■テスラ セミについて 22-12-10


テスラが大型トラックのセミを発売しました。37トンですが、一回の充電で800キロ走れるそうです。

数十の記事を読んで調べましたので、私が凄いと感じたことや疑問など、ここにまとめます。
 
■運転席の革命
モーターとトランスミッションが、ラグビーボールくらいの大きさで非常に小さい。そのために、運転席の床が非常に低く、185cmのイーロンマスクが立ってるそうです。絶対にディーゼルエンジンでは成しえないことです。エンジンが運転席のお尻の下にあり、そんなに居住空間を増やすと、背が高くなりすぎて、トンネル通れなくなったり、こけやすくなったりするので、決して背を高くはできません。

モーターの出力をあげるにはコイルを沢山巻いて電磁力を大きくするしなかいです。そのために、これだけ小さいってことは、出力も小さいってこと。とすると、複数のモーターを使っているのでは?と思っています。例えばモデルSのモーターを持ってきているとか。乗用車ほど高回転、高加速は必要ないので、ギヤボックスで大きく減速して、出力しているとか。かと思いました。

試作品の情報ですがやはりその通りでした。

 
■充電器の革命
なんと、1000kW級の「メガチャージャー」だそうです。30分で400km走行できるそうです。アメリカの運送の走行距離が片道400km程度が相場のようで、それをテスラが調べこの数値を目標にしたようです。テスラは常々ユーザー視点なのが素晴らしい。ただしまだ、購入者のペプシの工場など限られたところしか配備されていないようです。英語サイトも5個くらい見ましたが、特に言及はなく恐らくまだ数は非常に少ないようですね。
 
技術的に驚いたのはケーブルが水冷されていること。ケーブルの中に冷却用の液体満たされています。詳しくはリンクのイメージを参照ください。
 
けれど、これの普及には疑問が残ります。アメリカの電力供給問題、特に当のカリフォルニアです。バッテリー容量は記事によると1000kWh。日産サクラが20kWhなので、50倍!一般家庭の消費電力が1日で10kWで、100倍!100日分!!
つまり、メガチャージャーで30分充電すると、1か月以上電力が消費され、満充電だと3か月の家庭の電力が消費されます。

太陽光や風力発電で充電基地を設置してまかなうと言っていますが、この数字だと実現性はかなり怪しいです。少なくともすぐには。途中でイーロンマスクが「原子力も好きだ」と言っていた気がするので、気になります。イーロンマスクは有言実行。不可能を可能にするので注目です。
  
■補助金
ペプシが100台程度購入するそうですが、政府からの補助金もあるようですね。最大4万ドルの税額控除を申請できるそうです。こちらの記事によるとバッテリーの価格が非常に高額になってしまう(10万ドル以上)ので、ディーゼル車と同等に販売するにはまだこれだけの補助金が必要なようです。

↑ダイヤモンドオンラインの有料会員だと閲覧可能です。

■製造拠点と量産体制
製造はギガファクトリーネバダの敷地内に、少量生産工場を建設してそこで生産されているようです。量産すると言ってはいるものの、まだまだアメリカ中、世界中に売る体制になさそうなのは、この工場と充電設備と価格かから伺えます。
 
しかしイーロンマスクのことですから、あくまで量産を開始したと発表しているので、あるときあっと言う間に整えるのでしょう。それがいつを狙っているかですね。少なくともこの1年とかではなさそうです。



■参考記事
色々と記事を見ましたが、こちらが一番わかりやすくまとまっています。
なぜなら、テスラの発表イベントの要約だからです。イベントの公式動画も見ましたが同じことが書いてあると思います。youtubeの自動翻訳が頼り。。。

↑上記記事は燃費のところは間違えています。4倍でなく、1/4です。自分で調べました。この記事によるとイーロンマスクがツイッターで燃費について、1.7kwh/mile=1062kWh/kmだと分かりました。モデルXが260Wh/kmです。 ここで、この燃費(電費)は数字が「小さい方が燃費がいいのです。」1km走るのにどれだけ電気を使うか?です。なので、逆ですね。1/4。

とはいえ、37tで1/4って、しかし車重さを考えればそれでもメチャクチャ良い気がします。セミが37t。モデルXは2.6tで1/14。だけど燃費は1/4。

 令和4年 国土交通省 自動車燃費基準によると、車両重量と燃費の関係は、ガソリンエンジン(ディーゼル含む)だと例えば、1400kgの車重で24.6km/h。2800kgで9.5km/h。簡単に考えるとつまり車重が2倍になったら、燃費は半分以下の38%。 令和4年 国土交通省 自動車燃費基準 https://www.mlit.go.jp/jidosha/content/001474481.pdf   単純な車両重量と燃費だけでなく、今回はガソリンエンジンの効率も入っているので、参考でしかないですが、やっぱりセミは車両重量に対して、燃費(電費)が異常に良いと思います。


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