このページにまとまっています。

平成19年から、30年までの12年で49回、アップしています。その中には以前紹介した


抗議自体が間違っていた、というギャグみたいな発表が2つ含まれています。

それはさておき、ツイッターでは、私がつい、雅子さま派の人ばかりフォローしているからか、「宮内庁は美智子様関連の時だけ抗議している。平成の皇太子ご一家バッシングはスルーだったくせに何なんだ」という声が散見されます。何を隠そう私もそう思っていました。

で、ほんとにそうかな?と思い、49件の抗議をすべて見てみました。なかなか分類が難しいものもあるのですが、何となく分けてみたところ、下記のような結果になりました。とても長くなりますが、いくつかの件は抜粋しました。お時間がない方はランキングだけご覧ください!

1位:美智子さま関連(14件)

1月14日の朝刊で,「12月23日天皇誕生日の夜に「お呼び出し」 美智子さまが雅子さまを叱った! 宮中重大スクープ「東宮と共に人々の前に姿を見せるのが最善の道です。小和田家とは文化が違うのですから」(美智子さま)「心に刻みつけるようにいたします」(雅子さま)」という週刊文春の大きな広告をご覧になった天皇陛下は,侍従長に対し(中略)何があったのかとご下問になりました。(中略)記事によれば,お夕食後,皇后陛下は皇太子妃殿下とお二人で別室に移られてお話をされたとありますが,実際には,お夕食後からずっとお居間にて席を立たれずに皆様とお過ごしであり,陛下のお誕生日というおめでたい日の夜に,陛下や当日のお客様をお置きしてまで,皇太子妃殿下お一人を別室に呼ばれ,叱責云々という状況が成り立つ余地は全くありませんでした。皇后陛下は,これまでも皇太子妃殿下を気づかわれ,自らには誤解を招きかねない多くの記事に対しても沈黙を保ってこられましたが,宮内庁として,今回の記事は皇后陛下のお言葉という形で表した具体的内容を伴ったものであり,非常に誤解を招く恐れが多いと考えられたことから,ここに当夜の事実をお伝えすることにしました。
女性セブン3月8日号は,「天皇陛下心臓手術秘話」と題して,「東大のスタッフに加え,世界一といわれる技術をもつ天野教授の執刀。これだけでも万全の態勢といえるのかもしれないが,それでも美智子さまはさらに万全を期す思いで,実は極秘にセカンドオピニオンを求められていた。」,「須磨氏は何度も皇居に足を運ぶなど,両陛下との親交は10年以上に及ぶ。」,「美智子さまは今回,陛下が手術するにあたって須磨先生に直接電話をされて相談なさったそうです。」と記述していますが,以下につき訂正を求めます。皇后さまは,今から十数年前,音楽会の会場で知人から須磨氏を紹介され挨拶を交わされ,その後も,1,2度音楽会場で会われた時に言葉を交わされていますが,これ以外に氏との間の接点を持っておられません。このことに関しては,宮内庁からの問い合わせに対し,須磨氏自身が「全く根も葉もないことです。勿論,皇后陛下からお電話を頂戴したことなどないし,それだけでなく,この件について事前に誰からも意見を求められたことはありません。ですから,何度も皇居に足を運ぶなどあり得ないことです。」と話されています。
週刊新潮12月1日号は,「もうこちらの方はよろしいのではないかしら」「美智子皇后のお言葉で消された『雅子妃』の名」という見出しのもとに,皇后陛下は,皇太子妃殿下が,国賓の歓迎行事には出席されないことを前提とする資料を最初から準備しておくよう指示され,その結果,先般のブータン国王王妃両陛下の訪日に際しても,宮内庁は,皇太子殿下お一方の出席を前提とした資料を作成した旨報じている。(中略)皇后陛下の御指示によって,妃殿下の欠席を前提にした資料を別途作成したというような事実はない。
「文藝春秋」(平成21年3月特別号)の「元号「平成」決定の瞬間」において,筆者の佐野眞一氏は,「平成に皇后となった美智子妃は,天皇のことを公的な席では「陛下」と呼び,プライベートな場所では「おとうさん」と呼んでいる。」と記述しています。あり得ぬことではありますが,事の性質にかんがみ,天皇陛下に事実関係をお伺いいたしましたところ,皇后陛下が天皇陛下を「おとうさん」と呼ばれたことは,勿論一度もなく,また,お子さま方は,御幼少の頃は,当時の皇太子殿下を「おもうちゃま」皇太子妃殿下を「おたたちゃま」と呼ばれ,少し成長されてからは,それぞれ「おもうさま」,「おたたさま」と呼ばれ,御一家の中で「おとうさん」という呼びかけ方がなされたことは全くなかったとのことでした。佐野氏が,この一点をもって「何事も輪郭線のはっきりした昭和と,不透明で閉塞感に覆われた平成の違いを物語る皇室がらみのエピソード」とし,さらに,香淳皇后が昭和天皇を「お上」と呼ばれたことと対比しつつ「わずか20年の間のこの呼称の変化には,昭和の重圧を脱却した平成の開放感が象徴されている。それだけではない。そこには,皇室の権威失墜の兆候が,それ以上の強いインパクトで刻まれている。」と結論付けておられることは,全く事実に反することを記述した上で,それに基づいて論を進めていることであり遺憾であります。

ふむふむふむ・・・でも別におとうさんと呼んでもいいじゃないか!

2位:上皇陛下関連(8件)

「週刊新潮」12月14日号33ページにおいて,ある官邸関係者の打ち明け話として,「最近耳にしたのが,陛下が華やいだ雰囲気で皇居を去りたいお気持ちを持っていらっしゃるということ。具体的には,一般参賀のような形で国民に対してメッセージを発し,そのうえでパレードをしたいと考えておられるようです。その一方で官邸は,粛々と外国の賓客も招かずに静かにやりたいという考えがあって,そこで宮内庁とせめぎ合いをしていると聞いています」と掲載されています。(中略)陛下は,法案が通った非常に早い時期から,譲位の儀式の方はできるだけ簡素になさりたいとのお考えをお持ちであり,とりわけ,外国賓客の招待については,新天皇の即位の礼にお招きすることの可能性を考えられ,御譲位の儀式にお招きするお気持ちはお持ちでない,また,一般参賀については,最近のヨーロッパ王室におけるお代替わりの行事において,例外なく王宮のバルコニーで新旧の国王による国民に対する挨拶が行われていたが,陛下におかれては,そのようなことをなさるお考えのないことを度々,我々に留意するようご注意を頂いていたところであります。パレードについての言及はこれまでありませんでしたが,以上のようなことから,華やかなものをお考えとはとても考えられないことです。(中略)冒頭引用した記事に掲載されている陛下のお気持ちやお考えは,事実に全く反するものであり,これを陛下のお気持ちであるかのように報ずることは,国民に大きな誤解を与えるもので,極めて遺憾です。
「SAPIO」6月号に掲載された大原康男國學院大學大学院客員教授の記名記事の中に,「今上陛下も皇太子時代,昭和天皇が新嘗祭の潔斎けっさい(身を清めること)をされた日に,当時の美智子妃殿下と手をつないでアイススケートをしておられたのがニュースで報じられ,問題にされたことがある。」との記述が見られますが,昭和天皇が新嘗祭の潔斎をされた日,すなわち新嘗祭当日に,両陛下(当時の皇太子同妃両殿下)がアイススケートをされていた事実はありません。(中略)両陛下がお二人でアイススケートをなさったご様子が報道されたのは,昭和46年2月7日,札幌冬季スポーツ大会開会式御臨席のために北海道に行啓された折の早朝のことであります。この日は新嘗祭の日でないことは勿論,他の宮中祭祀も行われていません。

アイススケート・・・ちょっと面白い。

3位:宮内庁関連(4件)

「女性自身」(平成24年5月1日号)の記事「雅子さまご病状”暗転”の訴えに美智子さま下された『涙の決断』」の中で,事実に反する記載が見られます。(中略)4月10日の天皇皇后両陛下のご結婚記念日に際し,今年は御所にお子様方ご夫妻がお集まりになって夕食会を行い,お祝いをなさったことにつき,宮内庁が事前に異例の発表をしたと記載されておりますが,記事にも書かれているように”私的な行事”なので,例年通り今年も宮内庁からは一切発表しておりません。
「週刊新潮」(平成22年6月10日号)の「イジメっ子対策で「給食に向精神薬を混ぜては」と提案した「東宮」」と題する記事において,「ADHDのクスリを給食に混ぜて,暴れん坊の子どもらに飲ませたらどうかと,東宮側が提案してきたんです。時期は,野村大夫のイジメ会見よりもかなり前のことです。」との記述がありますが,東宮職より学習院初等科に対してこのような発言をしたことは一切なく,またそもそも東宮御一家がこのような発言をされるということはありえません。
「週刊新潮」(平成21年9月10日号)の「雅子さまを悩ませる 東宮「マルチ・ビジネス」騒動」において,「愛子さまとも接する機会が少なくない女性職員(中略)…実はその職員が巷間,マルチ・ビジネスと呼ばれることもある化粧品販売に傾倒し,東宮内で職員らに勧めている…」,「東宮に出入りする職員が“マルチ・ビジネス”に関与…」との記述がありますが,このような事実は一切ありません。東宮職の職員の中で,ニュースキンの化粧品等やマルチ・ビジネスと呼ばれるような化粧品等を周囲に販売したり,勧めている職員はおりません。

そ、そうでしたか・・・。よかった笑

4位タイ:雅子さま(3件)

雅子さまのこともかばっていた。ほっ

「サンデー毎日」(平成24年7月22日号)では「いまだに授業参観「子離れ」できない雅子さま」と題し,「雅子さまは,今も時おり学校にいらしているんですよ。週に2,3回,やや遅い午前中にいらして,愛子さまの下校よりも早く帰宅されているようです。貴賓室で過ごされているようですが,廊下から愛子さまのクラスの授業を見ていることもあるんです」とする「初等科のある保護者」の発言を基にする記事を掲載していますが,東宮大夫の記者会見などでも言及しているとおり今年に入ってからは妃殿下のお付添いは無く,当該記事は全くの事実無根です。
「女性セブン」(平成22年12月31日・平成23年1月1日号)の「皇太子妃雅子さま 皇宮警察も大混乱 「かまぼこ工場見学事件」」と題する記事には,東宮ご一家に関するいくつかの事実無根の内容が含まれております。とりわけ,妃殿下が前日になりお付き添いを決定されたため,皇宮警察をはじめ関係者に迷惑をかけた旨の記述は,全くの誤報であり,今回のご視察への妃殿下のお付き添いは,既に一週間前には決定され,関係者との十分な打ち合わせを経て行われたものです。また,敬宮殿下が付き添いの上現地参加されたことについては,学習院初等科と事前に十分相談の上,学校の計画に沿う形で実施したものです。
「サンデー毎日」(平成20年2月3日号)に「美智子さまにのしかかる”三つの心労”」の見出しで書かれた記事に関する事実関係及び宮内庁東宮職としての対応は下記のとおりです。記事では,「元日,雅子さまは新年祝賀の儀を午前中に切り上げ,小和田家のご両親と東宮御所で昼食を共にされたとも。」とありますが,皇太子妃殿下には,そもそも,元日に宮殿で新年行事が続いている間に,ご親族と過ごされた事実はなく,したがって,東宮御所で小和田家のご両親と昼食を共にされたということもありません。

雅子さまではないですが、愛子さまについての報道で

「週刊文春7月10日号」では,「愛子さま衝撃のお言葉「先生大嫌い。私の言うこときかないから」」と題して,愛子内親王殿下が初等科の先生に対して「初等科の先生大嫌い」「私の言うこときかないから」と発言したとする記事を掲載していますが,そのようなご発言はあるはずもなく,事実無根であることは関係者の一致した認識です。

という訂正もありました。

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というわけで、今まで宮内庁は美智子さまや上皇さまのことしか正してこなかった!というのは事実誤認だったと思います。件数に確かに濃淡はありますが、これは正して!というものについては、宮内庁は雅子さまのことも対応されてきたと思いました。

それについて、先日もご紹介した小内さんはこうつぶやいていました。

雅子さまの時も宮内庁は対応しましたが、週刊誌はバッシングの手を緩めませんでした。一方、美智子さまの時は対応するや、すぐさま週刊誌は謝罪し、そして美智子さまを絶賛するようになりました。メディアの対応の差こそ真逆なんです。

これにはなるほど。と思いました。なるほど。

番外編:マコシー(1件)

TBSテレビの番組「2時っチャオ!」において,平成20年9月11日に放送されました秋篠宮妃殿下のお誕生日特集番組中,眞子内親王殿下がジャニーズのコンサートに行かれた旨の放送がありましたが,このような事実はありませんので,その旨,TBSテレビにお伝えしました。

笑。そうでしたか。ちょっとほほえましい。別に行っててもいいのに。

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