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淡い紫の紫陽花

紫陽花はきれいだ。

雨に濡れて凛と咲いている。

素敵ですね、今年は雨が多くて、大変な災害が起きているけれど、紫陽花はきれいだ。

母が植えた紫陽花はもう見られないけれど、紫陽花を見る度、母の笑顔を想い出す。

天国の母は「今年は地上は大変だなぁ、おら、早く天国に来ていかったよ。なあキララ」と猫をなでながら言っているような気がする。

母は自分の目の前で燃え盛る家の中で孫が死んだのを見ていた。

助けられなかったことを、きっと悔やんでいることだろう。

人前では笑顔しか見せなかったが、きっとそうだろうと思う。

天国で孫に会って、しあわせだろう。キララにも会えてしあわせだろう。

私もいつか、会えることを信じている。

おばあさんにもおじいさんにも父さんにも猫の伽羅にも早く会いたいけど、まだ、恵子とクララと暮らさないとね。

童話を書いて、みんなに感謝を伝えないと、みんなわたしたちを愛して育ててくれたから、外でのいじめや差別に耐えられたのだろうと思う。

神様にもすがったけど、家族の愛情に勝るものはなかったのだろう。

特におばあさんとおじいさんには感謝している。

二人がいなかったら、生きて来られなかった。

もう少し頑張ろう。

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