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耳が落ちてた話

昔話として
詐欺師まがいの仕事を
やってた人から聞いた話

東京で一番夜の賑やかな街から二駅、いや三駅ほどはずれた
治安はあまり良く無かった町だけど家賃は安かった。

だいたい
20数年前かな。

自分らがいた雑居ビルから
昼メシに出たら
ビルの前
歩道に
血溜まり
その血だまりの中に
耳が落ちていた。

俺らが声をあげるヒマもなく

その耳にかけよって
拾って
氷の入ったビニール袋に入れた
奴がいた。
車に乗り込み走り出した

わかりやすい
反社会勢力です、的な派手な服の
チンピラだった。

「怖っ」の一言だけで
ランチに向かって
「そういえばテグスで耳落とすってヤクザが話してた」
なんて会話する
自分たちも
かなり、怖イ人だったよなぁ。
あの耳くっついたのかなぁ。


#人怖  













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